1970年から、新商品開発・マーケティングの人材育成のセミナー・コンサルティングと新商品開発戦略、新商品開発システム革新の仕事を続けています。

日本オリエンテーションは、マーケティングをR&Dする事務所です。
考えるヒント:メルマガ「マツモトミネラル」

マツモトミネラル第189号

配信日:2007年06月19日

第189号
『ものづくりの根底』『アイディアジェネレーターとアイディアキラー』『98対99の原理』『3食から2食2食、1食3食へ』『本質外した「拗ね」のドラマ』


6月15日(金)、16日(土)第6回「商品開発会津車座塾」が福島県会津
若松で行われました。
関西からも2人参加で、総勢8人の少数でしたが、おもしろいディスカッショ
ンが出来ました。マーケティング、商品開発に、魂を入れることの大切を実感。
大変有意義でした。
会津若松という、日常とは異なる「場」の力によるところも大きかったような気
がします。10月末、紅葉の会津若松で、第7回を開催予定です。ぜひご参加を。

■『ものづくりの根底』
★解  説
 ITやバーチャルがもてはやされる時代となり、ものづくりの根底にある油
まみれの泥臭い文化が軽んじられている。これは絶対に間違っている。ものづ
くりの原点を大事にする風土を大切にしないと、若者も製造業に興味を失い、
日本が得意としてきたものづくりの文化は衰退してしまう。
               ホンダ社長 福井威夫 読売新聞2005.08.01

★ミネラル
 まみれることが、何でも重要では。油にまみれる、人にまみれる。まみれて
いますか。
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■『アイディアジェネレーターとアイディアキラー』
★解  説
 人間は大別すると、アイディアジェネレーターとアイディアキラー、アイデ
ィアを出す人と、つぶす人の二通り。キラーは決まって「面白いと思う根拠を
数字もつけて説明しろ」とくる。ジェネレーターは感覚派ですからそんなこと
はできない。二者は話し合ってもわかりあえない。
              元タカラ社長 佐藤慶太 朝日新聞2003.05.03

★ミネラル
 キラーにつぶされてしまう、ジェネレーターの悩みが伝わってきます。
あなたはキラーですか、ジェネレーターですか。共感の仲間づくりが大切では。
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■『98対99の原理』
★解  説
 98対99の原理。実力、努力は互角なのに明暗の差は決定的。競合会社の
商品力はほとんど近接しており98対99、わずか1の差でしかない。
でも、その商品を買ってもらった企業の売上高は100。「わずかな差が決定
的な収益格差を生み出す」様々な微差の積み重ねが集客力と販売力の最後の決
め手となる。顧客への感謝と顧客奉仕の姿勢を保つ企業は粘り強さがあるよう
に思われる。
          ファンケル名誉会長 池森賢二氏 日経MJ2005.08.01

★ミネラル
 ちょっとした差が決定的な差になってしまいます。最後は「想い」の差では。
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■『3食から2食2食、1食3食へ』
★解  説
 1.若い女性の食事スタイルが、
   2食プラス2食、または1食プラス3食になっているのでは。
   前の2食、1食はちゃんとした旧来の食、後の2食、3食は、軽く楽
   しく楽に。テーマは後の2食、3食の開発です。
 2.組み合わせ、編集視点
   おかずスープ、デザートサラダ、つまみおやつ、おかずデザート、お
   かず主食
   まだいろいろの、2つまたは3つの組み合わせが考えられるのでは。
 3.今「コンフォートフーズ」昔食べた懐かしい食が見直されてきています。
   ターゲットの過去食を考えてみるのもおもしろいのでは。

★ミネラル
 既存の3食のイメージが崩れてきています。60才過ぎの私の夕食は、お酒
のつまみと、海苔とご飯。簡略夕食です。
朝はちょっとゆっくり充実、日本の旅館の朝食です。
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■『本質外した「拗ね」のドラマ』
★解  説 
 本質外した「拗ね」のドラマ
基軸を打ち出し、まとめ上げることが最後までできなかった「小泉劇場」は
戯曲としては失敗作だった。しかし、それでも最後まで高い人気を得続けたの
は、役者のパフォーマンスのうまさにある。小泉首相のユニークさは「拗ね」。
総選挙では多数派であるはずの自民党が対抗勢力に「刺客」を放つゲリラ戦に
出、靖国参拝では「自国の施設を訪問すること」と問題の本質を無視し、当然
の権利を批判される被害者を意識させる。これが日本人の判官贔屓に合ってい
た。
当然観客もこのパフォーマンスに気持ち悪さを感じているが、政治の本質では
なく表層の問題にすぎないので、批評する手だてを持っていなかった。
一方、小泉劇場で良かった点は地方が自主性を取り戻したこと。方言も、普遍
化され葛藤のない標準語とは異なり皮膚感覚でコミュニケーションできる道具
として見直されている。今後新しいドラマツルギーは地方からしか出てこない
と考える。
                 劇作家 別役実氏 日経新聞2006.09.13

★ミネラル
 すねる(拗ね)とは、自分の思うとおりにならないため、ぐずぐずと逆らう
態度をとること。ひねくれている。市民の見抜く力が薄いですね。
しかし商品を買うときは自分問題ですから、すね(拗ね)は通用しないのでは。
               
                 日本オリエンテーション 主宰 松本勝英
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★マイカレンダー 6月5日(火)?6月18日(月) 
 6月5日(火)から8日(金)まで、第8回商品開発大全セミナーに参加。
 客員研究員の方々の、感性マーケティング、ブランドづくりのお話を聞きま
 した。
 私は、時代・市場・生活価値観の変化を引き抜く、商品コンセプト開発づく
 りで2日間の講演。5日の夜は、研究会の集まりで中央大学 加賀野井秀一
 教授の「愉しみを表現する日本語の特性やことばの選択に関する意思決定の
 メカニズム-」の話を聞き、ディスカッションに参加。
 11日(月)新規コンサルティングがスタート。革新型マーケティング戦略
 プランづくりのスタート。現状維持、改良型からの打破が大きなテーマ。
 13日(水)コンサルティング。戦略的ロードマップづくり。
 14日(木)コンサルティング。コンセプトブラッシュアップ、コンセプト
 テスト案作り。13時?20時。参加者の意欲が高まりちょっとうれしい。
 15日(金)16日(土)「商品開発会津車座塾」事前の予報では雨でした
 が快晴で気分爽快。ディスカッションのメモを起こしています。


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 ■□■ 「MATSUMOTO・MINERAL」
 ■■■ 第189号 (2007/6/19) (c) 1999 Japan Orientation
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