1970年から、新商品開発・マーケティングの人材育成のセミナー・コンサルティングと新商品開発戦略、新商品開発システム革新の仕事を続けています。

日本オリエンテーションは、マーケティングをR&Dする事務所です。
考えるヒント:メルマガ「マツモト・新商品開発ミネラル」

【マツモト・新商品開発ミネラル】第442号

配信日:2018年9月18日

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・■■■        商品開発・マーケティングの
・■□■   MATSUMOTO・新商品開発MINERAL
・■■■     発行者:日本オリエンテーション 松本勝英
        毎月第1・第3火曜日発行(創刊 1999/10/01)
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    ■□ 第442号 Table of Contents 松本プラス忽那□■
      ◇マツモト・商品開発ミネラル
      『「カテゴリー外競争商品」を競合にして飛躍を』
      『サービスイノベーションとは何か(6)サービスをシステムとして設計』
      『倹約癖、アラフォーの憂鬱』
      『微細藻類使ったマヨネーズ(フランス発)』
      『戦略・組織セットで改革 刀CEO 森岡毅氏』
      『「自分がわくわくする商品像にこだわる」:消費者視点で「わくわく商品開発のススメ」忽那公範キーワード』

<伝言>
第147回「商品開発プログラムのたて方36時間」セミナー
2018年9月27日スタート
“なぜ30年以上、企業から支えられているのか”
☆36時間セミナーで、36の成功の秘訣が深く学べるセミナー
☆40年のコンサルティングの成功、そして失敗のエキスです
☆30年企業のリピーターによって支えられ、続けて来られたセミナーです
☆商品開発の厳しさ、楽しさが実感でき、成長を促すセミナーです

◆『わくわく触発の会』感動、驚き、わくわくの商品を開発しよう。
9月19日『第2回:イノベーション・マインドを鍛える』は満席です。

2018年9月18日(火)
 ベトナムに行ってきました、25回を超えたかな。
9月2日から2週間、ハノイ、ダナン、ホーチミンに行ってきました。
ひとり旅なので、自由なのですが、今回はずーっと歯が痛み、難儀をしました。
今までベトナムに来ても観光に行っていませんでしたが、今回は時間を作って観光へ。
ハロン湾クルーズ 英語での1泊のクルーズ体験。海外の旅行者と一緒にコミュニケーションをとりながら友好的な楽しい旅でした。
日本人だということもあり、桜、相撲、スキーなどいろいろ話が出て、日本への興味が高い。ハロン湾が汚れて、人も多く、船も多いからとのニュースを見ていたので心配していましたが、奇岩の魅力十分、今からゴミ問題に関心を持って行動すればハロン湾は魅力的。
ダナンのバーナーヒルズ・マウンテン・リゾートへ、ベトナムの大規模リゾート、いろいろなアートが有って、海外の人たちも多く、楽しめる。

 ベトナムで起業している人、起業を目指している人たち多数と意見交換。
ビジョンを持って、選択集中している人、面白いテーマを持ちながら選択集中できない人、テーマに具体的なアイディアがプラスされた人。
これからどう進化させて行くかのアドバイスができればと思っています。

■『「カテゴリー外競争商品」を競合にして飛躍を』
★気づき
 競争構造が変化しています。今までの競争は「カテゴリー内競争」でした。
菓子は菓子の中で、化粧品はその化粧品のカテゴリーの中で、自動車は自動車の中での競争でした。
 しかし今の競争は、異なるカテゴリー間の競争になっています。小腹いやしという効用で、ハンバーガーとおにぎりとカップヌードルが競争をしています(この中では簡便性でカップヌードルがハンディキャップを持っている感じがします)。
CVSで売っている清涼飲料と医薬部外品の栄養ドリンクは競合関係にあるのでは。
 私が関係したケースとして、大変シンボリックな競争関係がありました。500リットルの大型冷蔵庫と家族揃って海外旅行が30万円台で競合している可能性があったことです。消費者は500リットルの冷蔵庫を買おうか、それとも家族で海外旅行をするかの選択をしていました。

★コメント
 カテゴリー外競合は、商品開発にとってチャンスで。これからはお金と時間の取り合い合戦になり、既存のカテゴリーを解体再構築していくことが重要になる。
銀行、証券会社、保険会社の既存のカテゴリーは解体し、新しいどのような金融会社になるかが問われている。面白い時代でもあります。

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■『サービスイノベーションとは何か(6)サービスをシステムとして設計』
★気づき
 S・バーゴらが2004年に提唱した「サービス・ドミナント・ロジック」では、製品はサービスの価値提供のためのツール・手段と考えます。企業が生産した製品自体に価値があるのではなく、それを顧客が使用することによって価値が生まれるのです(使用価値)。企業と顧客がともに価値を創り出す価値共創に焦点を当てると、イノベーションの重点分野は、製品そのものから製品の利用に伴うサービス経験、サービスシステムに拡大します。
 それとともにデザインの対象領域も、有形の製品から、無形の製品、顧客との相互作用の設計、サービスシステムに広がります。製品とサービスを別々に扱うのではなく、全体をサービスシステムとして統合的に捉えることが重要なのです。
顧客経験の向上のためには、特定の企業だけでは実現が難しいことも多く、サービスシステムは複数の企業による「エコシステム」へ拡大しています。
名古屋商科大学教授 澤谷由里子 日本経済新聞 2018.09.12

