1970年から、新商品開発・マーケティングの人材育成のセミナー・コンサルティングと新商品開発戦略、新商品開発システム革新の仕事を続けています。

日本オリエンテーションは、マーケティングをR&Dする事務所です。
考えるヒント:メルマガ「マツモト・新商品開発ミネラル」

【マツモト・新商品開発ミネラル】第384号

配信日:2015年9月1日

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・■■■        商品開発・マーケティングの
・■□■   MATSUMOTO・新商品開発MINERAL
・■■■     発行者:日本オリエンテーション 松本勝英
        毎月第1・第3火曜日発行(創刊 1999/10/01)
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■□ 第384号 Table of Contents □■
◇マツモト・商品開発ミネラル
『日本製品のオタク性・10の法則』
『変身の時 殻を破れ』
『独創的才能とは』
『技術社会への懐疑表明』
『「自由放任」のドグマを排せ』

<伝言>
第133回「新・商品開発プログラムのたて方36時間」セミナー
10月8日スタートです。
新テーマ≪新興成長国の商品開発・マーケティング≫≪ブランド戦略≫を追加、より充実したセミナーへ。
32年、3千人以上の商品企画・開発・研究の方々が学びました。
★商品開発プロになるための実践練習場です。
★“利益を生み出す新商品”を開発する、考え方、知恵・ノウハウを学ぶ。
★好奇心に火をつけるセミナーです。
商品開発カウンセリング
商品開発社内教育

2015年9月1日(火)
遅い夏休み
今日から4日まで、遅い夏休みで、裏磐梯高原ホテルに来ています。体と心の静養です。
今回のミネラルは、アーカイブスです。
1999年10月1日創刊から17年、いろいろ発信をしてきました。どんな発信をしてきたかを振り返ってみました。おもしろい、先行的発信、ナンセンスの発信がありましたが、まあまあだったかな。これも皆さんのおかげだと感謝しています。

■『日本製品のオタク性・10の法則』2009.01.06 第227号
★気づき
「オタクで女の子の国のモノづくり」
法則1 擬人化が大好き
クルマのヘッドライトの擬人化 「二輪車の顔」と隈取りガンダム すべて擬人化して供養 萌え系文化としての「オタクの文化」 通常の擬人化と萌え擬人化は、ツールと道具。
法則2 個人カスタマイズ
マイ道具への愛着 日本の和食器 箸、茶碗と欧米の食器 スプーン、フォーク 進化する携帯デコレーション なぜ新幹線の種類はこんなに多いのか
理由の1つは、買い手側の感性に根ざしたもの「ちょっとだけ違うもの」の価値を高く評価。もうひとつは、作り手側の職業意識。日本人は何をやるにしても「道」に仕立て上げてしまう。「こだわりカスタマイズ道」を極める家電。
法則3 人を病みつきにさせる
法則4 寸止めを狙う
法則5 かすがいの働きをする
法則6 「恥ずかしさ」への対策になる
法則7 健康長寿を追求する
法則8 生活の劇場化を目指す
法則9 地球環境を思いやる
法則10 ダウンサイジングを図る
「オタクで女の子な国のモノづくり」講談社BIZ 著者:川口盛之助

★コメント
日本人の文化にもとづく「ものづくり」について、10の法則としてまとめています。グローバル化の中で「日本独創」を考えるヒントがたくさん入っています。3〜10まではタイトルだけです。ぜひ本文をお読みください。

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■『変身の時 殻を破れ』
★気づき
何が変化を促すのか 地面を這う幼虫は、美しく羽ばたく成虫になる前に一時的に動きを止めて静かに殻にこもる。だがその見かけの姿とは裏腹に、昆虫のサナギの中では壮絶な物語が始まっている。それまでの身体はドロドロに溶け、すべてが液状になる。散らばった細胞が離合集散し、古い部品を再構成しながら、羽や複眼、手足など新しい体を作り上げる。サナギは、自分自身を作り直すためのカプセルなのだ。生命にはもともと冒険がプログラムされている。
朝日新聞2013.1.1

★コメント
 変化とは戦い、生命をかけた戦いなのだ。

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■『独創的才能とは』2005.01.16 第127号
★気づき
 潜在的領域にあった知識や関係を明るみに持ち出すことで、創造的発見につながる。知の不透明な部分をクリアにし、暗黙的な知を潜在知の領域に持ち込む作業。
最近の認知科学では、記憶は脳内に蓄えられた事物のコピーとしてではなく、むしろ外界とのアクティブな相互作用とらえられる。道順を覚えるために自分だけの目印を活用したりするのは、その好例である。
独創的な人とは、全体的な状況を把握し、暗黙知と顕在知との間を行き来できる人。
下條信輔 カリフォルニア工科大学教授 2004.6.14朝日新聞2

★コメント
 潜在化している暗黙知を、顕在化させるのには何をするのか?思考にストレッチをかけるとは? 異質な情報を編集するとは?
ぶらぶら散歩は、私にとっては、暗黙知と顕在知のスパークの場です。地下鉄の中もなかなかいい場です。

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■『技術社会への懐疑表明』2001.01.01 第31号
★気づき
 現代人はハイテクの変化に目を奪われ、歴史の重みを忘れがちだ。ハイテク社会の源は、すべて歴史の流れの中にある。中世はかつては暗く変化のない時代とみなされてきたが、実は活発な社会。技術を含めて現代のルーツは中世にある。
先端技術の開発はすぐれた頭脳を持つ人間が集中しないと成功しない。しかし技術開発と、それが何をもたらすかを考えることとは別だ。21世紀は技術をコントロールせざるを得ない。eメールや携帯電話に縛られた社会は自分自身と向き合ったり、空想にふけったりする自由を奪う。
「ジュラシック・パーク」の作家マイケル・クライトン

★コメント
 「進歩」「便利」がストレスを拡大しています。古関彰一氏は「情報化社会の発達が人間を小さくし、かつ自己省察の機会を奪った」と述べています。縛られない、自分自身と向き合う、空想にふける、自由になる。そのために進歩、技術から解放されなければ。

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■『「自由放任」のドグマを排せ』2002.01.15 第56号
★気づき
 21世紀は偉大な思想ではなく、いわば「小さな思想」が求められる時代。共産主義がロシアに悲惨な現実をもたらしたように、偉大な思想は得てしてひどい損害を経済や社会に与えてしまう。大げさな思想ではなく、建設的で知的な実用主義(プラグマティズム)の積み重ねが新世紀の社会科学のあり方ではないか。
理論を教条的に受け入れず、柔軟に対応することが大事。国境を越えた建設的な経験の積み重ねによる理論の構築と結果として、各国や地域によって違う理論が生まれる可能性がある。
ジョン・グレイ氏 ロンドン・スクール・オブ・エコノミックス教授
日経新聞2000.1.16

★コメント
 多様な価値をどうつくり、それらの価値を認め合うのかがこれから重要なテーマでは。アメリカのアフガン進行はこれらの流れへの逆流では。

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日本オリエンテーション主宰 まつもとかつひで

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■□■「MATSUMOTO・MINERAL」
■■■ 第384号(2015/9/1) (c) 1999Japan Orientation
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