1970年から、新商品開発・マーケティングの人材育成のセミナー・コンサルティングと新商品開発戦略、新商品開発システム革新の仕事を続けています。

日本オリエンテーションは、マーケティングをR&Dする事務所です。
考えるヒント:メルマガ「SDP:Sensory Design Program−感性価値設計開発研究所」

【SDP:Sensory Design Program メルマガ】最終号

配信日:2016年10月19日

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■■■        官能開発のメールマガジン
■□■   ≪SDP*研究所メールマガジン≫
■□■     発行者:日本オリエンテーション
■□■       通号49号(創刊 2012/08/01)
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■□SDPメールマガジン 最終号 □■
官能を使って価値を開発する【官能開発】のメールマガジン、SDPメールマガジンは4年間続き、48号を配信しましたが、今回を持ちまして最終号とさせていただきます。
このメルマガは、日本オリエンテーションに創設しましたSDP研究所の客員研究員、大西正巳(元サントリー)、高橋正二郎(元資生堂)と日本オリエンテーション主宰のまつもとかつひで、の3名で進めてまいりました。それぞれの分野から感性価値の開発に関わる体験を通じたことがらを書き綴ってきましたが、ご多用にも関わらず、4年間ご高覧いただき、感謝致します。

◆INDEX
1.『官能・感覚評価の進展』大西正巳
アナログ的な「官能」を難しく、またスクエアに捉えずに常に楽しく働かせることが第一です。色々な評価や開発を行う際の入口であり、出口でもあります。

2.『官能評価は見果てぬ夢へ毎日勉強』高橋正二郎
官能評価は新しい感覚に出会うたびに言葉と尺度の体系を造り直し、その体系の中で未知の感覚を捜し求めることの繰返しです。

3.『これからの魅力商品づくり−感覚効用の開発』まつもとかつひで

■『官能・感覚評価の進展』大西正巳
商品評価と商品開発の中心課題が品質評価と品質開発になると思いますが、更にそれらのコアに位置づけられるのが官能評価と官能開発だと思います。
飲料・食品のおいしさの評価と開発のための官能機能と必要なスキルは外部委託やクラウド・ソーシングによる調達が困難であるため徹底して“自前”であることにこだわり、自社の官能人材とスキルの姿を常に明確にしたいものです。そして官能評価力や官能開発力を実践的に強化していくことが大切です。また官能/感覚(五感)に関連するサイエンス情報や日々進化している各種テクノロジーを結び付け、総合的な「品質・嗜好」の評価体系を構築することも有意義だと思います。例えば、サイエンスとしては感覚・感性に関する脳科学、心理学、行動科学等の情報、そしてテクノロジーとしてはフレーバー分析、fMRI分析、各種センサー/感覚ディスプレイ、人工知能、バーチャル・リアリティ、IoT、人間工学分野の技術動向などが参考になると思います。例えば、バーチャルな感覚(特に触覚)技術の進化が著しいですが、東大の最近の研究によると、微弱な電流を流したスプーンで食べると味覚が変化するという一種の錯覚現象が確認されており、塩分を控えた食事でもおいしさを感じさせる技術として応用されています。
心地よさや快・不快に関係する自然界の「1/fゆらぎ」に前回触れましたが、様々なモノの物性や現象(例えばスペクトル)と感覚・感性をつなぐ切り口のひとつになると思います。そのためフレーバー成分や色々な構成成分(組成的なパターンやスペクトル)の分析結果も単独で評価するだけでなく、ゆらぎと関係づけることによりおいしさの評価軸や開発の指標として応用可能ではと思えます。また個々の感覚で得られるデータや情報を他の感覚に変換してみる、例えば嗅覚/味覚は既に視覚化(見える化)されていますが、更には聴覚化(可聴化)や触覚化/触感化することにより、香り・味わいの本質や新たな効果を読み解くヒントが得られるかも知れません。
一般に自然環境の中で育つ農産物や微生物を原料とした飲料・食品は「ゆらぎ」の良さが中味に盛り込まれる機会が確実に多くなります。従って、精密な工業品と異なり、これらの製品は官能的な有意差がなくてもミクロな成分組成でみると全く同じものはないと考えられます。一方で、我々の心身もゆらぎに満ちていますので官能的な検知力には適度な“遊び/アロウアンス”が備わり微差に反応し過ぎない良さがあると思えます。ただ僅かな官能的な変化でもゆらぎ的な心地よさなのか不快なノイズや無秩序なバラツキなのかを肌で感じとる繊細さも内在している気がします。余談ですが“遊び”と言えば、蚕の繭から糸をつむぐ際の糸車に多少の遊びがあると味わいのある糸に仕上がるそうです。さて風土の特性、季節感、旬、手づくり感などの一定のリズムのあるゆらぎ(一種のノイズ)をうまく盛り込むことが出来ればおいしさや心地よさの幅も広がると考えられます。
感覚・感性の世界では「不完全な中に美を見出す」あるいは「乱れや汚れが美をつくる」と言われることもありますので、雑臭、雑味としてひとくくりにみるのではなく、あるいは品質設計で切り捨てるのではなくその中身(要素や本質)をよく見極めることが大切になります。例えば「不純物を含まないピュア」と「あるがままな/素顔なピュア」という概念は捉え方や楽しみ方も当然異なってきます。
〈終わりに〉
当メルマガを始める際にも記しましたが、現在は感覚・感性がメーカーやサービス側のみならず消費者レベルでも益々重視される傾向にあります。つまり品質、特に感覚的なパフォーマンスとコストの関係性がより問われていると思います。そのためメーカーは常にユーザーを凌駕する官能力・感性力を有し、提案・提供、あるいは共有できる態勢を整えていくことが大切です。
当メルマガに永年お付き合い頂き感謝致します。

