1970年から、新商品開発・マーケティングの人材育成のセミナー・コンサルティングと新商品開発戦略、新商品開発システム革新の仕事を続けています。

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考えるヒント:メルマガ「マツモト・新商品開発ミネラル」

【マツモト・新商品開発ミネラル】第298号

配信日:2011年11月1日

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・■■■        商品開発・マーケティングの
・■□■   MATSUMOTO・新商品開発MINERAL
・■■■     発行者:日本オリエンテーション 松本勝英
        毎月第1・第3火曜日発行(創刊 1999/10/01)
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    ■□ 第298号 Table of Contents □■
      ◇マツモト・新商品開発ミネラル
      『希望社会への提言』
      『幸福社会』
      『世界の料理シーンをリード』
      『直感メモ』
      『国家を超え 生きる流儀』

◇伝言
第114回「商品開発プログラムのたて方36時間」セミナー
11月24日(木)スタートです。
<顧客創造型新商品開発>をめざす"これから"の新・商品開発セミナー
商品開発を実践的に、深く学ぶ『場』です。
参加者の事例発表、ミニ演習・ディスカッションを取り入れ、実践的に展開しています。

11月1日(火)
11のスタートで、11月も充実して、遊び・学び・働く、を実行していきたいと考えています。また、2012年のことも考えていかなければいけない時期です。私は今69歳、老前という認識です。これからの老中、老後をどう過ごしていくのかが問われているのでは。2012年は、仕事、生活を深く耕していく、人と交わり自分を開いていく、謙虚で奢らず、裸の王様にならない。悠々急げ、がいいかな。

■『希望社会への提言』
★気づき
 学力世界一といわれるフィンランド。
第一に、正解を先回りして教えない。理科の授業では、まず実験だ。様々な現象を見させて、各自が仮説をたてる。自分とは違う意見にも耳を傾け、もう一度考えてみる。教師が理論を説明するのは一番最後だ。正解を教えると、その時点で思考が止まってしまう。
次に、他人と競わせないことだ。競争させると、順位に関心が向いて、考えることへの興味がそがれる。テストは各自がどこでつまずいているかを確認し、補うためのものだ。考える力がつくとともに学力差が少ないのは、この2つの理念と実践が成果をあげているからだ。
都留文科大学教授 福田誠治氏
朝日新聞2008.1.7

★コメント
 良い競争=向上、悪い競争=消耗。希望社会とは良い競争を目指していくのではないか。また考える力を付けることでは。
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■『幸福社会』
★気づき
 21世紀の目指すべきは「幸せな社会」。「不幸せ」のキーワードは「排除」。「排除の典型例は失業。働く意欲がありながら働く場から排除されている。排除されるものがいない、誰もが参加の意識を共有できるような社会を目指そう。「幸せ社会」のもう1つの条件は、安全・安心。気候変動による天災への万全の備えが必須となる。
京都大学教授 佐和隆光氏
読売新聞2006.3.6

★コメント
 幸せとは特別な生活ではなく、日常が日常として暮らせることではないか。「排除」の反対の「絆・共同体」が大切では。
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■『世界の料理シーンをリード』
★気づき
 イタリア、日本、タイの3つの料理が今後の世界の料理シーンをリードすると思う。その理由は長い歴史に裏付けられた文化の深みがあるからだ。日本の料理で刺激を受けたのは鮮度を保つためのしめるという手法。料理は味覚、視覚など五感で楽しむが、何よりも香りが重要だ。香りをかいだ瞬間に自分の作った料理と理解してくれることが一番うれしい。
英国王室、ホワイトハウス元料理長 エンリコ・デルフリガー氏
日経MJ2005.10.28

★コメント
 先香りが大切です。香りは直接脳に入り刺激をします。食品メーカーの開発者は先香りの研究をしてください。香りの文化的深さもだいじでは。
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■『直感メモ』
★気づき
 自分では時間の経過や経験により興味や考え方、立ち位置も刻々と変化していると思い込みがちだが、実際は以前から無意識に居続ける場所を出たり入ったりしながら、毎日を過ごしているのかもしれない、ということを「メモ」から実感することも多い。「思いつき」は逃げ足が速い。その「逃げ方」は、起き抜けに書き付けようとして結局うやむやになって忘れてしまう「夢」の記述によく似ている。「メモ」は通常、あくまでもサブ的な消え去る役目としての認識しかもたれないが、「自分の思いつくこと」や「興味」の断片を「メモ」することは、人の日常において実は最も重要な「仕事」の一つなのかもしれないと思うことがある。
画家 大竹伸朗氏
日経新聞2007.12.41

★コメント
 断片的なメモを塊としてみると、自分のありようが見えてくるのでは。好奇心の塊が見えてくるのでは。
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■『国家を超え 生きる流儀』
★気づき
 日本のような近代国家からは、イランやアフガン、パキスタンといった国があるように見えるが、これらは言わば疑似国家だ。民衆の間に国境はなく、ひと続きにつながって動いている。アフガン人が敵味方に分かれて戦う時も、わざと的をはずして撃ち合うことがあると聞く。(医師 中村哲氏)
民族は国家ができる前から存在した。中国文学者の竹内好(1910〜77年)が北京に暮らして衝撃を受けるのが、国家機構と無関係に生きている中国民衆の存在だった。そこから加々美光行・愛知大教授は「有根のナショナリズム」という考え方を引き出した。国家を超える、民衆に根っこのあるナショナリズムだ。国家をつくる力を持つかもしれないが、国家機構に支えられてはいないナショナリズムだ。イスラム圏にはそれがある。ところが欧米は、近代国家の型をイスラム圏に押し付けてみて誤解している。日本もそれを踏襲している。日本にもかつて「有根のナショナリズム」があった。明治国家をつくっていった人たちの中にはそれらが見られる。明治国家をつくった力が偉大なのであって、これを明治が偉大だとすりかえると問題がある。(鶴見俊輔氏)
大切なのはマニュアルではなく、自分の身についた行為である「しぐさ」「作法」を共有し、伝承することだ。「人を殺さない」というしぐさに戻らないと、今の状況は抜けられない。もし日本の国としての民主主義が崩れることがあっても、小さな、数十人の集団の中だけでも民主主義を守り続けたい。最後まで妥協せず、民主主義を維持する。そういうしぐさの人間として生きる。(鶴見俊輔氏)
お天道様に恥じず、まっとうに生きていれば破局を怖がることはない。平和とは、繁栄や安全を生み出す積極的な力である。(中村哲氏)
朝日新聞2006.11.28

★コメント
 国家を超える民衆の民主主義に共感です。中東の春によって生まれた国々、国家を超える民主主義を目指して欲しい。イスラムの民衆民主主義に期待。
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◆土日朝一番の映画
「明かりを灯す人」アクタン・アブディカリコフ監督・主演
中央アジアキルギスの天山山脈の麓の遊牧民生活。人間味あふれる明かり屋さんと穏やかな日常生活。風車を作って村の電気を賄いたいとの夢がかなえられると思い、政治家や経営者に協力するが裏切られる。最後の風車が回る映像は印象的。作られた映画ではなく自然にできてしまった映画のように流れていく。アジアの人はみな友達だと感じる。よかったです。

日本オリエンテーション主宰 まつもとかつひで

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■□■「MATSUMOTO・MINERAL」
■■■ 第298号(2011/11/1) (c) 1999Japan Orientation
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