1970年から、新商品開発・マーケティングの人材育成のセミナー・コンサルティングと新商品開発戦略、新商品開発システム革新の仕事を続けています。

日本オリエンテーションは、マーケティングをR&Dする事務所です。
考えるヒント:メルマガ「マツモトミネラル」

マツモトミネラル第172号

配信日:2006年10月31日

第172号
『喫茶文化と日本人』『自立』『移動の体験』『新規事業の成功』『社会の亀裂』


日本シリーズは、北海道日本ハムファイターズの優勝に終わりました。
経済的に大変苦しい、北海道をフランチャイズにした、北海道日本ハムファイタ
ーズと、今、経済絶好調の名古屋中日ドラゴンズとの戦いでもありました。
夕張市の倒産など暗い話の多い北海道ですが、何か希望がわいてきます。
成長企業が、北海道に進出して、ドンドン明るく活性化していって欲しいもので
す。
それも北海道の良さを活かして、のびのび、フレッシュスタイルで達成してもら
いたいものです。
北海道日本ハムの選手、チームのように、楽しく明るく、のびのびがいいですね。

■『喫茶文化と日本人』
★解  説
 喫茶文化と日本人 熊倉功夫さんに聞く。
茶の魅力はカフェイン、その裏にあったのがストレス社会 日本の「飲む」と
いう言葉には祈る意味がある。
薬も酒もたばこも精神的に違う世界に移行する。
「人間はそもそも不足の存在」こうこうと輝く満月よりも、雲間に隠れる月を
美しいと思い、満開の桜よりも散る桜にあわれを感じる。
「日本人の美意識には、完成されたものはむしろおもしろくない。
不足があっても自分の心にしみじみと伝わるものに暖かみを感じる。これを追
求したのが侘びの世界。」
                          日経新聞2006:06:15
★ミネラル
 「飲む」という言葉の意味には「祈る」という意味と、コミュニケーション
という意味もあります。相手の意見を「飲む」など。お茶を飲んで、ゆっくり
よいコミュニケーションを楽しみたいですね。不足も魅力です。
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■『自立』
★解  説
 自立はアメリカの精神 「日本では電車やバスに乗ったけど、いちいち人に
頼まないとならないのがいやだ。自分で移動できるのが僕たちにとっての理想。
自立はアメリカの建国の精神」
電動イスにのって世界中の交通システムを調査しているクリスの話。
井上滋樹氏 米アダプティブ・エンバイロメンツ特別研究員 博報堂より出向
                          読売新聞2006:04:18
★ミネラル
 ハンディを持っている人、いない人、内発的な自立をどうサポートをしてい
くかが必要では。おもしろい刺激ある環境を創って、内発的自立を刺激するこ
とが自立につながるのでは。
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■『移動の体験』
★解  説
 自動車、電車という交通手段、携帯電話のようなモバイルコミュニケーショ
ン、インターネットを介したグローバルレベルでの情報金の交換・移動まで、
私たちはごく平凡な日常の中で数知れない「移動」の体験をしている。
       「社会を越える社会学」ジョン・アーリー著 法政大学出版局
★ミネラル
 バーチャルな移動、リアルな移動。私は12感覚を刺激する、リアルな移動
が大好きです。シュタイナーの12感覚とは、視覚、聴覚、嗅覚、触覚、味覚
の五感にプラスする、生命感覚、運動感覚、平衡感覚、熱感感覚、言語感覚、
概念感覚、個体感覚です。12感覚を刺激する移動をしよう。
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■『新規事業の成功』
★解  説
 新規事業の成功はマーケティングだけでは成功しない。フィロソフィー、
アンチテーゼ(業界を変えるのだ)などの主張がなければ成功しない。消費者
の生の声に基づく支援をバックに、創業者としての想いがなければ成功しない。
       丸田芳郎氏 元花王社長 講話(化粧品事業をやるにあたって)
★ミネラル
 昔、ある調味町メーカーの社長から、新規プロジェクトの開発に当たって、
成功するならやりたいけれど、失敗するならやめたいという話を聞いたことが
あります。トップの想いがないと新規プロジェクトは成功しません。結果は途
中で、想いをなくして中断でした。「想い」を持つことが成功の1歩です。
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■『社会の亀裂』
★解  説 
 社会の亀裂・・・「共生の道も」
「今日の資本主義は、従来共同体を呼ばれてきたものを解体する方向に働いて
いる。旧い共同体が揺すぶられて、人々の恐怖感が生まれ、自分の帰属を回復
しようという運動が起こる。先進国、発展途上国を問わずナショナリズムが高
まっているのは、このためだ」共同体に引きこもる風潮を単に否定的の捉える
のではなく「旧い共同体の解体が、共生の道を開く可能性がある」
   フランスの哲学者、ジャン=リュック・ナンシー 読売新聞2006:06:21
★ミネラル
 家族共同体、地域共同体、学校共同体、企業共同体、そして国家共同体も解
体され、唯一残っているのはネット共同体です。
緩やかな共同体、NPOとか、ボランティア共同体とかは新しい共同体の芽で
は。
                 日本オリエンテーション 主宰 松本勝英

