1970年から、新商品開発・マーケティングの人材育成のセミナー・コンサルティングと新商品開発戦略、新商品開発システム革新の仕事を続けています。

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考えるヒント:メルマガ「マツモトミネラル」

マツモトミネラル第150号

配信日:2005年12月20日

第150号<br /> 『カオス化する社会』『「逆システム学」の可能性』『競争の激化』『団塊の行方』『社会に広がる不安感』|日本オリエンテーション 2005年12月20日
第150号
『カオス化する社会』『「逆システム学」の可能性』『競争の激化』『団塊の行方』『社会に広がる不安感』


2006年の新しい年もあと10数日です。この一年も早い一年でした。
今年はゆっくりな年だったですね、という年はどんな年なんでしょうか。
ミネラルの読者も世界に広がっています。
中国、ベトナム、ドイツ、オランダ、イギリス、アメリカ各地、そしてブラジル
へ広がっています。
海外で読んでいる方々の近況も是非知りたいですね。
近況が届きましたら、みなさんへお知らせします。

マツモト・ミネラル150号スタート
■『カオス化する社会』
★解  説
 「日本はカオス状態という意味で先進国であり、日本人はカオスや矛盾と
共に、それを自然なものとして生きていたのではないか」カオス化する社会
で、無意識の中で悪や死への誘惑がうごめき、若者が不安で波立つのを沈め
る役割を村上春樹に感じているのではないか。「揺れ動いている社会におい
ては、静止したものをうち立てようとしても、説得力がない。共に揺れなが
ら関係を変えて動くもの、その方がリアリティーを出す、それは、僕の書き
方でもある」
             「村上春樹が語る(下)」朝日新聞2005.10.04

★ミネラル
 共振する。社会と、人と共振する。共振の中で共感を生み出す。
なかなか難しそうだ。村上春樹の世界は、内なる心のカオスでは。
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■『「逆システム学」の可能性』
★解  説
 遺伝子学の中で「逆システム学」が育ってきている。「逆システム学」と
は、多数の因子の相互作用を見る全く新しい方法。逆システム学は、一見平
穏な安定した状態が実はたくさんの制御の仕組みで、ダイナミックに保たれ
ていることに注目。今までのシステム学は、システム全体の知識を基に設計
図を考えるものであった。しかし、我々は、生命の全体を知らない。多数の
データや経験から手探りでシステムを推定するのが「逆」システム学である。
          児玉龍彦 東大教授 東大先端科学技術研究センター
                         朝日新聞2004.07.13

★ミネラル
 遊「逆システム学」という言葉そのものがおもしろい。
部分から全体をとらえる方法とは違いそう。どなたか教えてくれませんか。
ネットで見たら、岩波新書で「逆システム学?市場と生命のしくみを解き
明かす」という本がでていました。
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■『競争の激化』
★解  説
 競争が激しくなっている背景には、競争相手の増加とともに、より大きな
市場を舞台とした競争が繰り広げられているという事実がある。金融業界で
は、銀行、証券、生保、損保の壁が無くなってきている。これまでの業界の
壁や距離を超えたより大きな市場で競争している。現実に起きている競争範
囲の拡大、市場の壁の低下を認識して、自らの市場を広く捉えることである。
差別化とは、大きな市場のなかでのポジショニングの明確である。
          伊東元重 東大大学院教授 日経流通新聞2004.06.22

★ミネラル
 キャンディーメーカーはストレス時代における、ストレス解消口唇刺激メ
ーカーかもしれません。企業のドメインを大きく再定義してみることが必要
では。  
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■『団塊の行方』
★解  説 
 リタイアした団塊世代は「無職老人化」する時代がやってくる。大卒男子
の選挙の投票行動を見てくると保守、革新で分けるとその中間。企業を退職
してもっと自由に投票を始める数年後、政治の動向を左右するのでは。
               浦島郁夫 東大教授 朝日新聞2004.08.11

