1970年から、新商品開発・マーケティングの人材育成のセミナー・コンサルティングと新商品開発戦略、新商品開発システム革新の仕事を続けています。

日本オリエンテーションは、マーケティングをR&Dする事務所です。
考えるヒント:メルマガ「マツモトミネラル」

マツモトミネラル第125号

配信日:2004年12月07日

第125号
『夜(やみ)』『IT時代のビジネスモデル展望』『自分磨き我こそ主役』『相対的低下』『モードの画一化』

★異常が普
12月4日の夜から5日にかけて、東京は40メートルを越す強風、関東地
方は25度近くまで温度が上がり、北海道は大雪。異常が普通になるこ
とが怖いこの頃です。

★続くかも、続けることに
昨年の12月27日にエアロバイクを購入して一年弱になります。毎朝7
時からNHKのニュースを見ながら35分ほど漕いでいます。二日酔い気
味でも、休みの日でも自宅にいるときは乗っています。
体重は変化無し、しかし体脂肪が28%から22?23%に低下。少しは
成果が出てきたかなと実感しています。いろいろなチャレンジをして
も成果が現れる前で辞めてしまうのが通常ですが、今回はどうにか
成果が出るところまで続きました。
2005年も、続けることにチャレンジをしていこうと思っています。

★マイ・カレンダー
16日(火)17日(水)「商品開発プログラムのたて方」セミナー。
魅力の開発、商品コンセプト開発、魅力の評価などについてレクチャー、
16日夜セミナー参加者との懇親会。
17日夜、PCのシステムをどう改良するかの打ち合わせ。セミナー参加
者の意見交換の場としての「PR倶楽部」をつくる、そのための交流の
場づくりの話など。

18日(木)企業の社内講演会で、2時間のレクチャー。「豊かさ」の
時代から「幸せの」時代へなど、時代の変化をどう魅力開発の結びつ
けていくかの話。
19日(金)9時30分から17時までコンサルティング。ポジショニング
マップを元に魅力市場の発見をメインにディスカッション。
夜はアフリカケニアに行った3人と、ケニアに興味ある人が参加して
ケニア話。

20日(土)早朝一番映画を見る。「春夏秋冬そして春」韓流ブームの
中の韓国映画ですが、「仏教美」をイメージ化した映画。春夏秋冬が
人生の節になっている。そして再生の春が訪れる。老僧の慈しみ、ま
なざしに共感。私も枯れつつあるのかな。

午後、金沢工業大学主催の「ルネッサンスジェネレーション」に参加。
テーマは「前頭葉:決断の一瞬」神経科学とロボットサイエンスから
みた、前頭葉の機能について。外部から入ってくる情報と脳内部の内
部情報、そして伏線がズレを生じながら前頭葉で決断が行われている。
魅力は新奇性と親近性の掛け合わせなど、ヒントが多いシンポジウム
でした。

22日(月)企業を退職したNさんが来社。12時30分から17時までいろ
いろな話で時間を忘れる。アメリカ、中国と日本の今後動きについて。
このまんまの日本はヤバイのではないかと意見が一致。もっと若い人
も入れていろいろ話し合う機会が必要を痛感。
夜、商品カウンセリング。新しいカテゴリー開発のためのカテゴリー
名称の開発。わかりやすさ、新しさ、魅力的、の3つの要素を盛り込
まなければと苦労。

23日(祝日)映画を2本。「笑いの大学」「オールドボーイ」をみる。
「笑いの大学」 検閲官と笑い劇作者との、笑いのシナリオづくりの
コラボレーション。コラボレーションの仕方がなかなかでした。アイ
ディアを伴った批判は発展につながる。
「オールドボーイ」 今年のカンヌ国際映画祭でグランプリに輝いた
韓国映画です。15年監禁され解放された人間の怒りの映画。そこそこ
の映画でした。映画のストーリー、演じている俳優に、この頃おもし
ろさを感じなくなった私がいた。困ったものです。

24日(水)原宿の小菊で「ふぐを食べる会」。たらふく食べて、たら
ふく話をしました。
25日(木)神戸からY部長が来社。オピニオンターゲットを設定して
核市場をどう作るかの話。
午後はコンサルティングの仕事。「魅力ある参加型組織」の構築とし
ての、理念の明確化と具体的展開、自己組織的組織の構築、顧客への
ダイレクトなアプローチ、カウンセリング、ソリューションの求心力
を高めるなどのディスカッション。

26日(金)午前1社、午後1社の開発の方々が来社。
午前中は消費者へ魅力ベネフィットを提案するためにどうするか。ま
だモノ開発になっているのでは。午後は以前コンサルティングを行っ
ていた企業の人で、企業ドメインの明確化と理念を商品にどのように
表現するか。
29日(月)30日(火)社内仕事。肩が凝る仕事でした。