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★マイカレンダー 10月16日(月)?10月30日(月)
楽しく仕事と探検と旅行をしています。
16日(月)コンサルティング・キックミーティング。「情報感知能力を高め
る」。夜は、22日から行く「ベトナムへ行こうよ」参加者の集まり。
女性2人、40代2人、60代2人、いろいろな世代でいろいろに楽しもうと
盛り上がる。

17日(火)18日(水)は大阪へ、開発意見交換、夜は、福島のおでん屋で
元気を出そうの話。
18日、某社の研究所長と大阪ホットな場所の中年探検デート。
研究所長おじさんからこんなメールをもらいました。一つの勲章です。
「今回のデートで感じたことは、大変失礼とは存じますが、60過ぎた松本さ
んの好奇心や感受性、社交性などの松本さんのすごさを店を回りながら痛感し
ました。俺もそんな親爺になりたい。と真剣に思っています。
そんな松本さんの行動をどこかでミネラル読者にレポートせねばとも思ってい
ます。皆さん感じているとは思いますが・・・・」うれしいですね。
午後から、企業若手勉強会へ。ターゲットを設定して、コンセプトを開発、発
表。大変意見活発。おもしろかったです。夜は参加者と部長を交えて会食。
仕事の場でもこのような元気が出ると最高。最終の新幹線で帰りました。

19日(木)コンサルティングのための打ち合わせ。需要創造プランの提案。
20日(金)コンサルティングをしていた企業の人たちと、私のなじみの、新
宿ゴールデン街へ。元気なゴールデン街で元気になりました。

21日(土)土日朝一番の映画「紙屋悦子の青春」を見る。目頭が久しぶりに
熱くなりました。「父と暮らせば」を監督した、黒木和夫の遺作です。
戦争末期、両親を戦災で亡くし、好きな人も戦地に出かけて行く中での、紙屋
悦子の青春を淡々と静かに、しかし熱く表現した作品でした。
映画をみた後、「人間科学アカデミー」に参加。
早稲田大学教授 池田清彦さんの「人間という生物の自由・不自由」を聞く。
ただただおもしろかった。

23日(月)上野の法隆寺宝物館で開催された、「カルバン」のフッション
ショーを見に行く。
モデルって変な人間です、が印象。シックで、品がよかったデザインでした。
ファッションショーの雰囲気は楽しい非日常空間です。

23日(水)新カテゴリー開発のコンサルティング打ち合わせ。
26日(木)朝早く企業の方が来社。健康食品のセグメンテーション・ターゲ
ット設定についての話。なかなかおもしろい話になりました。
11時企業訪問、脱マスマーケティングによるブランドづくりの話。
午後、コンサルティング。新商品切り口をテーマにディスカッション。

27日(金)客員コンサルタントと四国へ、社内教育最終日でコンセプト発表
会。なかなかおもしろいコンセプト4テーマ。新入社員のプレゼンもなかなか
しっかりしていて見直しました。みんなで懇親会。3次会まで楽しい場でした。
28日(土)29日(日)客員研究員と、道後温泉に入り、高知でたらふく飲
み食い、徳島の大塚国際美術館へ。陶板で世界の名画を再現していて、作品数、
質、広さに圧倒されました。日曜日夜帰宅。


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 ■□■ 「MATSUMOTO・MINERAL」
 ■■■ 第172号 (2006/10/31) (c) 1999 Japan Orientation
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