1970年から、新商品開発・マーケティングの人材育成のセミナー・コンサルティングと新商品開発戦略、新商品開発システム革新の仕事を続けています。

日本オリエンテーションは、マーケティングをR&Dする事務所です。
考えるヒント:メルマガ「マツモトミネラル」

マツモトミネラル第156号

配信日:2006年03月07日

第156号
『ソヴァージュ』『道州制による「地域国家」』『所有する喜びから体験する喜びへ』『人口問題によるトーキョー没落』『本当に自分で決定してるのか』

土日の休みに朝一番で、一人で映画を見に行っています。
その日の気分で何を見るかを決め、好きな映画館と自分の見やすい席を選ぶ。
最後のキャスト、スタッフの字幕を余韻として楽しむことが出来ます。
帰りに、ランチビールとちょっとおいしいモノを食べ、休みの午前中を過ごす
事務所に寄り、マツモトミネラル、スパーキングを書いたり、たまった新聞を
読んだりして帰ります。ちょっとくつろぎ充実曜日です。「ガラスの使途」と
「クラッシュ」がおもしろかったです。続けていきたい楽しみです。

■『ソヴァージュ』
★解  説
  ポストモダン化した現代では、人間は家畜の生き方にどんどん近づいて
 いる。教育やメディアや家庭環境を通して、私たちの感覚や思考は一定の
 管理水準に合うように、知らず知らずに飼い慣らされてしまっている。
 そのために、自分の感覚や思考が「野生(ソヴァージュ)」の状態を生き
 ていることを忘れてしまっている。しかし、それは単に忘れているだけで、
 その野生は生命と結びついた無意識の奥で、しっかり生き残っているので
 ある。その無意識の奥に潜在している感覚と思考の野生を目覚めさせ、
 立ち上がらせ、それに表現を与えることの知性のかたちだけが、芸術と呼
 ぶ。人類の心の奥底には、野生の花の咲く野がいまも息づいている。
                    中沢新一 読売新聞2005.7.19

★ミネラル
  潜在の野生に火をつける、自然、生命との回路を持つことが必要です。
 森、海、宇宙などを全感覚で感じ取れる感性をどう取り戻すか。宗教学者
 の言葉として重く感じることが必要では。
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■『道州制による「地域国家」』
★解  説
 グローバル競争に対応 道州制による「地域国家」
 1. 世界に直接アクセスすることが出来、
 2. 自己決定、自己責任の単位としての道州制
    3. 環境に対して、海、山、川フ流域圏をガバナンスを伴いながら一体管理
    4. 日本の国土構造を「分節化」することによって、危機管理に資すること
    5. 多様な魅力ある地域づくり。それぞれの地域、文化、個性を生かした
  地域づくりを
             名城大学教授 昇 秀樹 日経新聞2004.12.27

★ミネラル
  国はいまのように変化する中では大きすぎ、県レベルでは小さすぎるの
 では。道州レベルがちょうどいい大きさでは。
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 ■『所有する喜びから体験する喜びへ』
★解  説
 *所有する喜びから体験する喜びへ、ダイナミズムを感じられる車
 レクサスの開発のキーワード[I.D.E.A.L(アイディアル)]
 1. Impressive(印象的)いつまでも記憶にcるクルマ、
  ブランドを目指す
 2. Dynamic(動的)高度な動的性能で自由をもたらし、精神的に
  満たされる喜びを提供
 3. Elegant(優雅)味わい深い美しさや存在感を普遍的な形状と
  先進性で表現
 4. Advanced(先進)最新技術を最高に使いやすい機能となる
  まで練り上げてから提供
 5. Lasting(普遍)いつまでも愛用できる色あせない価値を提供
  する 
          レクサスセンターチーフエンジニア 三吉茂俊に聞く
                       日経産業新聞2005.7.28

★ミネラル
生きてる実感を感じ取れる車が出来ると幸せですね。   
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■『人口問題によるトーキョー没落』
★解  説
  首都圏・近畿・中部圏での高齢化が急速に進む
 首都圏は50代人口が他の世代に比べて突出していることから、高齢化の
 加速度が高くなる。15年後の70歳以上の高齢者は18%を上回り、
 最低の埼玉は15年後に2倍になる。
 人口問題によるトーキョー没落が心配。
                         日経新聞2005.7.31

★ミネラル
 首都圏は短中期的には高齢者マーケットとして重要。しかしその後は?
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■『本当に自分で決定してるのか』
★解  説
  「共通の知」が成立しにくい今、正解が面白みのないものになっている。
 クイズ番組で、正解を1つに決めるのではなく、「みんな正解にしておこ
 う」という、同謀議。多くの人が思うのだから正しいとし、それで良いと
 いうリアリティを生む仕組み。他人の意見が集まったところに生まれるの
 は、安全という名の「幻想のリアリティ」。
 「ネットでは、自分では考えない、決めないひとが明らかに増えている。
 誰とも知らぬのに声が大きく、ちょっとニヒルで斜めに構えた意見が幅を
 利かせる」「失敗を恐れる風潮は強い。ひとも情報も汎用性ばかりが求め
 られる結果が、独自に決めることや個性を奪っている。」ネット内だけで
 はなく、システム化が進む社会の中で、どんな状況にも順応できる汎用性
 がますます求められる。
 知識や科学自体に危険が内存するため、最高の知と良心をもってしても、
 逆にだからこそ危険は生じざるを得ない。「決めることへの根底的な疑い、
 無力感がムードとしての若者の間に漂っている。ネットや携帯電話の存在
 も、自己決定という作業の意味を、根底から覆す恐れがあるのではないか」
  「2チャンネル宣言」の著者 井上トシユキ氏など 朝日新聞2005.7.26

★ミネラル
  付和雷同の時代が恐ろしい。マスコミがその風潮を増幅して行く時代。
 一歩下がってみる、流れに対して違和を感じる姿勢が必要では。 

                日本オリエンテーション 主宰 松本勝英

★マイカレンダー2月21日(火)?3月6日(月)    
   21日(火)HPを見た企業の方がコンサルティングの相談で来社。
22日(水)社内教育の打ち合わせ。自己組織的に商品企画力を高めるプラン
   についての話。4月からスタートの予定。夜、コンサルティング。ジンクスを
   破るには。
23日(木)24日(金)「商品開発プログラムのたて方」セミナー。
12時間の講演。
これからの魅力の開発、生活DELIGHT開発、コンセプト開発、コンセプ
ト評価、評価感性を高めるなど。23日夜、セミナー参加者との懇親会。少し
飲んで、オープンになって話し合いをすることは刺激になります。
25日(土)映画「クラッシュ」を見る。朝一で重いのかなと思っていました
が、見応え十分。人間の弱さが、クラッシュを生む。オムニバスの展開が最後
に一つにまとまりおもしろかったです。
27日(月)消費者の生の声を定量的に、可視化する「生活ナッレジ」企画の
打ち合わせ。生の声から企画、コンセプト開発をするのに有効です。インター
ンの面接。
28日(火)企業訪問。食品メーカーの社長と話し合い。継続の重要さ、本物
との交流刺激に共感。
3月1日(水)2日(木)商品開発大全セミナー講師。
次世代リーダー、商品開発感性について。
4日(土)朝9時から、映画「ミューヘン」を見る。追うモノ(国家)も、追
われるモノi国家)も狂。ストーリーはちょっと凡庸でした。
午後、マツモトミネラルを書きに事務所へ。
セミナーでちょっと疲れ気味。


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 ■□■ 「MATSUMOTO・MINERAL」
 ■■■ 第156号 (2006/3/7) (c) 1999 Japan Orientation
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