1970年から、新商品開発・マーケティングの人材育成のセミナー・コンサルティングと新商品開発戦略、新商品開発システム革新の仕事を続けています。

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考えるヒント:メルマガ「マツモトミネラル」

マツモトミネラル第183号

配信日:2007年03月20日

第183号
『物とモノづくりの相互関係』『真のパーソナル化』『日本百年の大計構想』『製造業のこれから』『ブラザー工業』


新しい旅立ちの季節です。
今年は、異動、転職、退職などのご案内が多い感じがします。
新しい「場」で、よりよいご発展を。

■『物とモノづくりの相互関係』
★解  説
  モノの作り手と、その作り手が作りだしたモノとの関係。作られたモノは
 作ったひとから独立して、モノとして人に働きかけ、その人自身を変化させ
 る。モノによって新たな自己が作られ、そしてこの自己が新たなモノを作る。
 自己とモノとは一体不可欠な相互関係にある。モノづくりとはモノを媒介と
 した、メーカーと消費者との相互作用なのである。
                  「知の『経営』を深める」常磐文克氏

★ミネラル
 「モノづくりとはモノを媒介とした、メーカーと消費者との相互作用なので
 ある」。モノづくりの意義を明確にしていくことによって、モノづくりをし
 ていくと、雪印、不二家問題は起きなくなるのでは。モノという言葉より、
 ここでは、ものという言葉の方があっているような感じがします。
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■『真のパーソナル化』
★解  説
  真のパーソナル化は、情動的要素がなければ引きつけるモノにはならない。
 選択組み合わせではパーソナルにならない。パーソナルにするにはある種の
 所有感とか誇りの感覚の表明が必要。所有物を好ましく配置すること、モノ
 自体の変化、へこみ、キズ修理の跡それぞれに物語が生まれる。モノをしと
 やかに劣化させて、持ち主と共にパーソナルで心地よく古くする。
     「エモーシャナル・デザイン」ドナルド・A・ノーマン(新曜社)

★ミネラル
  パーソナルとは愛着化であり、時間の経過です。
 心地よく古くなりたいですね。
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■『日本百年の大計構想』
★解  説
  百年の大計を考えた、変化の方向として
 1.量的拡大から多様な価値の創造へ
 2.生産優位から生活優位の地域社会再生へ
 3.集権・東京集中から地方分権へ
 4.開発主義から環境の回復へ
 5.世界標準の追求から固有文化の回復へ
                 月尾嘉男氏東大教授(Voice 2001年2月)
★ミネラル
  目標に向かって、ロードマップを描き、具体的に実行できる中間テーマを
 設定することが大切です。「地産地消」運動、地域通貨、和の文化の見直し
 などはこの流れでは。
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■『製造業のこれから』
★解  説
  製造業はトータルなソリューション、トータルなサービスを提供する企業
 に変化を。
 これからの製造業は「CLICKS&BRICKS」(パソコンのクリック
 とレンガ)。実店舗を持ちながら新たな付加価値サービスとしてネットを活
 用。新しいコカコーラの自販機は外の温度や何本残っているかで価格を変え
 て決めるオークション型の自動販売機を作る予定。ネットでディストリビュ
 ーションセンターが接続。常時管理し、いつ新しいコーラを補充すべきか決
 められる。
 コーラという商品ではなく、サービスを提供する会社に変わっている。

★ミネラル
  モノとサービスが一体になって、ソリューションになる。いろいろな状況
 で細かく対応できる最適な販売を模索し、実行できる時代になってきました。     
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■『ブラザー工業』
★解  説 
 「製造業は変化対応業」21世紀委員会で、過去の成功体験を持つ50代の意見
 は既存事業の「改善」、40代は穏やかな事業整理を目指す「改革」、30代の
 提案には成長分野への経営資源の集中を急ぐ「革新」が色濃くにじみ出てい
 た。
 「製造業は創造業」ライバル機種より100ドル安い「390ドルファクス」の開
 発がアメリカで大ヒット。「チェンジ(変化)はチャンス。チャンスに何を
 チョイス(選択)するかを決断するのが経営の仕事。」
         ブラザー工業社長 安井義博氏 日経産業新聞2004.02.02

★ミネラル
 「改善」「改革」を「革新」と勘違いしている企業がある。「革新」には、
 捨てる、やらない、という集中が重要です。 
             
                 日本オリエンテーション 主宰 松本勝英
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★マイカレンダー 3月5日(月)?3月16日(金)
 コンサルティング3社、コンサルティング事前打ち合わせ3社、公開セミナ
ー1日、社内研修1日、おもしろい人たちと会う5人、次期プログラム開発の
打ち合わせなど2テーマ。
次期プログラム開発では、マーケティング思考に基づく「研究所の活性化」と
「ワークショップ型」マーケティング教育プログラム作り。

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 ■□■ 「MATSUMOTO・MINERAL」
 ■■■ 第183号 (2007/3/20) (c) 1999 Japan Orientation
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