1970年から、新商品開発・マーケティングの人材育成のセミナー・コンサルティングと新商品開発戦略、新商品開発システム革新の仕事を続けています。

日本オリエンテーションは、マーケティングをR&Dする事務所です。
考えるヒント:メルマガ「マツモトミネラル」

マツモトミネラル第184号

配信日:2007年04月03日

第184号
『革新的研究には』『高品質市場に参入するには-レクサスの例』『3分目の幸せ』『江戸時代のリサイクル』『身体からの乖離』


4月1日 日曜日 晴れ 
朝8時に澄んだ桜の花の下で、カミさんが作った朝飯で花見。
蕗の青煮、卵焼き、竹の子の煮物に缶ビールと、桜餅。
地元の桜の名所を3カ所楽しみました。しだれ桜の花付きがよくない点がちょ
っと気になります。
毎年恒例のDELIGHTです。

■『革新的研究には』
★解  説
  米国における理工系の研究においては、一言でコア・アイディアを表現し
 かつ容易に覚えて貰うオリジナルなネーミング。
 次に、わかりやすくかつ楽しい実演。
 そして、説得ある実世界への応用シナリオの提示。
 私の場合は「タンジブル」という言葉を使った。
 「触って感知できる」だけでなく「明確」「実存」という意味も持つ。
      石井裕氏 マサチューセッツ工科大学教授 日経新聞2004.7.25

★ミネラル
  概念を、興味あるネーミングで表現することは共感と浸透にとっては大切
 です。
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■『高品質市場に参入するにはーレクサスの例』
★解  説
  5月下旬、藤田(米国トヨタ自動車販売でレクサス販売の功労者、副社長)
 は「レクサスの日」と銘打った半日に及ぶ会議を開いた。卓上には山積みに
 なったファッションや住宅関連の雑誌。「セルシオ」「アリスト」など車種
 ごとに顧客がどんな人か、どんな服装が似合うかなどイメージに合う写真を
 雑誌から切り抜かせる。「なぜその人なのか」「なぜその服装なのか」、み
 んなで「なぜ」を連発して、1人一人高級車のマーケティングのあり方を真
 剣に考える。
 高級ブランドとは何か、体で感じるようにしなければならない。品質の良い
 車を売るだけでは高級ブランドには一歩届かない。       出所不明

★ミネラル
  ターゲットの明確化と生活場面におけるリアル感、slice of life(スラ
 イスオブライフ)が重要です。
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■『3分目の幸せ』
★解  説
 中長期の大きな幸せに対して、毎日ちょっとした幸せを求めている。
 ・コンビニで新しい商品を探す楽しみ
 ・どうせ食事をするならおしゃれな店で
 ・毎日使うトイレは快適なものがよい
 ・ブランドものを身につける楽しみ
 ・コーヒー店でちょっと一服
 ・15分マッサージで癒し
 ・携帯電話で友人とちょっとした会話、メール
3分目の幸せ=3分間の幸せ、をどう提供できるか。
         伊藤元重氏 東大大学院教授 日経流通新聞 2004.7.20

★ミネラル
  幸せの実感はなかなか長続きしない。ちょっとした幸せをたくさん持つこ
 とが幸せなのかも。         
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■『江戸時代のリサイクル』
★解  説
  カマドの灰を衣類の染料に。ろうそくの使い残りを、建具の敷居の滑りを
良くするために、傘の油紙を鶏肉屋の包み紙に。
江戸時代の街には、ゴミが落ちていなかった。トイレの落とし紙も、決して
落とさずリサイクル。人糞は貴重な肥料に、落とし紙は漉き返され、再び落
 とし紙になる。
                出久根達郎氏 日経流通新聞 2004.7.10

★ミネラル
  暮らしの知恵ですね。現代はどう過剰をなくすか、もったいないという気
 持ちを持つかです。映画「不都合な真実」でも述べているように、自分にと
 っての「不都合」にどう立ち向かうかが課題です。    
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■『身体からの乖離』
★解  説 
  現代の高度情報社会は、サイバースペースの世界に見られるように、人間
 の経験が「身体」から乖離する時代だが、そうした身体否定の果てに、一挙
 に身体の確実性に回帰する傾向が突出してあらわれることがある。(大沢真
 幸氏)
現実感を失ってしまう原因は、自然離れ都市化現象抜きに語れない。都市は
 しょせん仮の宿にしか過ぎない。だがテレビや高層ビル群の中で育った子ど
 もたちは、あれが安全で平和で快適だと思っている。(養老孟司氏)
           対談「オウム事件が問うたもの」朝日新聞 2004.3.5

★ミネラル
  「一挙に身体の確実性に回帰する傾向が突出してあらわれることがある」、
とはどんなことなのか?
自然と分離された都市的人間は、回復の場所をどこに発見するのか。
大きな課題です。                   
                 日本オリエンテーション 主宰 松本勝英
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★マイカレンダー 3月19日(月)?4月1日(日) 
 静かに朝の花見を楽しみました。
 19日(月)コンサルティング。コンセプト開発における効用開発、ターゲ
 ット開発。夜企業の人と一杯。ホンネがでて楽しいです。
 20日(火)午前、客員研究員の人と、「中堅企業マーケティング革新コン
 サルティング」プログラム作り。
 商品開発革新、販売革新、TCR(トータル・コスト・リダクション)と教
 育を一体化したプログラムです。興味ある方はお問い合わせを。
 webmaster@jorien.com
 午後、コンサルティング。テーマをコンセプト化する。

 22日(水)コンサルティング最終。変化に対する気づき、本質を見る直観
 力を日常的に高めることが必要。
 23日(金)コンサルティング。コアターゲットの明確化と周辺ターゲット。
 夜は、送別会。
 25日(日)「商品開発プログラムのたて方」の参加者のボクシングの試合
 「おやじファイト」を見に行く。鼻血を出しながら勝利。ナイスファイトで
 した。

 26日(月)コンサルティング打ち合わせ。生活現象から、ニーズを発見す
 る方法。17時から、「愉しみ」フォーラムに参加。終了後懇親会。
 27日(火)コンサルティング。テーマから商品コンセプト開発、製品コン
 セプト開発。
 28日(水)29日(木)「商品開発プログラムのたて方」セミナー。
 第93回は、4月25・26日スタートです。
 28日(水)夜6時から、コンサルティング。成熟市場における市場革新、
 ネガティブ解消から、ポジティブ拡大へのアプローチなど。
 30日(金)コンサルティング。コンセプト開発。
 31日(土)コンセプト開発の打ち合わせ。その後、神保町をぶらぶら。

 土・日早朝映画を見るは、「フラガール」「今宵、フィッツジェラルド劇場
 で」の2本。
 日本アカデミー賞に輝いた「フラガール」。常磐ハワイアンセンター開設の
 ために、ハワイアンダンサーを育てる苦闘物語。ストーリーはありきたりで
 すが、キャストの妙、感動の作り方は抜群。娯楽映画として上出来。
 巨匠ロート・アルトマンの遺作「今宵、フィッツジェラルド劇場で」。
 ラジオの公開番組ショー舞台裏での、大人の人柄、生き方がほのぼの。
 すがすがしい映画でした。

 この2週間は、密な時間でした

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 ■□■ 「MATSUMOTO・MINERAL」
 ■■■ 第184号 (2007/4/3) (c) 1999 Japan Orientation
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