1970年から、新商品開発・マーケティングの人材育成のセミナー・コンサルティングと新商品開発戦略、新商品開発システム革新の仕事を続けています。

日本オリエンテーションは、マーケティングをR&Dする事務所です。
考えるヒント:メルマガ「マツモトミネラル」

マツモトミネラル第230号

配信日:2009年02月17日

第230号
『ヒトの色覚、顔色読むため?』『姿勢でシャキッ 若さ維持』『上質な暮らしはプチハッピーの積み重ね』『カローラの生みの親』『フィンランドメソッド入門』

2月17日晴れ(東京)
2月7日(土)から11日(水)まで北海道・道東の一人旅に行ってきました。
寒い時期に寒いところへ旅する人は、ハッピーな人だとよく聞きます。
私の場合は、別にハッピーだから寒いところへ行くわけではありません。
一人で見知らぬ寒いところを旅すると、何か心が温かくなります。
寒いから、人の温かさが感じられます。雪の中での静寂も心地がよかったです。
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■『ヒトの色覚、顔色読むため?』
★気づき
 ヒトやサルは哺乳類では例外的に色覚が発達している。イヌやウマが赤と青の二つのセンサーしか持たないのに対し、ヒトやサルは緑を加えた三原色の世界で生きている。森で果実を見つけるのに有利だからというのが定説だが、「仲間の顔色をうかがうため」とする新説が登場した。
 定説とされる「果実説」は、緑の中で熟した赤い実を見つけるのに有利と考える。また「若葉説」は栄養価の高い若葉を見つけるのに三色型が役立つとする。どちらも採食の優位が三色型誕生の原動力とみる。
 個体ごとに食事の様子を追跡するという手間のかかる観察を行った結果は、予想外。三色型を有利だとするデータは得られなかった。
 米カリフォルニア工科大学のマーク・チャンギジ教授、下條信輔教授らは、「仲間の顔色を知るコミュニケーションのために進化した」と主張する。
 怒ったり、悲しんだりすると顔色が変わる。血流の量や血中の酸素量が変化する。ヒトの色覚がどんな波長の光を鋭敏にキャッチするかを調べると、顔色の変化を読み取るのに非常に適していることが分かった。
「霊長類の色覚発達は最初は採食のためだったのかもしれないが、発達した色覚がコミュニケーションに役立つということでさらに進化、維持されてきた。」
                                       日経新聞 2007.12.9

★コメント
 生きるとは、食とコミュニケーションなのだ。これからは、食優位からコミュニケーション優位へ変わっていくのでは。
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■『姿勢でシャキッ 若さ維持』
★気づき
 米マサチューセッツ総合病院の酒井リズ智子医師は、姿勢を正すと、大腰筋や脊柱起立筋など体幹筋肉が鍛えられ、エネルギー代謝と血流も改善されるという。
 体幹筋肉は最近最も重要視されるようになった筋肉。スポーツ選手の競技力向上や高齢者の転倒予防には欠かせない。
 東邦大医学部の有田秀穂教授の研究では、一定のリズムで腹式呼吸を続けると、気分を安定させる脳内物質のセロトニンの分泌が増えることが明らかになった。
セロトニンは脊柱起立筋など、重力に逆らって体を支える「抗重力筋」にも作用する。リズミカルな深い呼吸を続けると姿勢がシャンとする。
「姿勢と呼吸」が若さ維持のキーワードになっている。
                                              読売新聞?

★コメント
 姿勢と呼吸、面白いキーワードです。私も、よい呼吸をすると体が心地よくなる経験をしたことがあります。呼吸をテーマにした新商品を開発してみるのも面白いのでは。
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■『上質な暮らしはプチハッピーの積み重ね』
★気づき
 朝、ベッドから起きてトイレに入ったとき、いつもトイレがピカピカになっている。清潔な匂いのするタオルで体を拭く。完璧な焦げ目のつくトースターで、毎朝食パンが焼ける。使うたびにいいなぁと思う靴ベラを使って靴を履いて、家を出る。上質な暮らしとは"プチハッピーのミルフィーユ"だと思うのです。
 玄関のドアノブ。毎日必ず手に触れて、そのたびに小さな喜びを感じるドアノブ。僕は前々から、ドアの外側と内側のノブが同じ形をしていることに疑問を感じていました。
 外出するときは内側のノブしか触りません。帰宅したときは外側だけ。つまり、触る時の気分が違うはずです。内側のノブは、握ることで「さぁ、今日も一日がんばるぞ!」と元気になるような形。外側のノブは逆に「あぁ、帰ってきた」とほっとするような形。
                       放送作家 小山薫堂氏 朝日新聞 2007.12.25

★コメント
 日常の生活を重視していく時代です。日常重視の視点から生活、商品を見てみると面白いヒントがあるのでは。
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■『カローラの生みの親』
★気づき
 戦後日本の大衆車の時代を築いたトヨタ自動車元専務の長谷川龍雄さんは、63年暮れ頃にカローラ開発を提案したとき、当時の副社長豊田英二に「良すぎる」と反対された。「主力車コロナを圧迫しては困るという考えだったと思いますよ」。
 そこで長谷川さんは「販売の神様」と言われたトヨタ自動車販売の神谷正太郎社長を訪ね、「日本のモータリゼーション爆発に備えたい」と理解を求めた。
英二副社長もその後、カローラを認めて量産体制を整えたことが、トヨタ躍進の原点ともいえる。
 長谷川さんが最も恐れていたのは東洋工業(現マツダ)のファミリア。800ccで売り出した同車が排気量をアップしてきたら「向こうが今のトヨタになっていたかもしれない」と振り返った。
                                        朝日新聞 2008.5.8

