1970年から、新商品開発・マーケティングの人材育成のセミナー・コンサルティングと新商品開発戦略、新商品開発システム革新の仕事を続けています。

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考えるヒント:メルマガ「マツモト・新商品開発ミネラル」

【マツモト・新商品開発ミネラル】第376号

配信日:2015年4月21日

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・■■■        商品開発・マーケティングの
・■□■   MATSUMOTO・新商品開発MINERAL
・■■■     発行者:日本オリエンテーション 松本勝英
        毎月第1・第3火曜日発行(創刊 1999/10/01)
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    ■□ 第376号 Table of Contents □■
      ◇マツモト・商品開発ミネラル
      『知的機動力経営』
      『ライカ』
      『「満腹の王様にごちそうの提案をしなければいけない時代」』
      『指数関数的に変化していくテクノロジーの分野』
      『広島カープの経営に注目』

<伝言>
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商品開発カウンセリング
商品開発社内教育

2015年4月21日(火)
日本の自然
桜が東北、北海道に移り、あっという間の新緑が濃いグリーンに変わり、花水木も咲きだし、東北の企業の方から春紅葉が始まっているという便りを頂きました。
「春紅葉とは、芽吹いて間もない葉が紫外線から身を守るために、すぐに緑にならず、赤っぽい色合いの時期があります。これが他の黄緑や黄色などの新緑の様々な色と混じりあって紅葉とはまた違う、優しい色合いになり、里山が彩られます。紅葉の派手さはないのですが、所々に山桜の桃色も加わって、美しい景観です。ほんの数日間だけですが、そろそろ南東北では始まっているようです。いいものですよ。」春の楽しさドキドキです。
春は花芽どきで心も動揺します。メンタルケアーに気をつけたいですね。

■『知的機動力経営』
★気づき
 カナダ・マギル大学のヘンリー・ミンツバーグ教授は、経営とは本来、「クラフト(経験)、アート(芸術)、サイエンス(分析)」の3つを総合したもので、必要なのはバランス感覚のある献身的な人材だと指摘した。人間の主観や価値観こそが重要だという考え方であり、日本企業は改めてこの点を認識すべきではないか。
野中郁次郎さんは、知的機動力経営で、現場の状況判断と行動を優先する日本企業は、このバランス感覚のある献身的な人材、すなわち現場で実践知を生み出すリーダーを育てる事が必要であり、このリーダーに共通する能力は (1)善い目的をつくる能力 (2)場をタイムリーにつくる能力 (3)ありのままの現実を直観する能力 (4)直観の本質を物語る能力 (5)物語を実現する政治力 (6)実践知を組織化する能力である。

★コメント
日本が忘れてしまった強みを回復すること、そして変化の本質を見抜く歴史的構想力が重要になる。修羅場をくぐる、竹の節をつくる、全社一丸のシステムづくりなどをベトナム、カンボジア、ラオスの若手経営者に話しています。アジアの経営モデルを作りたいですね。

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■『ライカ』
★気づき
ドイツのカメラ「ライカ」、身体との調和性を考えたカメラ、いまライカが人気なのは「身体への郷愁」「身体への親和性」。生活の中にある道具類の身体性をどのように回復していくのか、道具の身体的コンテキスト度はこれからの重要な技術的課題である。

★コメント
 身体感の回復テーマに興味を持っています。体が気持ち良い商品づくりを目指したいと思っています。

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■『「満腹の王様にごちそうの提案をしなければいけない時代」』
★気づき
 任天堂の岩田社長の話です。ものがあふれている時代に、消費者に何が欲しいですかと調査をしても、消費者は何もいらないと答えるのでは。その時あなたはどのような仮説を提案しますか。仮説を提案した時、共感が得られればニーズが生じたということです。
皆さんはどんな仮説を提案しますか。

★コメント
 仮説の例です。おいしい空気、空腹になる食品、別腹食品、いま食べている味と違う味、また、オレキシンというホルモンを脳に与えると胃腸が動き出すそうです。満腹にならない食品として、腹にたまらない食品、見て満足できる(私達はテレビのグルメ番組をよく見ます)、少量高満足食品も考えられるかも。皆さんはどんな仮説を消費者に提案しますか。
私の「商品開発プログラムのたて方36時間」セミナーでこのような話をしています。

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■『指数関数的に変化していくテクノロジーの分野』
★気づき
 指数関数的に変化していくテクノロジーの分野、バイオテクノロジーとバイオインフォマティクス、計算システム、ネットワークとセンサー、人工知能、ロボテックス、デジタルマニファクチャリング、医学、ナノマテリアルとナノテクノロジー

★コメント
 これからの技術の変化の加速化でどのような社会が生まれるか、SFの小説の中でよく表現されています。これらの技術の変化に人間、社会をどう対応していくのかこれからの大きな課題です。皆さんはどうお考えになりますか。
『インテルの製品開発を支えるSFプロトタイピング』も参考になります。

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■『広島カープの経営に注目』
★気づき
 独自戦略を貫く経営手法でも注目が集まっている。黒字経営の理由はまず徹底したコスト管理。費用の半分近くを占める選手の年俸総額に上限を設け、それを危うくする高年俸の選手が出てくると、惜しげもなく放出してきた。日本プロ野球選手会がまとめた14年の球団別年俸総額によると、広島は12球団中11位の約16億円。
「カープ女子」人気などで好調だった観客動員(14年は球団史上最多の約190万人)やグッズ販売が利益水準を大幅に押し上げた。
そんな中、今季広島は大きな賭けに出た。黒田投手の復帰だ。ヤンキース時代に比べ5分の1以下とされる黒田投手の年俸だが、それでも4億円という額は広島にとって破格であり、年俸総額を一気に押し上げる。クライマックスシリーズから日本シリーズまで勝ち進めば増収で賄える算段のようだが、果たして思惑通りに行くだろうか。
日経産業新聞2015.04.06

★コメント
 マイケル・ルイスの『マネー・ボール』と同じ考えに基づく経営である。メジャーリーグのアスレチックスのトータル年俸はヤンキースの1/3で成績はほぼ同等。データをベースに選手の個性(ホームランを打たないがフォアボールで塁に出る、フォアボールを出さない投手など)を生かしトータル力を高めることを重視。
また、広島カープは、地元の支持を得るフランチャイズブランドの典型ではないか。あるエリアで徹底的に強いブランドも魅力的。

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◆土日朝一番の映画 映画は映画館で観るとワクワク・ドキドキです。
『バードマン』
監督;アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ キャスト;マイケル・キートン、エマ・ストーン、ザック・ガリフィアナキス
過去のヒーローの悪夢の映画である。役者のエゴが目立つ。映画手法的としては面白いのかもしれないがよく理解できない。おもしろいようでおもしろくないのかも。もう一度観てみるつもりです。

『セッション』
監督;デイミアン・チャゼル キャスト;マイルズ・テラー、J・K・シモンズ
闘争の物語、クライマックスの2人の葛藤、ドラムがよかった。オススメです。J・K・シモンズが鬼才教授を怪演。

日本オリエンテーション主宰 まつもとかつひで

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■□■「MATSUMOTO・MINERAL」
■■■ 第376号(2015/4/21) (c) 1999Japan Orientation
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