1970年から、新商品開発・マーケティングの人材育成のセミナー・コンサルティングと新商品開発戦略、新商品開発システム革新の仕事を続けています。

日本オリエンテーションは、マーケティングをR&Dする事務所です。
考えるヒント:メルマガ「マツモト・新商品開発ミネラル」

【マツモト・新商品開発ミネラル】第431号

配信日:2018年3月20日

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・■■■        商品開発・マーケティングの
・■□■   MATSUMOTO・新商品開発MINERAL
・■■■     発行者:日本オリエンテーション 松本勝英
        毎月第1・第3火曜日発行(創刊 1999/10/01)
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    ■□ 第431号 Table of Contents □■
      ◇マツモト・商品開発ミネラル
      『枠内の攻略』
      『車のAI化が生む非対称』
      『失敗した時の対処法を準備』
      『手軽ながん検査をすべての人に』
      『ペップトーク 今も語り継がれる「氷上の奇跡」』
      『消費者視点で「わくわく商品開発のススメ」』

<伝言>
第145回「新・商品開発プログラムのたて方36時間」セミナー
2018年4月19日スタート
“なぜ30年以上、企業から支えられているのか”
☆36時間セミナーで、36の成功の秘訣が深く学べるセミナー
☆40年のコンサルティングの成功、そして失敗のエキスです
☆30年企業のリピーターによって支えられ、続けて来られたセミナーです
☆商品開発の厳しさ、楽しさが実感でき、成長を促すセミナーです

2018年3月20日(火)
マツモト・商品開発ミネラル 5+1に進化
マツモト・商品開発ミネラルは、18年近く、日本オリエンテーション松本勝英のメルマガとして発行してきました。
次回以降は、元花王の商品開発者として活躍していた忽那公範さんが、1項目を担当し、充実した6項目の情報の発信をして行きます。ご期待ください。

忽那公範さんからのメッセージ
「これまで、スキンケア、ヘルスケアの商品開発を約30年してきた経験をベースに、これから、消費者視点で『わくわく商品開発のススメ』を述べ、市場創造型の商品開発に役立てれば嬉しいです。」

■『枠内の攻略』
★気づき
 博報堂買物研究所が2017年12月に実施した調査では「手間をかけたい買い物と効率的に買いたい買い物を意図的に分けている」という生活者が全体の71.8%を占めた。
興味深いのは「関心はあるにも関わらず、選ぶのが面倒・お任せしたい」と考える商品が9カテゴリーあったことだ。具体的には生活家電や情報機器、化粧品などだ。共通するのは、商品情報が多く、チェックするポイントがたくさんあることがストレスになっていること。「関心はあるが、情報過多で自分では選びきれない、だから誰かにお任せしたい」という生活者の気持ちが見て取れる。
こうした生活者の行動を分析すると、彼らは買い物の初期段階で「人のお奨め」「ブランド」「直感的にわかるお店の特徴」などを頼りに好みに合いそうな商品を絞り、効率的に買い物をしていた。こうした買い物スタイルを博報堂買物研究所では「枠内の攻略」と名付けた。膨大なモノと情報に早々に見切りをつけ「ある程度好きそうな範囲」という推奨された「枠の中」で効率的に買い物をするという意味だ。

★コメント
 商品を購入する時、商品に興味ある→商品に興味がないへ、また商品を選択する力がある→消費を選択する力が低下に変化。商品に興味がない・消費を選択する力が低下した消費者が増えている。商品のコモディティ化と情報の過剰化で、買い物にストレスを感じている。わくわく出来る商品を開発しないと、消費者の購入もわくわくしない。

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■『車のAI化が生む非対称』
★気づき
 AIを使った自動運転技術の登場は、人間から見れば、個人差が大きかった運転技術の「平準化」、あるいはこれまでできなかった人にもできるようになる「平等化」の始まりを意味する出来事と言えるだろう。
 例えば、運転が上手でない人は苦手なところをAIに補ってもらえる。体に障害のある人や高齢者も健常者や若い人と同じ水準の運転を楽しめるようになる。事故の減少ほか、生きがいや健康の増進にもつながる話だ。
 「情報技術の歴史を考えれば、自動運転がもたらす平等化は必然だ」と話すのは京都産業大の玉木俊明教授だ。「世界史とは情報革命を通じた均質化、平等化の道のりだったからだ」と言う。中山淳史
日本経済新聞 2018.03.16

★コメント
 AIの進化が、「平準化」と「平等化」をもたらす。個性が失われてくるのか?これからの個性化とは?

