1970年から、新商品開発・マーケティングの人材育成のセミナー・コンサルティングと新商品開発戦略、新商品開発システム革新の仕事を続けています。

日本オリエンテーションは、マーケティングをR&Dする事務所です。
考えるヒント:メルマガ「マツモトミネラル」

マツモトミネラル第192号

配信日:2007年08月07日

第192号
『多機能洗剤五つの効果』『耐えてこそ王者』『時間と場所制約に魅力』『なぜ恋に落ちる』『遊牧の哲学?持たない勇気に品格』


もうすぐ夏休みです。
日本オリエンテーションは、11日(土)から19日(日)まで夏休みです。
この急な暑さにちょっとへばり気味で、今年の夏休みはどこへも行かず、
事務所でビールを飲みながら、本を読んでいるのもいいのではと思っています。
気が向いたら中越地震のお見舞いに、新潟の『まつい』に行って、うまい料理と
お酒を飲んで、もっと気が向いたら、私の好きな新潟・村上のひなびたお盆を
楽しもうかと考えています。

■『多機能洗剤五つの効果』
★気づき
 花王が発売した衣料用粉末洗剤「アタック ALL in」が好調な売れ行きを
見せている。従来の「一つの機能用に一つの商品」という常識を覆し、洗浄・
漂白・柔軟・除菌・防臭の五機能を一つの洗剤に取り込んだ。互いに負の相乗
効果を持つ各機能だが、配合率を工夫することで、7?8割のレベルを維持し
つつ一体化させることに成功した。
この成功の裏にあるのはライフスタイルの変化である。夫婦共働きが増え、
また単身者でも時間を余暇に費やし、洗濯時間は減少傾向にある。強い洗浄力
や漂白力よりも、五つの機能が統合されている利便性が消費者のニーズに適合
した。
また、機能統合という付加価値をつけることで従来よりも単価の高い商品と
することにも成功。異端か野下落が続く同業界において、メーカーにとっても
メリットの大きい商品の開発に成功したといえる。
                        日経産業新聞 2006.9.7
★ミネラル
 セグメンテーションに対して、新たなインテグレーション発想です。
成功のポイントは、これからの生活スタイルに合わせた便利ソリューション的
インテグレーションが必要なのでは。
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■『耐えてこそ王者』
★気づき
 1. 経営者にとって一番重要なことは忍耐力。継続するエネルギーと情熱が
  あれば、必ず変化を起こせる。
 2. 社員をやる気にさせる上で重要なことは、世界を変えるチャンスのある
  仕事を与えること。そして、成長を考える頭、好きな文化にひたれる心、
  金銭的魅力の三要素を満たされていること。
 3. 日本はある種の変わらない強さと弱さを持っている。その特徴は、この
  20年間それほど大きくは変わっていない。
    アメリカGE会長 ジェフェリー・イメルト氏 2006.11.10 日経新聞
★ミネラル
  仕事に、社会との接点が重要になってきています。自分の仕事を通して、
社会にどんな貢献をできるかを企業が明確にしていくことが、意欲づくりに
重要では。
アメリカ的資本主義も黄昏では。独自の世界に通じる日本経営を発見・開発
することが急務では。
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■『時間と場所制約に魅力』
★気づき
 「いつでもいい」、「どこでもいい」は、「今でなくてもいい」につながり
決断を先送りすることを習慣にしてきている、今の消費者に魅力にならない。
今まではCVSに代表される24時間どこにいても買えることが魅力であった
が。
「出来ちゃった婚」が第1子の4人に一人。好きになっても、結婚する決断を
避けてきた2人が、子どもが出来たことがきっかけに結婚を決断する。
「今しか買えない」「ここでしか買えない」ものが魅力。     出所不明
★ミネラル
 「いつでもどこでも買える」という、今までの便利が魅力でなくなってきて
いる。これからのNB商品のあり方は?
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■『なぜ恋に落ちる』
★気づき
なぜ恋に落ちる
・米国の研究によると、趣味・嗜好の似たもの同士が好きになる傾向がある。
 しかし、 一方で違う項目が多いと好意度は下がってしまう。
                     恋愛心理学 立正大教授 齋藤勇立氏 
・より免疫力の強い子孫を残すため、免疫の方がなるべく違うタイプの異性を
 本能で選んでいる。カギは「におい」で、人間にも通じるという。米国の人
 類学者へウンフィッシャー氏の実験で、女性が汗のにおいを「セクシー」と
 感じた男性は異なる免疫システムを持っていた。
                   生物学、動物研究家 竹内久美子氏
・ヒトの「人とつながっていたい」と言う欲望を満たす手段がコミュニケーシ
 ョンであり、その最高の手段が恋愛。     早稲田大教授 加藤諦三氏
・男と女では恋に求めるものが違う。女性は男性に比べて楽しみに思う気持ち
 が脳に蓄積されやすい。男性が女性を喜ばせたいのならば、当日のサプライ
 ズより、事前予告で楽しみにさせた方が良い。 
                     感性アナリスト 黒川伊保子氏          
                          朝日新聞 2007.1.19
★ミネラル
  恋に落ちる をロジカルに分析することは、ちょっと無粋な感じがします。
皆さんはどのような恋に落ちたいですか。私は、一目惚れでずーっと恋してい
ることがいいですね。
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■『遊牧の哲学?持たない勇気に品格』
★気づき 
 「ゆとろぎすと」を自称する片倉氏。アラビア語「ラーハ」に影響され自分
で作った言葉で、「ゆとり」と「くつろぎ」をつなぎ合わせている。日本のよ
うに一生懸命働いて疲れた後のくつろぎではなく、遊牧民のように日々の生活
の中で「ゆとろぎ」を大切にすることを提唱する。また、旅を生活の基盤とす
る遊牧民は、余計なものをいっさい持たず、「もったいない」を越えた「もた
ない」という哲学があるという。
全く違っているようで、異文化にもどこかで通底する共通の価値観がある。
異文化理解の第一歩は、違いを理詰めに追求することではなく、その「共価」
を感じながら、とりあえず受けとめること。文化は他文化の存在を必要とする
ものであり、世界的レベルでの規模の大小はあれ、多様性を尊重し有ることが
重要だ。
また、「異文化」は必ずしも外国文化のことだけではない。己の重ねる年齢も
一つの異文化である。生を重ねていく自分を意識しすぎず、自らの中の異文化
に向かい合えばいい。「高齢」ではなく、重ねた年の美しさを持つ紅葉のよう
な「紅齢」と呼びたい。
 国際日本文化研究アラビアセンター長 片倉もとこ氏 2006.9.14 日経新聞
★ミネラル
 共感です。日常の中に『ゆとり』『くつろぎ』を組み込む。内なる異文化の
発見としての旧暦で暮らすのもいいですね。今年の夏休みは『ゆとろぎ』で
いきたいと思っています。
                 日本オリエンテーション 主宰 松本勝英
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★マイカレンダー 7月17日(火)?8月6日(月)
14・15・16の3連休もちょっと疲労気味で不活発。
17日(火)18日(水)19日(木)いろいろな企業の人と意見交換。
20日(金)コンサルティング。最後のまとめ。夜、『健康Mの会』。
メモが起きています。ご希望の方はご連絡ください。
 MailTo:webmaster@jorien.com
7月23日(月)コンサルティング。需要創造のまとめ、終了後懇親会。
半年がかりの2つのプロジェクトが終了して、ちょっとほっと、です。
   7月24日(火)打ち合わせ。モスクワ国際食品見本市についてと新規コン
サルティングに ついて。