★ミネラル
 団塊世代のその後が気になります。趣味など私事の中に埋没してしまうの
か、子孫とか、国とか、世界とか大きなことに関心を示すのか。50代は私の
こと、60代は社会のこと、70代は世界のことを考えられるようになりたいで
すね。
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■『社会に広がる不安感』
★解  説
 社会に広がる不安感 将来の不安に対処する方法として、
第1の方法は、不安そのものをなくすために様々な努力をすること。
第2は、将来のことを考えることを放棄して不安から一時的に(あるいは
半永久的に)逃げてしまうこと。
作家の高村薫さんは、日本人は逃避的対応をとってきていると指摘。
企業も私たち生活者も、少し先のことを考えて、いま何をどうするべきかと
いう発想が出来なくなっており、それが日本人の体質になりかけている。
その体質は自分だけよければいいという考え方につながり、皮肉なことに
社会全体の「安心」をさらに奪ってしまう。生活全体に関わる安心が失われ
ると、人々は漠とした不安という情緒の爆発にさいなまれる。情緒の爆発に
よって、直感がでてくる。根拠のない直感は論理も議論も受け付けないので、
いかなる改善も発展も望めない。そしてますます社会は停滞し、不安が蔓延
し、さらに直感が幅を利かせてゆく。「私たち一人一人がものを考えること
を止めた直感社会」になってしまった。
      経済論壇から 大阪大学教授 大竹文雄 日経新聞2005.06.26

★ミネラル
 今しか考えられない、私のことしか考えられないことが、不安の負の循環
を呼んでいる。「これから」を真剣に考えないと大変なことなる。
じっくりこれからを考える「場」をだいじに育てていきたいと思っています。

                日本オリエンテーション 主宰 松本勝英

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★マイカレンダー12月5日(月)?16日(金)    
体調不良で1日休んでしまいました。企業の方にご迷惑をかけ、申し訳なく
思っています。

いろいろ仕事と、いろいろな方々と話をしました。久しぶりに、インラインス
ケートもやりました。

5日(月)6時から企業で「生活ナレッジ」の読み込み。消費者の生の声から
ヒント、生活ストーリーが見えてきます。
6日(火)7日(水)コンサルティング。生活者研究の成果を、商品、事業に
どう展開していくか。
鳥の目、虫の目の両方の目が必要。生の声から新カテゴリーの商品を生み出す
秘策は。
8日(木)「健康マーケティング」の講演。1時間の短時間で、話しきれるか
心配。健康商品がなぜこれだけ費用をかけて失敗するのか、成功のポイントを
話す。日常化、能動化などが成功ポイントでは。終了後、講師の人たちと飲食。

10日(土)企業のインラインスケート大好きな人と、インラインスケートへ。
転んで軽い擦り傷、久方ぶりなのでまあまあ。終了後、おいしいそば屋「法師
人」へ。
12日(月)企業の方々が来社。中国ビジネス・マーケティングの話。
パッケージの話。美容の話。いろいろで楽しかったです。
13日(火)企業の方が来社。カウンセリングプログラム「THEソリューション」
の打ち合わせ。

14日(水)15日(木)今年最後の「商品開発プログラムのたて方」セミナー。
一年前の方も含め、補講の方々が多く、うれしいことです。
16日(金)体調不良でダウン。12日ぐらいから、めまいがし、血圧が高く、
力が入りませんでした。疲労だそうで安心。3日間お休みで回復。

18日(日)自宅でHPに載せる、スパーキングの原稿。
19日(月)午前中、マツモト・ミネラルづくり。
午後は、オープンオフィスに、3社の方々がお見えになります。
27日(火)今年最後のマツモト・ミネラルです。この一年間でお送りした120
のキーワード一覧です。


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 ■□■ 「MATSUMOTO・MINERAL」
 ■■■ 第150号 (2005/12/20) (c) 1999 Japan Orientation
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