1日(水)2日(木)事務所主催の健康講座へ両日とも午前中出席。
3日(金)「健康テーマ、コンセプト開発視点」の講演。不健康の時
代の健康、過剰の時代の健康の切り口の話と、ディスカッションに参
加。健康テーマ開発のきっかけ、気づき、健康商品と情報、健康マー
ケティング展開のあり方でいろいろヒントを得ました。

健康市場はニッチから入って、核マーケティングを構築してから拡げ
ることが成功の一つの方法では。
            日本オリエンテーション 主宰 松本勝英
・・‥‥……………‥・・‥……………‥‥‥・・・‥………………‥・・
■『夜(やみ)』
★解  説
  停電の闇に救われた孤絶?夜なき東京では光に侵される
 東京には、いま闇がない。つながれる暗がりがない。夜がほぼ完璧
 に抹殺されたからだ。まばゆい光線が遠慮も会釈もなくすべてをさ
 らしつくし、人がそれぞれ体内に密やかに溜めていたい自前の闇さ
 え、光に侵されつつある。人々は、だから、狂うのではないか。
                  2001.5.19 読売新聞 辺見庸

★ミネラル
  夜(やみ)を取り戻すことが、人間社会を正常にすることではな
 いでしょうか。やみの中でじーっと考えるそんなやみを取り戻さな
 ければ。
・・・‥‥……………‥・・‥…………………‥‥・・

■『IT時代のビジネスモデル展望』
★解  説
  マネックス証券の戦略を例に
 プッシュではなく「プル・マーケティング」の実施。eコマースの
 ビジネスというものは、大通りに面した小さな駄菓子屋さんに近い
 ものがあります。その前を通る10万人を店内に呼び込もうとすると
 膨大な営業コストがかかってしまう。もっとも効率がいいのは、大
 通りに「こういう駄菓子を売っています」という看板を出すこと。
 10万人のうち1000人が駄菓子を買いたいと思っていたとして、その
 うち100人が看板に気づけば、100人全員が買い物をしてくれます。
    2001.6.5 朝日新聞 松本大(マネックス証券代表取締役)
 
★ミネラル
  興味を持っている人に気づいてもらうことが重要です。興味関心
 のある人に満足してもらえる商品、コミュニケーションを考えるこ
 とがこれからのマーケティングでは。みんなからの脱却です。
・・・‥‥……………‥・・‥…………………‥‥・・                     

■『自分磨き我こそ主役』
★解  説
  「団塊の世代」は、「時間」の使い方も、それまでの世代とはちょっ
 と違う。50代前半になって余裕ができた今、自分自身を磨くことに
 熱中する。
 ・大学院、余暇?質を重視
 ・子より自分へ、孫より友と
           2001.5.21 朝日新聞「団塊」が変える(中)
 ・超高齢社会を担って
  「魂」貫き、働きながら死ねばいい。 関川夏央(作家)
  「老いては子に従え」を望まない。  相原真理子(翻訳家)
   60・70代の現役が求められる。   堺屋太一(作家)
             2001.5.28 朝日新聞「団塊」が変える

★ミネラル
  わがままな団塊に魅力を感じる。ちょっと迷惑がかかっても、好
 きに元気で生きよう。
    ・・・‥‥……………‥・・‥…………………‥‥・・

■『相対的低下』
★解  説
  TDK優等生の惰性
 前期連結益が急減。情報技術(IT)景気の急失速という要因はある
 ものの、見逃せないのはスピードがどんどん速まっていく電子部品
 業界の競争の中で、同社の経営速度が相対的に低下しているように
 もみえることだ。             2001.5.11 日経新聞

★ミネラル
  相対的低下現象に気づくことが重要です。一生懸命スピード経営
 をしていても競合他社のスピードがより早ければ相対的なスピード
 の低下です。自分だけ、業界だけを見ていると相対的な価値の低下
 に気がつきません。
    ・・・‥‥……………‥・・‥…………………‥‥・・

■『モードの画一化』
★解  説
  市場を意識し薄れた個性
 現代ファッションの最大のタブーが「商業主義からの逸脱」。
 優れたデザイナーの時代を見通す想像力と、ビッグブランドの市場
 調査が同じ結果を生んでしまったのは皮肉な偶然かもしれない。
 最近は、差異は各ブランドが周到に用意した一見多様なニュアンス
 の差でしかなくなった。
 ファッションの消費者は差異を求めて、逆にいっそうの画一化にの
 み込まれようとしている。         2001.5.8 朝日新聞

★ミネラル
  ファッションもマーケティングの導入により画一化している。
 創造性の無いファッションなんか要らない。マーケティングは創造
 性を殺していないか。

・■■■………………………………………………………………………‥‥・・
 ■□■ 「MATSUMOTO・MINERAL」
 ■■■ 第125号 (2004/12/7) (c) 1999 Japan Orientation
・・‥‥………………………………………………………………………‥‥・・

前のミネラル 次のミネラル