1970年から、新商品開発・マーケティングの人材育成のセミナー・コンサルティングと新商品開発戦略、新商品開発システム革新の仕事を続けています。

日本オリエンテーションは、マーケティングをR&Dする事務所です。
考えるヒント:メルマガ「マツモトミネラル」

マツモトミネラル第241号

配信日:2009年08月04日

8月4日(火)
ひさしぶりに、ジャズ喫茶でジャズを聴きました。昔の青春といまの大人が混じった、解き放たれた時間でした。

■『富の創造、企業の革新で』
★気づき
 企業は何を志向すべきか。
 第一に、世界を地域や国別ではなく、横断的に見て、グローバルニッチの道を歩むことだ。世界のグローバル化が一段と進む中で、共通のルールが世界を席巻しつつある。市場は独立したものではなく、世界的に統合されつつある。
 アジアや南米などの新興市場と停滞著しい日本市場の特異性を見極め、資源配分を変えたり、新製品を世界で同時に発売したりするなど、世界の中で日本市場の位置付けを見直す企業は少なくない。
 第二に、一般消費者の声を直接聞ける情報通信技術(ICT)を活用し、それを製品や戦略に応用するユーザー志向も必要になろう。消費者参加型サイト「空想生活」と共同し、消費者のニーズをとらえ、張ったまま読める透明な付せん紙を発売した良品計画や、高度なスペックよりもノンユーザーを対象とし、顧客の体感を重視して従来の発想を打ち破った任天堂のWiiなどはこの好例である。
 第三に、インフラ整備に力を貸すべきであろう。大規模集積回路(LSI)設計・製造のザインエレクトロニクス(アナログ・デジタルの融合を目指したファブレス企業)などは、世界から優れた企業、組織、人財が集まる場にしようと、社会システムの変革や具体的な仕掛けを試みている。
これから不可欠になるのは、ある分野での深い知識だけでなく、複数の分野を超えて応用する力や俯瞰的な視野であり、世界の誰とでもコミュニケーションできる技術だ。
                  一橋大学 石倉洋子教授 日経新聞2008.4.18

★コメント
 他者の声を聞く広い心と、新しい技術の融合をどう進めていくか。俯瞰力をどう磨くか。
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■『「時間の消費」こそ本当の消費だ』
★気づき
 1日9時間は、生命維持活動のための時間と人間的活動のための時間消費。
「時間の消費」の仕方が「ものの消費」の仕方を決める。欲望ニーズは時間と身体によって規制される。

★コメント
 可処分時間をどのように配分、使うかがライフスタイルを決める。時間からのマーケティング発想を。
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■『東京は40度を超す酷暑』
★気づき
 2031年。7月31日午後6時。東京大手町の気温は43.5度。東北大学の齊藤武雄教授の理論的な予測では30年後、東京は熱帯だった。「20分も外を歩けない。30年後、熱中症の死者が続出。
                              朝日新聞2001.1.11

★コメント
 現在の不順な気象現象を見ると現実になりそうな感じがします。43度で本当に生きていけるのか。皆さん、私も含めて本当の覚悟を。
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■『幸せな食=心の食』
★気づき
 「心の食品」としてのイチゴは、イチゴが店頭に並んだ時の「ああイチゴだ」。便利な食品としてのイチゴは、いつも食べられるイチゴ。

★コメント
 これからのマーケティングと、今までのマーケティング。これからは心の商品を開発していかなければ。
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■『日本人と里山文化』
★気づき
 「日本人が共有するのは里山文化です。激しくも厳しくもないけれど、はっきりと表れる四季の移ろいという自然に接して暮らしていく。気持ちの面では、何よりも穏やかさを求め、ほどほどのところに居心地の良さを見いだしていく。
より激しくよりユニークであることをよしとする西洋文化とは逆だということを、砂漠でも熱帯雨林でも如実に感じます。」
 「フランスの人類学者、レヴィ=ストロースが『熱い社会』、『冷たい社会』という言葉を使っています。西洋の熱い社会は非常に激しく、ユニークなものをガンガン求めていく。だから普及力がある。一方、われわれの冷たい社会は狭い範囲の人しか共有せず、普及しない代わりにどっぷり漬かると居心地がいい。」
 「私は60歳近くになるまで、植物に全く興味がなかった。ところが、この年齢になるともう自分を拡大していくような気力も体力も知力もない。私が今持っているものを見直すと、周りになにがあるか気になりだした。その中で大きな存在になりつつあるのが植物です。これまで『前へ前へ』ばかりだった自分に、立ち止まるという文化的な成熟がでてきたんだと思う。」
        国立西洋美術館長 青柳正規 東大名誉教授  日経新聞 2007.11.8

★コメント
 衰退ではなく、成熟の魅力、青年ではなく大人の魅力。平和は成熟から生まれてくるのでは。日本の里山文化の魅力を世界に広げていきたいですね。

日本オリエンテーション主宰 松本勝英

【マイカレンダー】2009年7月22日(水)〜8月3日(月)
22日(水)企業の方が来社。トップから開発力強化の指示があり、どのように考え、実施していくかの相談。まず、マーケティングにもとづく新商品を開発しながら人材を育成する。その次に商品開発システムの革新をはかる、を提案。
夜、フリーになった友人と今後の話。車、映像、写真への造詣が深く、面白い可能性を感じました。ホスピタリティー・マーケティングをテーマにするのも面白いのでは。その後、神保町の「兵六」で一杯。

23日(木)商品開発で実績をいろいろ上げて、退職した長年の友人が来社。業務委託で企業の中に入って、新商品開発をサポートしていく仕事をやるプランを考える。夜「マーケティングだべる会」。アジア・マーケティングがテーマ。
グローカル(日本のよさを)・グローカル(現地の事情と融合させる)のマーケティングが必要では。

24日(金)イギリスの実験講座『冒険コンピューターの世界』を聞きに行く。
子供たちにナノセコンドなどを実感として理解させる授業方法に興味。マーケティングの教育方法にも取り入れられないか。ヒントあり。

27日(月)コンサルティング。売り方開発。いままでの成功ケース、失敗ケースを可視化して、問題点の把握とアイディアの素の開発。夜、プロジェクト参加者と会食。
28日(火)コンサルティング。シーズからのコンセプトづくり。
29日(水)コンサルティングの事前打ち合わせ。コンセプトの明確化と、評価のヒヤリング方法。午後、コンサルティング。コンセプト素の評価テストの結果と有望コンセプトへの絞り込み。実用に対してDELIGHT商品の作り方など議論。

30日(木)一日社内で資料チェック。根をつめてやると疲労困憊。
31日(金)企業訪問。社内一丸のマーケティングの在り方。アジア市場への取り組みなど。夕方、ウェブ・マーケティングについて専門家のアドバイス、話し合い。その後、大塚「こなから」へ。

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■□■「MATSUMOTO・MINERAL」
■■■ 第241号(2009/8/4) (c) 1999Japan Orientation
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