7月25日(水)・26日(木)『第93回商品開発プログラムのたて方
セミナー』スタート。40名の方々が参加。新商品失敗の本質、競争構造の
多層化と新商品開発、市場創造型 新商品開発と体制づくり。「満腹の王様に
ごちそうを提案する時代」のニーズ開発など。25日夜はカウンセリング、
その後会食。マグロのトロのあぶり焼きが美味。
26日夜は「健康とアジアのマーケティングの会」熱論でした。
メモが起きています。ご希望の方はご連絡ください。

7月30日(月)31日(火)8月1日(水)IT系サービス商品開発の社内
教育とディスカッション。サービスと商品との、商品開発の差異はあまりなく、
社会的価値観の変化をどうサービス商品化するかがポイントでは。
8月2日(木)コンサルティング。市場マップに基づく魅力市場の発見。
夜、コンサルティング終了懇親会。ひさかたぶりに新宿ゴールデン街へ。
映画は、暑くて出かけるのがしんどくて、見る機会が少なくなっています。
「終わりよければすべてよし」(岩波ホール)。ドキュメンタリー映画で、
病院で死んではいけない、人間的に死ななければ。死に方を考えました。


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 ■□■ 「MATSUMOTO・MINERAL」
 ■■■ 第192号 (2007/8/7) (c) 1999 Japan Orientation
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