★コメント
 消費者へのサービスのトータルのなかで商品を考え、位置づけるかが大切。
これからは、サービス・ソリューションの開発と提供が必要になる。

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■『倹約癖、アラフォーの憂鬱』
★気づき
 所得増でも昇進遅れ生活防衛?多くが貯蓄に
 家計の貯蓄率を示す数値には、総務省が実施する家計調査の「黒字率」がある。
可処分所得から消費支出を引いた数値が「黒字」で、可処分所得で割ったのが黒字率。収入が増えたり支出が減ったりすると上昇する。
 17年度の黒字率は28.3%で、01年度(28.6%)以来、16年ぶりの高水準だ。
勤労者世帯の可処分所得は月平均で43万6700円と前年より7400円増えた。一方、消費支出は31万3千円と3600円増にとどまり、黒字率が上がった。
 黒字として浮いたお金の多くは預貯金にまわり、純増額は7万8千円とデータをさかのぼれる00年度以降で最高だ。景気回復が戦後2番目の長さなのに、貯蓄志向が強いのはなぜか。
 気になる動きをみせるのは35〜44歳の中年層だ。黒字率を年齢別でみると40〜44歳が37.2%で35〜39歳も35.9%。45〜49歳(31.0%)や50〜54歳(27.1%)に比べ高さが目立つ。
 老後に備える資金が必要な中年層が高齢者よりも貯蓄を重視するのは当然で、過去にもその傾向はあった。だが02年度と17年度を比べると、55〜59歳の黒字率がほぼ横ばいなのに対し35〜39歳は2.6ポイント上昇。40〜44歳は7.9ポイントも上がった。
日本経済新聞 2018.09.03

★コメント
 人生100年時代と言われれば言われるほど、将来を考えて萎縮する。社会福祉にも大きな不安がある。今貯めておかないと老後はどうなるか不安が高まっている。
生前贈与の金融機関のCMを見ると違和感を感じる、そんなに余裕はないのだ。
大きな政治の変革がないと、この不安は無くならない。

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■『微細藻類使ったマヨネーズ(フランス発)』
★気づき
 ヘルシーでエコロジーな食生活への関心が高まるフランスで、世界初の(微細藻類)を利用した植物性マヨネーズ「ザ・グッド・スプーン」が登場した。
世界的に注目されているマイクロアルジェの可能性に目を付けて、スタートアップ企業「アルガマ社」が開発し、昨年末に販売を開始した。同社が目指すヘルシーで、おいしい、サステナブル(持続可能)な日常食品の第一号だ。
日経MJ 2018.08.11

★コメント
 これからの日常食品の開発の大きなヒントになるのでは。
ヘルシーでエコロジーが普通食のキーワードになってくる。

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■『戦略・組織セットで改革 刀CEO 森岡毅氏』
★気づき
 USJで実践した「森岡メソッド」とはどんなものですか。
 「大きく分けて3つあります。1つは数学分析を使って成功確率の高い戦略は何かを解き明かすものです。どう戦うかよりも、どこで戦うかが重要。戦って勝てる確率が高いところで戦う、勝てる確率が高い相手と戦う。それは数学的に解き明かしていけます。これを数学マーケティングと呼んでいます」
 「2つ目はマーケティング戦術です。色々な方法があって、例えばホームページをどうつくるか、テレビCMをどうするか、価格をどう設定して値上げをどう成功させるかなど、一般的にマーケターがやると思われている仕事がこれです。私は感覚ではできなかったので、優れた人のやり方を体系化して、強みを抽出するということをやっていました」
 「3つ目は、戦略と戦術を実行できる組織をつくることです。USJは私がいなくなっても好調を維持できています。それはノウハウだけでなく組織をつくったからです。これが私の一番重要なメソッドだと思っています。組織をつくる能力とマーケター能力の両方がないといけない。それをセットで投入するのが、刀という会社です」
日経産業新聞 2018.09.02

★コメント
 戦略とは勝つ土俵の定義、戦術とはマーケティング・ミックスの活用、そして実行するための組織づくり、それらを、数学的ツールを使って明確にしていく。
納得です。

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■『「自分がわくわくする商品像にこだわる」:消費者視点で「わくわく商品開発のススメ」忽那公範キーワード』
 わくわくする商品って、自分が消費者の視点になっていて、新しさがあったり、魅力があると感じていることが多いです。自然と、消費者視点の商品像になっています。自分といっても、本当に自分だけでなく、家族、友達、知り合いも消費者です。その人たちの気持ちになって、商品を考えると、わくわくすれば、やっぱり、自分がわくわくすることになります。そのためには、家族、友達、知り合いの商品に対する考え方、価値観を知らないといけません。そのためには、日常、なぜ、そんな行動をするのかを雑談でしゃべったり、人になぜと聞くことが大切だと思います。結局、自分がわくわくする商品って、いろいろな人の考え方、感じ方、感受性、価値観を、雑談を通して、身に着けておくことで、自分を磨いておくことが大切だと思います。この商品像を考えるとき、マスを考えるとわくわくしなくなります。それは、はじめからマスを狙うと、パフォーマンスバイコストになりがち。イノベーターを狙って、結局、マスになる商品がヒットしやすいです。
忽那 公範(くつな きみのり)

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◆土日朝一番の映画 映画は映画館で観るとワクワク・ドキドキです。
 ベトナムに行っていたので映画が観られず。機内の小さなスクリーンは迫力がないので原則観ない。今回も観ませんでした。

日本オリエンテーション主宰 まつもとかつひで

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■□■「MATSUMOTO・MINERAL」
■■■ 第442号(2018/9/18) (c) 1999Japan Orientation
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