1970年から、新商品開発・マーケティングの人材育成のセミナー・コンサルティングと新商品開発戦略、新商品開発システム革新の仕事を続けています。

日本オリエンテーションは、マーケティングをR&Dする事務所です。
考えるヒント:メルマガ「マツモト・新商品開発ミネラル」

【マツモト・新商品開発ミネラル】第280号

配信日:2011年3月1日

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・■■■        商品開発・マーケティングの
・■□■   MATSUMOTO・新商品開発MINERAL
・■■■     発行者:日本オリエンテーション 松本勝英
        毎月第1・第3火曜日発行(創刊 1999/10/01)
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    ■□ 第280号 Table of Contents □■
      ◇マツモト・新商品開発ミネラル
      『ミメティスム』
      『人口減社会』
      『M』
      『Customer Delight(CD)』
      『米国の座』

◇伝言
第110回「商品開発プログラムのたて方36時間」セミナー
第110回 4月14日(木)スタート。
"これから"の新商品開発をわかりやすく、深く学び、そして考える『場』として展開していきたいと強く思っています。
商品開発カウンセリングシステム「THE SOLUTION」
商品開発に関する課題解決、ディスカッションの「場」です。

2011年3月1日(火)
昨日某企業に行き、いろいろディスカッションをしてきました。壁に10人以上の社長賞受賞者の、輝かしい写真が飾ってありました。みんないい顔でした。日本オリエンテーションのセミナー受講者、コンサルティングチームの中からも社長賞受賞の方々が生まれています。うれしいことです。日本オリエンテーションが、社長賞受賞応援団になれればと思っています。想いをもって、思い切りバットを振ることが受賞への近道では。

■『ミメティスム』
★気づき
 「ミメティスム」暴力や憎しみの連鎖を断ち切るために、哲学の見地から「ミメティスム」という概念を提起するアラン・プロサ氏。「ミメティスム」とは、自分のしたことを条件反射的に相対化する論理。「我が国だけが悪いのではない。他国もやっている」といった論理。「仕返し主義」「模倣の論理」とも訳されている。元来は生物学の「擬態」という意味。校庭で子供が喧嘩をしていたとする。「どっちが先にやったんだ」と先生が尋ねる。「あっちです。先生」双方から同じ答えが返ってくる。植民地支配、アジアや太平洋戦争での戦争などで繰り返される日本の政治家の問題発言。日本とドイツの違い。ドイツは「ミメティスム」から大きく転換、戦争犯罪の責任を引き受けている。
パリ第8大学の政治哲学者、Alain Brossat氏のインタビュー

★コメント
 あっちがやったから、こっちもやる。イラク戦争が典型的。言い訳によくつかわれる。条件反射的な反応が問題。今の日本の政治も「ミメティスム」主義になっていな いか。非「ミメティスム」を強く意識しなければ。
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■『人口減少社会』
★気づき
外国人受け入れは、日本の企業の技術開発に刺激を与えて強化する技術者を。政策研究大学院教授 松谷明彦氏。
定住人口が減る分、観光で需要を喚起する交流人口を増やすこと。2001年世界の国内総生産(1ドル120円)は37百兆円、このうち観光によるものが4百兆円。一割以上。日本はわずか4千億円。GDP規模で考えると6兆円ぐらいあってもよい。ちばぎん総合研究所長 額賀信氏
ヨーロッパ型の発想。2000年に採択されたリスボン宣言でも、経済改革の目標を社会の制度の維持と「人間資源への投資」野村総研主席エコノミスト 福島清彦氏
読売新聞2003.8.9

★コメント
 日本の大きな課題は人口問題。シンガポールのように移民を入れる考えも(しかしシンガポールの移民政策は人間的ではない気がする、自国だけよければ感が強い)あるが、移民、観光、人的資源への投資のミックスで、人間的な人口対策を考えるべきでは。
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■『M』
★気づき
 Mは、"Mother、Mystery、Membrane、Matrix"などをあらわしている。だから母型理論・メンブレイン理論・マトリックス理論などとよばれることもある。残念ながら"Matsuoka"のMではない(笑)。松岡事務所のMでもない(笑)。これで察しがつくだろうが、まだ理論名称としての市民権を得ていないのだ。けれどもMというのは、こういう多様な象徴をあらわすのに、なんだかぴったりだ。「Mによるとね、Mから見るとね」というふうに言うのは、なんだかおもしろい。
松岡正剛氏

★コメント
 MatsumotoのMでもありません。M的視点とは、M発想とは、M的関係とは。おもしろそう。マツモト・ミネラルも、M・ミネラルにしようかな。
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■『Customer Delight(CD)』
★気づき
 Customer Satisfaction(CS)は満足を定量的に、Customer Delight(CD)は感動を定性的に表す。CSは欲望であり、CDは欲求である。欲求はこれが欲しい、のこだわりである。CSはそれぞれのお客様に期待があり、それに達しないと不満に変わる。CDは意外感・意外性であり、ハイレベルな人間の本能である感性を呼び起こすものである。CSは苦情にならないように故障しないと言う当たり前の活動(まじめ・高性能・顕在的・品質)であり、CDは「こんなことがあったのか」という驚きの活動(こだわり・使い勝手・潜在的・品位)である。CSはビジターであるが、CDは必ずリピートしそれを持ち続けたい気持ち。
元トヨタ自動車 取締役副社長 蛇川忠暁氏

★コメント
 これからは、感覚・感性を通して感動を提案していくことが必要。そのためには、開発者がいろいろな感動体験を経験することが大切。皆さんはどのような感動体験を経験していますか。一人旅も、映画も、本を読むのも感動体験につながります。
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■『米国の座』
★気づき
 米政府機関・米国情報評議会(NIC)の文書「2020年プロジェクト−未来の地球地図」 1945年から現在のいかなる時より多くの流転と変動が、今後15年間に生じる。一連の未来シナリオ 地球規模の市場をもつ資本主義の成功。サハラ砂漠以南のアフリカ地域が着実に崩壊する。世界のエネルギー供給は危機に瀕する。ロシアの未来は厳しく、中央アジアでは不安定が続く。中東における対立と火種が米国の足かせになる。中南米の多くの国では先行きが判然としない。欧州が着々と台頭し、米国より影響力を持つ可能性がある。そして何よりも、インドと中国が、生産と貿易を手始めに、新技術へ、そしてさらに軍事的な腕力の拡大へと、着実に容赦なく台頭する。米国は多くの挑戦にさらされるが、いかなる国も2020年まで追いつくことは出来ない。
ポール・ケネディ 米エール大学教授 読売新聞2005.4.3

★コメント
 ポール・ケネディ 米エール大学教授の2005年の見方でした。05年の時より、時代は急速に変化をしている。変化による矛盾、金融資本主義の獰猛さ、失業者の増大、エネルギー・食糧価格の上昇、民主化の世界的拡大。これからも世界はもっと急速に変化していくのでは。グローバル化への問いが生まれてくるのでは。

◆土日一人で映画
「冷たい熱帯魚」鬼才・園子温監督 吹越満、でんでん主演
善良に見える人間の凶暴・狂気、暴力がグロテスクに描かれている。夢に見そうで怖かった。戦争はもっと狂気で、暴力的で、グロテスク。人間の怖さを強烈に感じました。 まだ見ていない、「ソウルキッチン」「再会の食卓」「冬の小鳥」「英国王のスピーチ」を見ようと思っています。

日本オリエンテーション主宰 まつもとかつひで

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■□■「MATSUMOTO・MINERAL」
■■■ 第280号(2011/3/1) (c) 1999Japan Orientation
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