1970年から、新商品開発・マーケティングの人材育成のセミナー・コンサルティングと新商品開発戦略、新商品開発システム革新の仕事を続けています。

日本オリエンテーションは、マーケティングをR&Dする事務所です。
考えるヒント:メルマガ「マツモト・新商品開発ミネラル」

【マツモト・新商品開発ミネラル】第414号

配信日:2017年6月6日

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・■■■        商品開発・マーケティングの
・■□■   MATSUMOTO・新商品開発MINERAL
・■■■     発行者:日本オリエンテーション 松本勝英
        毎月第1・第3火曜日発行(創刊 1999/10/01)
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    ■□ 第414号 Table of Contents □■
      ◇マツモト・商品開発ミネラル
      『3Mには「2つの15%」』
      『世界最大の問題は、世界最大のビジネスチャンスだ』
      『説明と説得はどう違うか』
      『健康訴求商品』
      『工場を飛び出すIoT スポーツ・お笑い…デジタル化で便利に』

<伝言>
第141回「新・商品開発プログラムのたて方36時間」セミナー
第141回は7月6日スタートです。
“なぜ30年以上、企業から支えられているのか”
☆36時間セミナーで、36の成功の秘訣が深く学べるセミナー
☆40年のコンサルティングの成功、そして失敗のエキスです。
☆30年企業のリピーターによって支えられ、続けて来られたセミナーです。
☆商品開発の厳しさ、楽しさが実感でき、成長を促すセミナーです。
商品開発カウンセリング−新しい風を吹かせる「場」です
商品開発社内教育−発想刺激の「場」です

2017年6月6日(火)
もうすぐ後期高齢者の生活価値観―1
この8月で75歳になります。夫婦とも同じ年齢なので、二人して一般的に言われている後期高齢者です。高齢者市場が注目されているので、後期高齢者になるマーケッターがどんな生活価値観を持って生活しているのかの一端をご披露していきます。
今回は食事について
原則、朝食重視です。朝は早く起きて(いつもは5時起床)、一番に牛乳にリンゴ酢を入れて一杯。時間の余裕があるので、朝ご飯はゆっくり9時近くです。
6月5日の朝食は、ひき肉とタマネギのオムレツ、わかめの梅煮、キューリと人参のぬか漬け、豆腐と揚げの味噌汁、ご飯は雑穀米。バーミキュラの炊飯器で3合を一度に炊いて分けて食べています。
4日は、がんもどきの煮物、トマトと新タマネギのマリネ、キューリと人参のぬか漬け、カブとわかめの味噌汁、雑穀米。
毎日がこのように野菜を重視した、ご飯朝食です。
昼は外食が多く、7分目を心がけています。
夜は、つまみ風のおかず2〜3品でタンパク質重視です。
夫婦とも健康のために食事は気をつけ、出来るだけ多くの食材をいろいろ組み合わせ、彩りも考えて作っています。
毎日作ってくれているカミさんに感謝です。

■『3Mには「2つの15%」』
★気づき
 「3Mには『2つの15%』がある。まず年間18億ドル(約2050億円)の研究開発投資のうち15%は基礎的な研究に振り向け、何をテーマにどう進めるかは、リサーチ部門の自由に委ねている。私たち経営陣はあれこれ口をはさまない」
「もう一つは、個々の技術者に業務時間の15%は会社の命じた仕事ではなく、自分の好きな研究や開発に費やすよう奨励していることだ。会社に内緒で作業するので『ブートレギング(密造酒づくり)』とも呼んでいるが、この活動から多くのヒット商品が生まれている。毎年1回、ミネソタ州の本社で優れた技術や商品を表彰する『15%アワード』という催しを開いており、数年前には医療用テーピング素材の通気性を向上させた日本人技術者が受賞した」
米3M会長兼CEO インゲ・チューリン
日本経済新聞 2017.05.16

★コメント
 15%は未来投資、組織に、個人に15%の未来投資をすることを続けてやってきていることがすごい。それも自発的にやる仕組みにしているところがすごい。理念ではなく実行の仕組みを作り、成果を出してスパイラルに発展させていることがすごい。なかなか他社が同じことをやっても追いつけない、3M独自のすごい仕組みです。

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■『世界最大の問題は、世界最大のビジネスチャンスだ』
★気づき
 医師、起業家として貧困の問題に取り組むナラヤナ・ヘルスの創業者デビ・プラサド・シャティの執務室に掲げている。インドバンガロールを拠点として、保険の導入、使い捨ての手術着の採用などで費用を削減し、料金を格安にして、貧しい患者に健康の機会をもたらした。今や6000以上のベッドを擁するインド有数の病院。
グローバル・ファストへ 梶原誠
日本経済新聞

