1970年から、新商品開発・マーケティングの人材育成のセミナー・コンサルティングと新商品開発戦略、新商品開発システム革新の仕事を続けています。

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考えるヒント:メルマガ「マツモト・新商品開発ミネラル」

【マツモト・新商品開発ミネラル】第411号

配信日:2017年4月4日

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・■■■        商品開発・マーケティングの
・■□■   MATSUMOTO・新商品開発MINERAL
・■■■     発行者:日本オリエンテーション 松本勝英
        毎月第1・第3火曜日発行(創刊 1999/10/01)
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    ■□ 第411号 Table of Contents □■
      ◇マツモト・商品開発ミネラル
      『新興成長市場で成功するためには』
      『ベトナムでの1ヶ月の生活のシュミレーション』
      『ネットを使って生放送を』
      『「選択と集中」と「集中と選択」』
      『持続可能な開発目標に関するSDGs案(CSOネットワーク仮訳)』

<伝言>
第140回「新・商品開発プログラムのたて方36時間」セミナー
4月20日スタート
“なぜ30年以上、企業から支えられているのか”
☆36時間セミナーで、36の成功の秘訣が深く学べるセミナー
☆40年のコンサルティングの成功、そして失敗のエキスです。
☆30年企業のリピーターによって支えられ、続けて来られたセミナーです。
☆商品開発の厳しさ、楽しさが実感でき、成長を促すセミナーです。
商品開発カウンセリング−新しい風を吹かせる「場」です
商品開発社内教育−発想刺激の「場」です

2017年4月4日(火)
春だ
一人旅に出かけよう、海外に行こう、知らない日本の地方に行ってみよう、近くの土地勘のないところを散歩してみよう。一人飲みに行ってみよう、チェーン店ではなく地元の人が飲みにきている飲み屋を探険してみよう。緊張はあるが、新しい出会いがあって面白い。その時には、こちらから挨拶をすることがなじむポイントです。
息抜き、息入れに出かけましょう。私は9日〜12日まで一人旅。会津、磐越西線で新潟へ。新潟の美味しい店を見つけて愉しんできます。

■『新興成長市場で成功するためには』
★気づき
・国や地方といった大まかな単位ではなく、もっと詳細な都市や都市の集積で考え、それに従って資本や人材を再配分する。ミドルウエイト級の都市に注目。
・現地の好みやニーズに合わせて製品と価格をカスタマイズし、早く低コストのサプライチェーンを築き、さらにコスト競争力があって幅広い層にアピールする低価格帯をカバーできるような、ビジネスモデルの革新を図る。
・市場に至る複数の販売ルートを設計、コントロールし、それに沿ってブランド・マーケティング、および販売戦略を再考する。
・組織機構、人材戦略、事業運営の慣行を、新興市場国を重点市場とするシフトを反映させて全面的に変更する。
「マッキンゼーが予測する未来」より

★コメント
 国単位から、都市単位で戦略を考える。ミドルウエイトの都市が急速に発展している。成功の重要なポイントはローカル化、商品、価格、チャネル。組織もローカル化しなければ成功はしない。ベトナムで成功している日系企業の特徴は、進出段階から開発部を設置して、現地に合うような商品を開発している企業である。

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■『ベトナムでの1ヶ月の生活のシュミレーション』
★気づき
 日系企業に勤めた場合のベトナムでの1ヶ月の生活のシュミレーション。
手取りで月給1500USD(約16万9500円)のケース〜
支出項目
支出金額
家賃;400〜450USD(約4万〜5万850円)
食費;300USD(約3万3900円)
日用品等;50USD(約5650円)
通信費;20USD(約2260円)
合計;770〜820USD(約8万7010〜9万2660円)
残金;680〜730USD(約7万6840〜8万2490円)
1USD=113円換算(2017年2月20日時点)
VIETJO DAILY(ベトジョーベトナムニュース)より

★コメント
 日系企業に勤めた場合の中堅の人のモデルです。収入は日本と比べて少ないが、生活費は安いので貯金も出来る。新興国で働くのも、良い経験になるのでは。

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■『ネットを使って生放送を』
★気づき
 双方向の取り組みも進めています。
「生放送中にモデルに質問できる。また販促面では放送中にクーポンを配布して商品を購入できる取り組みもする。サイト上ではもっとブランドの世界観なども伝えられるだろう。化粧品に限らず、シャンプーの『TSUBAKI』やボディーソープ『クユラ』も中国では人気で、当社内での構成比は高い。化粧品だけでなく、日用品でも消費者とやり取りできる双方向の活動は進めたい。」
「デジタルマーケティング戦略として、サイト上でキャンペーンを実施し、まずブランドのサイトに誘導してブランドや商品を知ってもらう。その後、会員になってもらってから、実店舗に来て化粧の体験ができる。これがECと実店舗の連携の一例だろう。」出所不明