■『官能評価は見果てぬ夢へ毎日勉強』高橋正二郎
化粧品の官能評価に長いこと関わってきました。官能評価の勉強をしようと思ったのは、感度が鈍かったので、官能評価は無理だと思ったからです。つまり、官能評価は社内の専門の方に任せて、その代わり官能評価の結果が少しでもわかるように勉強をしてみました。
この分野に入る切欠になったのは市場調査の仕事でした。市場調査の最大のテーマは「お客さまはどんなモノが好きなのか」とか「何を求めているのだろか」ということですが、その中で、「気持ちの良い」という要望には内容の把握が難しく難儀をしました。何人かの社内の識者にこのことを伺うと、幸い、このような難しいことを専門に担当している部署の存在を知ることができました。
この官能評価の部署の扉をアポなしで叩きました。聞いたとおりの女性だけの部署で緊張しましたが、実に丁寧に教えてくれました。見せていただいた資料は、決められた官能変数に則って化粧品の官能特性がSDプロファイルで図示されていたものでした。まず、「こんなものがあったのだ」という驚き、次に、「これをしっかり読めるようになれば」という期待の広がりから、その場で必須のこととして取り組むことを決意しました。もっともわかるようになるのは、データを見つめるだけではダメで、「触ってみなきゃ」というアドバイスを受けて、毎日化粧品に触れる機会をつくって対応しました。暫くして、定量化され視覚化されたデータを見ていると、「あっ、ここはこうなのか」という新しい発見が相次ぐ毎日でした。それだけではなく、そのデータをもとに、2軸分析、多変量解析、時系列分析などを組み合わせると、もう鬼に金棒という雰囲気でした。
こうして、何もかもわかったような気になっていたころ、思いがけないことが起きました。市場で評判の乳液Aと自社品の乳液Bについて、ベテランの女性担当者に感想を求めました。Aを肌にのせてみて一言、「これはいいわね。この重厚感!」。一方、Bは「これね〜、ちょっと重いのよ」ということでした。「重厚感!」ということでベタ褒めの商品もあれば、「重いわね」と、よろしくない商品もあるようです。同じような表現ですが、まったく正反対の評価をしています。完成されたと思っていた官能評価システムでしたが、明確に表すことや峻別することができない未知の感覚に遭遇したようです。まずは、この2つの感覚を官能空間上で表せなくてはいけません。相関分析などで近い概念の言葉との関連を調べたりしながら、担当者に集ってもらい、円卓法で「重厚感」と「重い」の相違点や類似点を洗い出しました。
乳液Aの「重厚感」は肌にのせて乳液をのばすときの心地よい抵抗感、あたかも大型のリムジンがゆっくり動き出すような感じです。豊かで、洗練されていて、たくさんの価値が詰まったような感じだということです。一方、自社品の乳液Bは、肌の上でのばすときは普通ものより少しよくのびる感じがする乳液ですが、使用後の皮膜感やしっとり感に、何か違う感じがするように感じるということです。この状態では、次に使用するクリームが使いにくくなりますので、「重い」となった訳です。この感覚はとりあえず「圧迫感」という変数を立てて対応しました。その後、とりあえず追加された変数の「圧迫感」を巡って議論が交わされ、定義を慎重に見直しました。一方、変数追加のなかった「重厚感」については「圧迫感」以上の侃侃諤諤の議論が交わされ、「重厚感」の価値や今後の方向性について確かめ合いました。
官能用語や変数が選択され、尺度も構成されると、完成した官能評価システムと思ってしまいがちです。完成したと思われる官能評価システムでも、言い表しきれない感覚に出会うことが起きます。また、官能空間上に登場してこない感覚を想像し、新たな感性価値をつくりだすことも求められます。言葉を選び、官能空間を設定し、新しい感覚を表示する。逆に、新しい感覚を思い浮かべては、新しい官能空間を想像し、言葉を捜します。官能評価はこの繰返しで、官能評価の担当者は、この見果てぬ夢に向かって毎日勉強です。

