1970年から、新商品開発・マーケティングの人材育成のセミナー・コンサルティングと新商品開発戦略、新商品開発システム革新の仕事を続けています。

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考えるヒント:メルマガ「マツモト・ヒントビット」

新商品開発15のヒント!(3/13)

配信日:2012年3月13日

「新商品開発・ヒントビット」第71号

・・・‥‥…商品開発の「小さな・小さなヒント=ヒントビット」…………‥・・
◆○◆    マツモト・新商品開発ヒントビット
69△71   発行者:日本オリエンテーション 松本勝英
◇▼70        毎月第2・第4火曜日発行
・・・‥‥………………… by Japan Orientation ……………………‥・・・

2012年3月13日(火)
3月10日(土)11日(日)東北大震災と福島の原発の地に行ってきました。怒りと、悲しみと、現状の不安、未来への不透明感を感じました。
10日は、雪、みぞれ、雨の中、宮城県荒浜地区、亘理町、山元町、相馬を車で行ってきました。家があったところが真っ平ら、田畑は泥田で、海水で覆われていました。漁船が多数打ち上げられ、津波の恐ろしさを実感します。山元町の八重垣神社は本殿、鳥居は無くなり、太い鉄筋入りのコンクリートの鳥居は根元からポッキリ折れていました。瓦礫はまだまだで、ダンプが多数走り回っている。地盤沈下で海と陸地の際がなくなっている。真っ平らになった住宅跡に、黄色いハンカチの柱が多数建っていました。またここに帰ってくるぞという強い意志なのか、まだ不明の人に、ここが家だよと呼び掛けているのか不明ですが、私は、不明の人も自分たちも、ここにまた帰って来るとの強い意志だと感じました。仮設の商店も出来ていて、復興への希望も見られますが、まだまだ先は長い。仮説商店で食べたほっき飯は、貝の味が濃厚でおいしかった。
11日は、福島県の原発を目指して、四ツ倉、久之浜、豊間、6号線で20キロ制限区域の際まで行ってきました。豊間の住宅街は、津波ですべてが流されていました。食事をした板前さん、仲居さんの家も流されて、なんにもなっかっとと、その時の驚きの話も聞きました。津波の被害も甚大ですが、福島にとって大きな問題は原発です。6号線、常磐線は20キロ制限区域で遮断され、復興のめどが立たない。20キロ制限外でも、新しく、おしゃれな戸建ての住宅地には人が誰もいず、多くの人が避難をしている。川俣軍鶏で有名な川俣地区も、放射能の心配を皆さんがしていました。川俣軍鶏のすき焼きはおいしかった。2時46分は、いわきの海がきれいに波打っていました。黙祷。新しい、世界の手本になる、東北をつくっていくために、日本と世界の叡智、行動を結集しなければいけない。強い決意です。

【伝言】
第116回「商品開発プログラムのたて方36時間」セミナー
2012年4月12日(木)スタートです。成功商品を創るために、成功商品づくりの仕組み、手法、スキル、そしてマインドを学ぶことが必要です。内容は、利益を生み出す新商品、ニーズ開発、商品コンセプト開発、テスト手法、ネーミング・パッケージング、導入プランづくり、導入後のフォロー。商品開発の全てが学べる、6日間36時間のセミナーです。トータル・マーケティングの視点から、商品開発を実践的に深く学ぶ『場』です。
◆『これからの家族とマーケティング・学び合いの「場」』 3月19日(月)19時から日本オリエンテーション事務所にて。

★新商品開発ヒントビット第71号

『学び合いの「場」』−触覚の魅力開発 3月8日−からのヒントビットです。

1.触覚のヒントは
五感の中では、触覚は視覚、聴覚、嗅覚に比べて、未開発の感覚。化粧品、アパレル、食品では重要な魅力感覚で、先行している。ヒントがこれらの業界から得られるのでは。

2.触覚は物理的感覚
触覚は物理的感覚が中心である(化学的感覚に対して)。パリパリ、シャキシャキなどの物理感覚。オノマトペ、擬音、擬態語になりやすい。。

3.触覚と視覚
触覚は、視覚の影響を強く受ける。すべすべ視覚とすべすべ触覚が複合化して、すべすべだと判断する。

4.触覚は、部分から全体へ
触覚は、部分から全体へ。現在は指の先、舌の先がメインであるが、今後足の裏(建材)、体全体(風呂の温熱水圧)などいろいろへ拡がっていく。

5.筋感覚と触覚
筋感覚と触覚は大変重要なテーマでは。車の運転操作などのリアクションの快の開発、重さの開発(ずっしり)、軽さの開発(心地よさ)も面白いテーマでは。

6.触覚の成功事例
三菱鉛筆の「ジェットストリーム」は成功事例になるのでは。軽い摩擦感も快では。

7.熱感覚
熱感覚も重要な触覚テーマでは。冷たい、温かい、熱い。冷やーっと食品、ほかほか食品、あつあつ食品などが考えられないか。わたしは、ぬるぬる燗が大好きです。

8.キャンパスとブラシ
客員研究員のTさんから示唆があった、化粧品におけるキャンパス(顔)とブラシ(手)の関係がおもしろかった。ストッキング、下着、シャツなどもキャンパスではなく、ブラシで判断している。

9.乾と湿
触覚を考える時に、乾状況なのか、湿状況などで左右されるのでは。乾いた感覚もよいが、ちょっと湿った感覚が好きですね。

10.快空間
官能空間は拡がりながら快の空間を模索している。官能空間を拡げる、例えば、大辛、大甘などの空間を拡張して、快空間を開発する。

11.触覚ボキャブラリー
触覚はこれからの魅力的感覚機能。そのためには、触覚のボキャブラリー開発が重要になる。状況と触覚と快・不快のメモ作りが必要。蓄積していくことが大切。

12.触覚と記憶
触覚による記憶の積み重ねと、呼び覚ましが重要。

13.中指
人差し指ではなく、触覚は中指で感じる。

14.自然な
自然な触感、人工的な触感。極端なすべすべは人工的、ちょっと凹凸がある方が自然な感覚。

15.触覚の慣用句
触覚の慣用句がいろいろ、「あいつは堅物」「柔軟性のあるひと」「温かい人」「冷たい人」。硬軟、温度感など。

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