★コメント
 資生堂中国の現状です。ネットの使い方は日本より進んでいる感じがします。デジタルの活用は、既存インフラがない新興国の方が先端をいく現状の一つでは。

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■『「選択と集中」と「集中と選択」』
★気づき
 巨大企業の複雑な事業をどうかじ取りするのか。
ヒントのひとつは、東芝が約1世紀前に提携を結び、戦後も原発技術を学んだ米ゼネラル・エレクトリック(GE)にある。成長が見込める事業を選び、人やお金を投じるGEの戦略は「選択と集中」と呼ばれる。一方で成長の難しい事業からは撤退する。この手法を東芝が本格的に採ったのは、バブル後の92年に社長に就いた佐藤文夫氏の時代だ。だが東芝は当初、「集中と選択」と言い換えた。選択の言葉を初めに掲げると「切り捨て」の印象が強い、と順序にこだわったとされる。雇用を守るため事業の枠組みは残し、パソコンならノート、テレビならワイド画面に注力した。底流では「捨てる」のをためらう経営が続いた。
(MONDAY解説)米WHの経営破綻 東芝迷走、名門の三つの呪縛
堀篭俊材 2017.4.3朝日新聞

★コメント
 「選択と集中」と「集中と選択」の概念の違いが経営の差になって出てくる。
戦略とは何をやるかを決めることではなく、何をやらないかを明確にすることです。ドイツのシーメンスは原子力部門を売却し、他の成長部門に集中投資をして成長部門を育てている。「捨てる」ためらいが経営の破綻につながる。
「選択集中・単純明確・徹底卓越」が大事な戦略です。

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■『持続可能な開発目標に関するSDGs案(CSOネットワーク仮訳)』
★気づき
目標1.すべての場所における、あらゆる形態の貧困の解消
目標2.飢餓の終焉、食糧安全保障と栄養の向上の達成、持続可能な農業の促進
目標3.あらゆる年齢のすべての人に対する健康な生活の確保、福祉(well-being)の促進
目標4.すべての人に対する包括的、公正かつ良質な教育の確保、生涯学習の機会促進
目標5.ジェンダー平等の達成 すべての女性および少女のエンパワーメント
目標6.すべての人に対する、持続可能な水源と水と衛生の確保
目標7.すべての人に対する、手頃で、信頼ができ、持続可能で、近代的なエネルギーへのアクセスの確保
目標8.継続的、包括的かつ持続可能な経済成長、すべての人に対する完全かつ生産的な雇用と適切な雇用(ディーセント・ワーク)の促進
目標9.レジリエントな(回復力のある)インフラの構築、包括的かつ持続可能な産業化、およびイノベーションの促進
目標10.国内および国家間の不平等の削減
目標11.包括的、安全、レジリエント、かつ持続可能な都市および居住区の実現
目標12.持続可能な消費および生産形態の確保
目標13.気候変動およびその影響と闘うための緊急の行動
(付記:気候変動に関する国際連合枠組条約が、気候変動に関する政府間協議の優先的な場である)
目標14.持続可能な開発のための海洋、海浜および海洋資源の保存および持続的な活用
目標15.陸圏生態系の保護、回復および持続可能な活用の促進、森林の持続的な管理、砂漠化への対処、土壌侵食の防止および転換、生物多様性の損失の防止
目標16.持続可能な開発のための平和でインクルーシブな社会の促進、すべての人に対する公正へのアクセスの提供、あらゆるレベルで効果的かつ責任を伴う、包括的な公的機関の設立
目標17.持続可能な開発のための実施手段の強化および、グローバルパートナーシップの再構築

★コメント
 企業の社会的役割の確認である。社会と共生できない企業は衰退していく。今、出来ることから取り組んでいくことが必要。人間品質、世界品質、地球品質を開発していくことがこれからの大きなテーマです。

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◆土日朝一番の映画 映画は映画館で観るとワクワク・ドキドキです。
『わたしは、ダニエル・ブレイク』イギリスの巨匠ケン・ローチ監督
観終わったら銀座で一杯飲もうと思っていたが、飲まずに家に帰ってきた。飲む脳より、考える脳が上回った。福祉の仕組みが人間の尊厳を奪っていく。年寄りになっても、病気になっても、仕事がなくても、人間の尊厳を奪う社会は衰退して行く。是非、ご覧ください。
『お嬢さま』キム・チャヌック監督。成人映画R18ですが、若い女性の観客半分程。耽美なドキドキ映画でした。どんでん返しサスペンスも面白かった。
『ムーンライト』バリー・ジェンキス監督。期待していたが空振りでした。アイデンティティーを模索する少年の少年期、青年期、成人期の物語。模索している葛藤は伝わってきますが、深さが感じられない。麻薬ディーラー役のマハシャーラ・ハリスの演技が良かった。

日本オリエンテーション主宰 まつもとかつひで

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■□■「MATSUMOTO・MINERAL」
■■■ 第411号(2017/4/4) (c) 1999Japan Orientation
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