■『これからの魅力商品づくり−感覚効用の開発』まつもとかつひで
「SDPと感覚効用の開発は両輪」
3人で始めたSDPのメルマガですが、私、松本が脱落して、大西さん、高橋さんのお二人に任せ続けてきました。今回最終回ということで、何かを発信しなければと思い、いつも「商品開発プログラムのたて方36時間セミナー」で話している、感覚効用の開発についてまとめてみました。
官能の評価と、感覚効用の開発は、車の両輪で、官能評価が、より魅力的商品を作るために必要であると同時に、次の新しい感覚商品を開発するための、概念、ワードのフィードバックになり、また新しい感覚訴求の商品は、官能の評価を経て、成功商品になります。
SDPの発想は、官能評価と感覚効用の開発の、スパイラル的発展をもたらす両輪です。

「こんな商品にも感覚効用が」
私が、ある菓子メーカーでコンサルティングをしていたときに、こんな話をしたことがあります。菓子メーカーの強さは美味しいものづくり、薬を子供が美味しく飲めるノウハウがあるのでは。また、野菜を美味しく食べることの提案ができるのでは。現在は、美味しい薬、楽しい野菜がいろいろ開発されています。後発薬ですが、抹茶味の脳卒中薬、オレンジヨーグルト味の胃腸薬。薬も感覚効用が必要になってきました。野菜でも、ピンクや紫のアスパラが開発されています。機能的な面での差別化が難しくなっている現在、新商品開発は、感覚的効用、意味的効用(情緒的効用)の開発にシフトしています。
冷蔵庫を環具、インテリアとして捉えたカラーパネルの冷蔵庫、パネルの質感を高めるために自動車塗料を使う、 化粧品では、肌に浸透して行く実感感(実感ではなく実感感)を高める工夫をしているし、歯磨は虫歯予防効果をなかなか実感できませんが、ミントなどで爽快感を出すことによって、使っている実感感を持たせ、その爽快感でリピートを得る工夫?によって成功した商品です。
カルビーのポテトチップスは、その独特な食感開発によってヒットし、ガリガリ君もそのガリガリ食感が魅力で成功した商品です。いろいろ感覚的訴求商品がヒットしています。

「感覚効用開発のアプローチ;五感作用を効用に変換する」
感覚効用の開発は、人間の五感 視覚、聴覚、嗅覚、触覚、味覚の作用を、嗜好(好き)、気持ち良い快、効果の増幅確認に変換することです。視覚(形、大きさ、色彩)、聴覚(音の大きさ、拡がり、音の種類)、嗅覚(香りの種類、強弱)、触覚(手触り、重さ、温度、厚み、弾力性、充実感、刺激)、味(味、強さ、バランス)など。
神秘学者のシュタイナーは、五感プラス七感で十二感覚論を提案しています。プラスの七感覚は、生命感覚、運動感覚、熱感覚、平衡感覚、言語感覚、概念感覚、個体感覚などです。ここでは詳細を述べるスペースがないので、ネットなどで検索して見てください。
感覚的効用の開発ステップは
・テーマ商品の選定
・五感で商品を見て(12感覚の視点で)
・嫌い、不快の解消
・好き、快の増幅と効果の確認
・表現する言葉の開発 嗜好語、快語の開発
・魅力的感覚効用の開発
です。

