1970年から、新商品開発・マーケティングの人材育成のセミナー・コンサルティングと新商品開発戦略、新商品開発システム革新の仕事を続けています。

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考えるヒント:メルマガ「マツモト・新商品開発ミネラル」

【マツモト・新商品開発ミネラル】第387号

配信日:2015年10月20日

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・■■■        商品開発・マーケティングの
・■□■   MATSUMOTO・新商品開発MINERAL
・■■■     発行者:日本オリエンテーション 松本勝英
        毎月第1・第3火曜日発行(創刊 1999/10/01)
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■□ 第387号 Table of Contents □■
◇マツモト・商品開発ミネラル
『映画を読み直す「強い組織とは」新たな発見』
『三井物産、米食品ベンチャーに出資 たんぱく質置き換え』
『シナリオ骨法十箇条』
『現状維持バイアス』
『トップブランドづくりのための10の原則』

<伝言>
第134回「新・商品開発プログラムのたて方36時間」セミナー
2016年2月4日スタート 年4回のプログラムです。
★商品開発プロになるための実践練習場です。
★“利益を生み出す新商品”を開発する、考え方、知恵・ノウハウを学ぶ。
★好奇心に火をつけるセミナーです。
商品開発カウンセリング
商品開発社内教育

2015年10月20日(火)
 73歳ですか、元気ですねと皆さんから言われる。
うれしいことですが、本当はちょっと疲れ気味。ただ、まだまだちょっと好奇心旺盛なので、いろいろなところに出かけています。先日、韓国のコンサルタントの人が来日したので、二人で会津若松など福島を探検。たくさん話して、たくさん歩いて、たくさん食べ、飲みました。彼は69歳ですがタフでした。松本さん元気ですねと言われ、ちょっと嬉しい、ちょっとですが。
まだまだ、遊び・学び・働くを実践したいと思っています。

■『映画を読み直す「強い組織とは」新たな発見』
★気づき
 黒澤明監督の「七人の侍」
野武士の襲撃から村を守るため、村人に請われた七人の侍が、百姓と共に戦う物語だ。志村喬扮(ふん)する侍のリーダーである勘兵衛は、数々の籠城の修羅場を生き抜いてきた歴戦の強者である。勘兵衛は村を城塞化し、敵の襲撃に備えようとする。しかし、地理的にどうしても敵の侵入を防ぐのが困難な致命的な箇所が、裏山にあった。その防御策をあえて取ろうとしないことを問われた勘兵衛は、こう答えるのだ。「よい城にはきっと隙が一つある。その隙に敵を集めて勝負をする。守るだけでは城はもたん。」
どんなすぐれたリーダーや、どんなに強い組織でも、すべてが完璧ということなどはあり得ない。むしろ自らの弱みをはっきりと認識し、そこが攻められることを自覚しながら、その上で未来に向かって果敢に挑んでいく。
勘兵衛の別のセリフも印象に残る。「勝負を挑むなら、こちらが疲れ切らぬうちだ。」
むかし観た古典の映画を今改めて観てみると、以前には気付かなかった思いがけない発見がある。名作のいくつかは「新・午前十時の映画祭」として、全国の映画館のスクリーンで堪能できる。鑑賞の時間が取れない方は、名画のシナリオ本を読むことで文字から感動を味わうのも、大人の楽しみになると思う。
玄田有史(経済学者)
日本経済新聞 2015.09.06

★コメント
 映画、小説、スポーツに学ぶことが多い。私はボクシングの観戦が大好きですが、ボクシングでも隙を突破口にする、疲れないうちに勝負をかける、がよく言われます。
大人の楽しみを通して学び直すことはいいことです。

