「独自化戦略」を、差別化では生き残れない。
差別化をめざせばめざすほど、結局は皆同じになってしまいジレンマから抜け出さない。
そしてデフレ化の価格競争に陥ってしまっている。差別化を超えて、これからは独自化が重要戦略です。
独自化とは「競争回避戦略」です。ゼロ成長の中で生き残るには競争戦略ではなく、「競争回避戦略」をとること。
競争しないで価格を支配できる商品・サービスを生み出すことが重要。そのための「独自化」が必要になる。
1,マーケットは小さく、深く耕すこと
ベンチャー企業成功のポイントが「独自化」成功のお手本。
・創業時の成功率は市場の大きさに反比例する。
・量より高く売れる商品・事業を。
・組立量産品を避ける。
・一つの技術を徹底的に深耕する。
アデランスは「独自化」の成功事例では。
30円から10万円以上のサボテンを品揃えした「サボテン大店」、
丸めがねだけ売る「丸めがね大店」なんかやってみたい。
どの企業も魅力だと考えている市場に参入しても、差別化勝負で「独自化」には成らない。
やってないことをやろう。
量的拡大追求の流れに対して、多様な価値の創造を。
菓子に4つの温度帯(冷凍、チルド、常温、温)を。
「・・・しない」もだいじでは。
既存の視点を捨てよう。
きれいに装う化粧品に対して、醜く崩す化粧品。
人に見られる衣服に対して、元気になる衣服。
ニュースをライブにしたCNN。近くにも新視点はあります。
これからはロボットも消費者になる、ロボットの消耗品が魅力。
こんな発想を。
今考えていることを早くハッキリさせること。ターゲットの心の中で商品をどう「独自性」化するか。
情報過多な時代、明確、徹底、卓越し、その「独自性」は1つの単語に要約して、クリア・メッセージ・
プロポジションにして、「独自性」を企業の内外に訴える。
商品だけが「独自化」ではない。
売り先の独自化。売り方の独自化、そして売り物の独自化の3つを独自化する。
化粧品ファンケルの「敏感肌」「通信販売」「無添加使い切り化粧品」は売り先、売り方、売り物の
組み合わせによる「独自化」では。
マイケル・ポーター(米ハーバード大教授)が「ドイツ企業が従業員が週に30時間しか働かないのに
繁栄を続けてきたのは、コスト競争力以外の部分で独自の戦略を展開してきたからだ。中国企業はベンツ
やBMWは作れない」(2001.12.14 日経新聞)
日本の企業が世界で生き残るのには、日本の固有文化の回復では。
和の文化の再発見、「水のビジネス」、教育回復による教育ビジネス。
安全も本来は日本の文化だったのでは。
他にない自分だけの強さを生かし、しっかりした裏付けのあることを主張。
そして消費者の心の中に位置づけされることが「独自化」です。
日本オリエンテーション 松本勝英
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