「嗜好性の開発とは」
嗜好性とは「いらない性能」で、機能的なものではなく、感覚・感性的なものです。また、嗜好品には「過大な性能」と「過小な性能」が必要で、バランスの良いものはあまり嗜好品になりません。メーントールが過剰に強い「ホールズ」、過剰品質のハーレーダビットソンのオートバイ。過少の性能は使用者の参与度を高め嗜好品化する、運転がしにくいと言われたシトロエン2CVは嗜好品であり、過少品質の車でした。スバル360は、卵形のボディーが愛され、今でもオーナークラブがあるそうです。本当は、ボディーを可愛くしようとデザインしたわけでなく、通常の車より薄くした鋼板に強度をつけようとして、あの丸みが生まれた。いまでは文化的商品になっています。
バランスのとれたものはあまり面白くない。どこかでバランスを外すと、コモディティー商品も嗜好品化できるのでは。

「美も嗜好品の大切な要素です」
美しい食品、美しく食卓に出せる、美しい工場で作られている食品、店頭で美しい食品、いろいろな美の食品が、嗜好品として開発できるのでは。そのとき重要になってくるのは、日本人の美意識と現代の感覚感性の変化です。日本人の美意識について、ドナルド・キーンさんは、足利義政の東山時代に生まれたと述べています(「日本人の美意識」中公文庫)。その中で、日本人の美意識は、「暗示」「簡素」「不均整」「無常」だと述べています。
ツイッター、スクエアの開発者、ジャック・ドーシーさんも、「簡素化、機能を掘り下げたうえで、単純化する、そうすれば、より多くの人に使ってもらえる。簡素化することは日本のワビ、サビから学んだ。」と述べています。どのように日本人の美意識を、商品に取り込んでくるか、魅力的嗜好品化のテーマです。簡素を、簡素に、そしてより簡素にすると美が生まれ、嗜好品になる。
また、現代人の感性仮説として、・ILOVE ME(私は私が好き)・男性の女性化、女性の男性化のクロスオーバー・異常な清潔志向・匂いの文化の台頭・飾られる肉体の美・エコロジー志向のナチュラルな美・過剰なまでの豊な儀式化・美意識の無国籍化・雑色文化と雑音文化・異常な様式な美が成立・醜と不快が現代的な美との形式として成立・デジタル化する人間の眼、がみられます。
短期的、長期的な感性の傾向を把握して、商品に取り込んでみるのも面白いのでは。