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■『三井物産、米食品ベンチャーに出資 たんぱく質置き換え』
★気づき
 三井物産は、鶏卵などの動物性たんぱく質を植物性たんぱく質に置き換えて食品原料にするノウハウを持つ米食品ベンチャー、ハンプトンクリーク(カリフォルニア州)に出資すると発表した。家畜を育てる穀物の栽培に必要な農地や水資源に限界があり、植物性たんぱくを使う食品の需要が今後高まると判断した。
ハンプトンクリークは多様な植物性たんぱくの特性を数値化したデータベースを保有。鶏卵の代わりに植物性たんぱくを使ったマヨネーズやクッキーを開発し、米小売り大手ウォルマート・ストアーズなどを通じて販売している。三井物産は今回の出資を通じ、植物性たんぱくに置き換える対象を乳製品にまで広げる考えだ。
日本経済新聞 2015.09.03

★コメント
 面白いプロジェクトです。どんな卵、乳加工製品が生まれるのか、味はどうなのか?栄養は? 大変興味があります。

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■『シナリオ骨法十箇条』
★気づき
 『仁義なき戦い』『二百三高地』『宇宙戦艦ヤマト』の伝説のシナリオライター、笠原和夫の脚本の基本的書き方『骨法十箇条』
骨法その一は「コロガリ」展開の妙、座って間もない観客を、映画の空間に引き込む腕力と速さのこと。
骨法その二「カセ」運命・宿命 主人公に背負わされた運命
骨法その三「オタカラ」葛藤の核
骨法その四「カタキ」敵役
骨法その五「サンボウ」正念場
骨法その六「ヤブレ」挫折
骨法その七「オリン」感動的場面
骨法その八「ヤマ」見せ場
骨法その九「オチ」ラストシーン
骨法その十「オダイモク」テーマ
撮影所の伝統が生んだ娯楽映画のコツだという。

★コメント
 創作の技法です。笠原さんは『大事にしなくてはいけないのは、骨法などではなく、体の中から盛り上がってくる、熱気と心の憶測に沈んでいる、黒いおもりである』と言っています。沸き上がる想いを大事にしたい。「映画はやくざなり」笠原和夫を読んでみてください。

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■『現状維持バイアス』
★気づき
 「現状維持バイアス」と呼ばれる、人や組織が陥りやすい傾向が存在する。現状を維持するか変えるかという選択に迫られたとき、人は現状維持を選びやすいということだ。この原因はいくつか考えられるが、その一つは、作為の後悔が不作為の後悔よりも大きく感じられることにある。現状を変えた時にうまくいかなかった場合の後悔は、現状維持による後悔よりも通常は大きく感じられる。このことが、現状維持の意思決定を後押しすることになる。

★コメント
 動物の中に、守る本能が組み込まれている。創造的失敗にチャレンジを奨励する社内風土を作っていくことが大事では。

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■『トップブランドづくりのための10の原則』
★気づき
(1)選択・集中化、単純・明確化、徹底・卓越化の原則
(2)現商品の保護と改良 小さな改良も10年続けると一つの大きな技術革新になる
(3)マーケットシェアを重視 利益をシェア上げるために再投資を
(4)コストアドヴァンテージ 国際価格競争力を考える
(5)創意無限の人づくり WHYの発想が必要
(6)各部門の責任の明確化 一体化を図る
(7)本質をつかむ 柔軟性が大事
(8)体質づくり ヒットを生み出す体制づくりを
(9)組織は小さなワークスモール
(10)想いづくり 成功の砦
最後に、イノベーションが戦略で全体を包含する

★コメント
 『商品開発プログラムのたて方36時間セミナー』の中で話をしている一部です。おのおの深い、重要なテーマです。ぜひ、セミナーで本質を理解してください。

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◆土日朝一番の映画 映画は映画館で観るとワクワク・ドキドキです。
面白くない映画を見てしまった。残念。
『アメリカン・ドリーマー 理想の代償』
オイルビジネスにチャレンジする男の、30日間ですべてを失う物語。
映画が平べったくて退屈、途中で退席。

日本オリエンテーション主宰 まつもとかつひで

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■□■「MATSUMOTO・MINERAL」
■■■ 第387号(2015/10/20) (c) 1999Japan Orientation
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