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■『失敗した時の対処法を準備算』
★気づき
 これには2つの意味がある。まず、優秀なアスリートになるためには、うまくいかないことがあるという現実にきちんと向き合えるこころの強さが必要ということだ。メンタルトレーニングで、うまくいった場面を想像するのがよいといわれることがあるが、それだと一面的すぎる。うまくいかなかった場面も同時に考えることで、全体を視野に入れた的確な判断ができるようになる。
 そうはいっても、失敗するのではないかと心配なときにうまくいかない場面を想像するのは、勇気がいる。かなりこころが強くないと想像することはできないだろう。
 もっとも、それにはコツがあるようだ。うまくいかないことを考えるだけでなく、そのときにどうするかという対処法まで考えておくと、不安は軽くなる。事前に準備ができるので、うまくいかなかったときに慌てないですむ。これが2つの意味だ。
こうした方法は、スポーツに限らず、私たちの生活でも生かすことができる。
認知行動療法研修開発センター 大野裕
日本経済新聞 2018.03.05

★コメント
 私は心配性でよく失敗するイメージを描く。その時、失敗してもプライド、いいカッコしをイメージして失敗の対応策を考える。

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■『手軽ながん検査をすべての人に』
★気づき
 体長わずか1ミリの線虫が特有の「におい」かぎ分ける。「どこかで人間は、機械の進歩が文明の進歩だと勘違いしてしまいました。しかし線虫に限らず、生物には機械が決して到達できない驚異的な能力を持つものがいます。その力を利用することで、私たちは多くの問題を克服できるかもしれない」
広津崇亮さんHIROTSUバイオサイエンス代表
朝日新聞 2018.02.04

★コメント
 生物の神秘力をサイエンスして、役立つようにする研究がもっと進むことが期待されています。

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■『ペップトーク 今も語り継がれる「氷上の奇跡」』
★気づき
 シンプルな言葉を使って人のやる気を引き出す「ペップトーク」
オリンピック決勝ラウンド。大会4連覇中の無敵のソ連(現・ロシア)に対し、なんと代表に選ばれたのはアメリカ学生選抜の選手たち。ソ連戦の試合前のロッカールーム、国の代表として今日まで練習を重ねて迎えた大一番。不安と緊張の面持ちの選手たちがベンチに座り、ピンと張り詰めた空気の中、試合開始を待っていました。
実は、オリンピック直前に両チームはエキシビションゲームを行い、アメリカは3対10でソ連に完敗していました。そこに、ハーブ・ブルックスヘッドコーチが、コツッ、コツッと1歩ずつロッカールームに入ってきて、ゆったりと、でも真剣なまなざしで話し始めました。
「偉大な瞬間は偉大なチャンスから生まれる。
お前たちのチャンスは今夜だ。
それをその手でつかみ取ったんだ。
1試合だ。
10試合戦えばソ連が9回勝つだろうが、今日のこの1試合は違う。
今夜は敵と肩を並べとことん食らいついていく。
そして完全に封じ込めるんだ。必ずできる。
今夜は俺たちが世界で最も偉大なチームだ。
お前たちはホッケーをやるために生まれてきた。
今夜お前たちがここに来たのは運命だ。
その時が来たぞ。ソ連の時代は終わった。
もういいだろう。いい加減、聞き飽きた。
どこへ行ってもソ連はすごいという話ばかり聞かされ続けた。
でも、もう古い。
時代はお前たちのものだ。必ず奪い取ってこい!」
この言葉を言い残してヘッドコーチはロッカールームを去って行きます。そして、選手たちは心を震わせ感動し、リンクに出て行ったのです。試合は第2ピリオドの時点で2対3と負けていました。しかし、最終の第3ピリオドに2点を奪い、4対3と逆転。最後はソ連の猛攻をしのいで勝利をもぎ取ったのです。
この試合は「氷上の奇跡」と呼ばれ、いまも語り継がれています。
「東洋経済オンライン」(東洋経済新報社)
浦上大輔 日本ペップトーク普及協会専務理事

★コメント
 短時間でチームにやる気を起こさせることは、リーダーの役割である。現実を『受容』して、プラスに変える「承認」、ベストを尽くそうとの「行動」、そして「激励」が、ペップトークの基本である。

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■『消費者視点で「わくわく商品開発のススメ」忽那公範』
 消費者視点で、生活に役立つ、心を豊かにする、感動する商品を開発して、担当者がわくわくしながら商品開発をしましょう。
そのためのヒントになる視点・考え方、プロジェクトの進め方について書いていきたいと思います。
消費者に新しい価値を提案する商品を開発している時は、わくわくしませんか。
そのためには、消費者インサイトを知ることが大切です。
 消費者に、何が欲しいか聞いても、新しい価値は見つけられません。
消費者は、なぜ、そんな行動をするのか?なぜ、そんな風に思うのか?を徹底的に、探っていくと、消費者が気づいていないニーズが見えてきます。そこから、新しいタイプの商品を提案すると、少数だとしても、消費者にとって初めて出会う商品となり、老舗商品となって、長く愛される商品になっていきます。

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◆土日朝一番の映画 映画は映画館で観るとワクワク・ドキドキです。
『シェイプ・オブ・ウォーター』
オシャレな寓話でした。音楽もシンクロしていてよかった。オススメです。

日本オリエンテーション主宰 まつもとかつひで

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■□■「MATSUMOTO・MINERAL」
■■■ 第431号(2018/3/20) (c) 1999Japan Orientation
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