「『快』効用の開発」
「快自動車」「快ボールペン」「快食品」「快医薬品」「快シャンプー」「快スマホ」「快デジカメ」など、商品の「快」開発は、面白く魅力的です。
「快」には、生まれながらに快と感じる「生得的快」と、経験を通して快になる「学習としての快」、また、「わくわく」「どきどき」の快と、「落ち着く」「癒される」快があります。甘さは、生まれながらの快で、辛さは、苦味は学習の快です。
昔ある食品のメーカーで、メンタルケアー・フーズの開発プロジェクトがありました。甘さはくつろぎ、辛さは覚醒、酸味はストレスの解消の視点から、くつろぎの甘さの開発、覚醒の辛さとは、ストレスの解消の酸味とは、の追求がテーマでしたが、なかなか理解が得られず空中分解をしました。
生得的快情報として、柔らかくて、ふわふわしたもの、きらきら、ゆらゆら感、強い色彩のコントラスト、原色、金属色、反射性素材の使用、光のゆらぎ、人工的照明、仮面(威嚇の表情、体を出来るだけ拡大し、目をむき、歯をむき出した表情)、16ビートのリズム(ピグミーのポリフォニーは16ビートが基本)日本の太鼓芸能のリズムも同じです。10キロヘルツ以上の高周波などがあります。
人間の本能的行動としての、スナッフイングイ(鼻でかぐ、吸う)・チューイング(噛む)・リーキング(浸み込ませる)・舐めるなども生得的快です。深呼吸を商品化できないか、噛む、舐めるの商品化できないかと考えたこともありました。
その他、「快食」「快眠」「快便」行動も「生得的快」では、赤ちゃんが喜ぶ行動も生得的快を発見するヒントになるのでは。
学習としての快は、エピソード記憶が重要です。経験をしたときにどのような状況にあったか、恋人と楽しい時間だったとか、家族で楽しい語らいの場であったとか、男らしい、大人らしい表現が出来たとか、美しいとほめられたとか。学習としての快をとらえるには、快適なエピソード記憶と商品の関連がポイントになってきます。
快のキーワードとしては
・カワイイ系;可愛い、可憐な、愛らしい、かわいい色、かわいい匂い、かわいい
・イキイキ系;みずみずしい、生き生きした、動きのよい、活発な、浮き浮きした、軽快な
・ゲンキ系;元気な、健康な、健全な、明るい、輝く
・アンラク系;暖かい、穏やかな、ゆっくりとした
・ミカク系;甘い、味わいの深い、旨い
・アンシン系;安心な、安全な、無事な
・プレステージ系;権威のある、豪華な、光栄の、高級な、高尚な、贅沢な、豊かな、などがあります。
カワイイ系から、かわいい色、かわいい音、かわいい匂い、かわいい食感などイメージが膨らんできます。

「効果の確認増幅も感覚効用の大事なポイント」
歯磨きの「アクアフレッシュは」、虫歯予防、歯槽膿漏予防、口臭予防の3つの機能を三色の歯磨きにすることによって、消費者に知覚させています。栄養ドリンクなども、独特な味覚、わたしは機能味覚と言っていますが、この味がしないと効いた感じにならない。

これらの開発に、官能評価のSDPがどのようにフィードバックしていくか、スパイラルな発展を促していくか、興味がある課題です。
今回でメルマガは最終回になりますが、今後の魅力を開発するのに重要なテーマだと思っています。

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◆皆さんのご意見、投稿大歓迎です。お待ちしています。
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≪SDP研究所メンバー紹介≫
■■大西正巳(おおにしまさみ)
◆サントリー(株)山崎蒸溜所・工場長、ブレンダー室長を歴任し、主に蒸溜酒の商品開発と技術開発を34年間担当。◆サントリー退社後、洋酒研究家及び酒類、食品の官能評価、品質開発、技術開発のコンサルタントとして独立。現在、鹿児島大学・農学部・非常勤講師を兼務。◆「おいしさ」を官能により評価すること、そして魅力的な「おいしさ」をデザインし、開発することを主テーマとして取り組んでいます。

■■高橋正二郎(たかはししょうじろう)
◆(株)資生堂で商品開発、官能評価、市場調査を担当。「データは手羽先」というスローガンを掲げ、鳥瞰的な統計理論の活用に加え、虫視的な生活観察と官能検査の考え方を導入し、商品開発に直結したデータマイニングを追求してきた。◆現在は、官能評価の創造的活用により、味覚・嗅覚・触覚に関わる感性価値の開発を中心にコンサルタントやセミナーで活動中。◆究極の目標として「触覚の美学」を掲げるも、道半ば。

■■まつもとかつひで
◆シーメンスを経て、1970年マーケティング・コンサルティングを業務とする(株)日本オリエンテーションを設立。 ◆食品、トイレタリー商品、薬品、家電商品、ミュージシャン、出版など、パッケージ商品、耐久消費財およびサービス商品のマーケティング、新商品戦略の立案を担当。「商品開発プログラムのたて方36時間」セミナーを33年に渡って講演、3000人以上の受講者がいる。 コンサルタント歴は、毎年10〜15プロジェクトを指導。今までに300社以上の商品開発戦略、商品コンセプト開発、商品開発システムの革新を担当。◆現在、文化人類学、動物行動学、神経生理学、民族学、言語学などを統合した「新人間学」とマーケティング戦略との融合を追及中。

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■□■「SDPメルマガ」
■■■ 最終号(2016/10/19) (c) 2012Japan Orientation
■□■ 発行者 日本オリエンテーション 大西・高橋・松本
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