★コメント
 「世界最大の問題は、世界最大のビジネスチャンスだ」に共感。食糧、エネルギー、環境、教育など世界は多くの課題を抱えている。これらの課題を解決することをビジネスチャンスと捉える。社会企業家のチャレンジ目標では。

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■『説明と説得はどう違うか』
★気づき
 説明と説得はどう違うか。最近読んだ本にこうあった。「だれかの頭の中にまったく新しいアイデアを積み上げること」が説明だとすれば、説得は、相手のアイデアを壊すところから始めなければならない▼すなわち、世界の見方が正しくないのだと相手に分からせる。ダメな部分を壊して、もっといいものにつくり変える(クリス・アンダーソン著『TED TALKS』)。
天声人語 朝日新聞2017.05.29

★コメント
 説得の難しさを感じるが、説得から納得へどう展開できるか。納得とは腑に落ちて、共感すること。説明し、説得し、納得してもらおう。今の日本の政治は、説明すら出来ない。これでは、国民は納得できない。

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■『健康訴求商品』
★気づき
 健康訴求食品の成功は、歯磨きに学べ
健康食品が成功しないのは、実感、実感感(効果がありそうと感じる)が設計されていないことによるリピートがでないこと。歯磨の期待効果は虫歯予防。リピートは、メントールで口中が爽やか。健康嗜好食品開発が成功の一つのポイント。

★コメント
 実感はだいじだが、なかなか短期間では難しい。継続的に使用してもらい、実感してもらうには、実感感の設計が重要になる。皮膚に浸透していく触感の化粧品、三色で3つの機能を表現した歯磨き、飲むと尿の匂いが異なる栄養剤など、成功している健康訴求商品は実感感が設計されている。

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■『工場を飛び出すIoT スポーツ・お笑い…デジタル化で便利に』
★気づき
 「私は『アナログプロセスのデジタル化』と言っている。ITは、従来はアナログでやっていた計算などをデジタル化して便利にした。それでもデジタルでできないことはまだまだたくさんある。そうした分野でデジタル化をぐっと広げるのがIoTだ」
「例えばゴミ収集庫にセンサーを付け、ゴミの量がどのぐらいあるかデータを取得する取り組みがある。ゴミがたまったら収集車が回収に行く。これまではゴミの量が分からないので、ゴミがなくても収集車が定期的に回収に行く必要があった。米国ではこの仕組みを導入することで、回収コストが約3分の1になった例もある」
「それだけではない。スポーツはアナログなものだった。それがアメフトやサッカーで選手のユニホームにICタグを付け、位置が分かるようにした。監督やコーチが選手の動きをデータ化して分析し、次の試合の戦略を練るのに利用できるなど新たな価値を生み出した」
「考えもしなかったことがデジタル化できるようになる。スペイン・バルセロナのお笑い劇場では、前の座席の背面にタブレット端末を取り付け、カメラで観客の表情を把握する。入場料は無料だが、1回笑ったごとに課金するという独自の取り組みで話題になった。IoTの多くは生産性向上につながるが、うまくいくと価値の創造ができる。米ウーバーテクノロジーズは配車を、米エアビーアンドビーは民泊仲介をデジタル化した」
東京大学教授 森川博之氏
日経産業新聞 2017.05.15

★コメント
 デジタル化のメリット開発のヒントです。日常の生活の中で、デジタル化してみたらうれしいを発見ができるのでは。私も考えてみたいと思います。皆さんもぜひ。

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◆土日朝一番の映画 映画は映画館で観るとワクワク・ドキドキです。
『海辺のリア』
映像、カットが新鮮。仲代達矢も仲代らしい演技、自分の人生と重なる。こんな風にボケたいな。ただ海辺の映像が印象に残らない、残念ですが。オススメです。
『メッセージ』
既存の宇宙人のイメージを覆す。言語学者の女性が母性的感覚で宇宙人に接触する。愛する娘を失った言語学者が自分の内面を回帰するストーリーも重なり合って、いままでの宇宙SFとは異なる映画でした。もう一度観てみたい。オススメです。
『皆はこう呼んだ、鋼鉄ジーク』
永井豪原作アニメがこの映画を作るきっかけになったが、ストーリーは全く異なる。ハリウッド・ヒーローとは異なるイタリアン・ヒーロー、市井の中のヒーローで親しみが持てる。

日本オリエンテーション主宰 まつもとかつひで

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