★コメント
 他社に陳腐化されるより、自社で陳腐化させていくのがイノベーションマーケティングでは。強い商品を持っている企業に起こりがちなミスマーケティングです。マイクロソフトはこれからどこに行くのでしょうか。 
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■『フィンランドメソッド入門』
★気づき
 発想力の育成にマインドマップを活用。「コンピューターって何?」「コンピューターそれはどんなもの?」「コンピューター、それで何をするの?」
みんなでマインドマップを書いて、さらに発想を広げていく。論理力は「どうして?」の問いを発する。答えが正しいかどうかより、自分がなぜ、そのように考えたかを、改めて考える機会に。
何か意見を言ったら、必ず「どうしてそう思ったのか?」何か感想を言ったら、必ず「どうして、そう感じたの」を言う。「意見−理由」の回路をつくる。理由はなるべく3個ぐらいを考える。たった一つの理由では相手を納得させられないことがある。まずは「・・が好き」「・・が嫌い」の理由を。「好き/嫌い」の意見から。「なぜなら」「それに」「また」は意見を引き出すパスワード。物語を読み聞かせて途中で「これからどうなると思う」の問いを。表現力の練習。
「楽しい つまらない 夏休み 学校 友達 先生 勉強する 遊ぶ 会う...」を使って一番短い文章をつくる。
                               「フィンランドメソッド入門」北川達夫氏

★コメント
 先日「マーケティングだべる会」のテーマは"好奇心"でした。教育の大事さを感じます。問いを発する、WHY力を高めることが好奇心を育てます。マインドマップの活用も有効です。                    
                              日本オリエンテーション主宰 松本勝英

【マイカレンダー】2009年2月3日(火)〜2月16日(月)
2月3日(火)税務事務所と決算についての話し合い。私も経営者をしています。
午後コンサルティング。商品開発のシステム革新。革新ポイントが見えてきました。
2月5日(木)6日(金)第100回「商品開発プログラムのたて方36時間」セミナーがスタート。25年100回続いたことは皆さんからの触発があったからだと感謝しています。
6日夜、100回記念パーティー。100人を超える方々が参加。続けることの意義を感じました。

7日(土)から11日まで北海道、釧路、知床、網走、紋別へ一人旅に。
7日(土)釧路出身の建築家、毛綱毅曠(もづな きこう)の建築を見る。今度は毛綱さんの作品である、釧路キャッスルホテルに泊まろう。夜は行きつけの「万年青」で快食。バー「HANANOYA」でマスターと酒談議で飲む。  
8日(日)釧路から知床斜里へ。日本酒を飲みながら、釧網線の単線列車で。
ウトロ(知床)では、知床ナチュラリスト協会のガイドの人に案内してもらい、野生動物観察ツアーへ。オオワシ、オジロワシ、クマゲラなどを身近に見る。
夜も「静寂の音」を聞きにツアーへ。リフレッシュ・リフレッシュでした。

9日(月)網走へ。行きつけの「かじか」に行くが、ご主人が昨年亡くなったと聞き落胆。女将と思い出話をしながら食事とお酒。地元のお客と思い出話で賑やかに飲む。夜は女満別の「ノーザン・ロッジ・カント」にとまる。3部屋のこじんまりしたロッジで、若いご主人と語り合う。お勧めロッジです。
10日(火)網走から紋別へ。バスの乗車客が3人。バス会社は大変では。
紋別では流氷船ガリンコ号に乗る。今年流氷の初着岸の日でラッキーでした。
街歩きで、地元の人から紹介された「RIN]で快食。鹿のステーキ、カキ焼きなど地元の料理を満喫。
11日(水)氷雪祭に行き、飛行機で羽田へ。出発前日まであった胃の痛みが全くなくなっていました。

12日(木)インターンの面接2人。「シーズからコンセプトへ、コンセプトから製品へ」のテキスト作り。夜「マーケティングだべる会」。テーマは「好奇心」。好きで、異なるモノを深く、広く、わがままに、が私の結論。
13日(金)企業の人と話し合い。インターンの面接。
社内教育。ポジショニングから新規テーマ開発。変化を引き抜きテーマを開発する、の演習。
16日(月)社内打ち合わせ。コンサルテイング。商品の再定義と落とし所のディスカッション。夕方企業訪問。役員・部長といろいろな話。フグをごちそうになり、快食快飲。感謝。

土日朝一番の映画
「20世紀少年第2章最後の希望」第2章もなかなか迫力がありました。考えて見ているとちょっとこんがらかってきます。カンナ、キリコ、ユキジ、ケンジが気になります。第1章、原作を読んでない人にはちょっと厳しいかも。だけどワクワクです。

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■□■「MATSUMOTO・MINERAL」
■■■ 第230号(2009/2/17) (c) 1999Japan Orientation
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