1970年から、新商品開発・マーケティングの人材育成のセミナー・コンサルティングと新商品開発戦略、新商品開発システム革新の仕事を続けています。

日本オリエンテーションは、マーケティングをR&Dする事務所です。
考えるヒント:メルマガ「マツモトミネラル」

マツモトミネラル第193号

配信日:2007年08月22日

第193号
『豊かさ再生へ5カ条』『嗜好品は高価だから値打ちがあるのでは』『リニューアル』『クイーンズ伊勢丹の魅力』『現代の老い』


ちょっと夏休みぼけです。1日遅れのマツモト・ミネラルです。
13,14,15日は事務所に出て、企画書づくりと、恥ずかしながらエクセルの勉強。
ビールを飲みながら、時間を気にせずのんびりしました(事務所での夏休み)。
16,17,18日は佐渡で1泊、島を一周して、能舞台など文化としての佐渡と尖閣湾
などの自然な佐渡を満喫。文化と自然の融合が魅力的な風土でした。
17日は新潟村上の七夕の祭りを楽しみました。3回目なので、知り合いになった
村上の宮大工の家でごちそうになり、宮大工の心構えを聞きました。ものづくり
に対する深い想いを聞くことができました。
18日新潟で下車、行きつけの『まつい』で最終までお酒を楽しみ、地元のビルオ
ーナーと意気投合。地元の人と酒を酌み交わすのは楽しいことです。
暑さの中で、まあまあの夏休みでした。

■『豊かさ再生へ5カ条』
★気づき
 豊かさ再生へ5カ条
企業が利益を上げようと非正規雇用、そして突起に不正雇用を増やす。デフレ
を乗り切るために企業がリストラに励んだ結果、国内消費が落ち込み、景気回
復は力強さを欠く。輸出黒字は対外投資の形で国外へ流出する。表面的な黒字
を積んでも、日本社会は「豊か」になっていない。
豊かさを実現する要件は以下の5つ。
1.生産力よりも購買力を重視
2.低賃金を背景とする中国の低価格商品と競合しない
3.労働配分率を上げる
4.国際企業よりも中小企業を重視する
5.輸出に寄与する円安よりも、購買力に寄与する円高を重視する
                         朝日新聞 2006.12.31
★ミネラル
 『豊かさ』から『幸せ』がこれからの価値観ではないでしょうか。
真の『豊かさ』とグローバル化はつながっているのだろうか。グローバル化は
真の『豊かさ』と『幸せ』をもたらすのか?
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■『嗜好品は高価だから値打ちがあるのでは』
★気づき
 嗜好品は高価だから値打ちがあるのでは。1946年、10本入りのピース1箱10円、
1グラムの金の小売り17円、地下鉄の初乗り料金30銭、公務員の初任給540円。
1日20本飲むと月給が足りない。
                   張競 比較文学者 日経新聞 2005.8.3
★ミネラル
  消費の2極化といわれていますが、嗜好品は高価でなければ嗜好品ではない。
嗜好品まがいは安くても売れないのでは。
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■『リニューアル』
★気づき
 3年で小改良、5年で中改良、10年で大改革。30年、50年売れている商品は
時代の変化を取り入れている。 
★ミネラル
 改良も継続的だと革新になる。守りの改良から、これからは攻めの改良です
ね。
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■『クイーンズ伊勢丹の魅力』
★気づき
「食品もファッション」の発想による過剰なほど凝った雰囲気の演出。
「出来たてのライブ感覚」。競合スーパーと比べると、客単価は約2,300円。
マルエツの約1,750円と比べて30%程割高。1品単価で比べても約250円と約200
円と20%程割高。ところが東急ストアの高級業態「プレッセ」の客単価3,000円
に比べて割安。ターゲットは「手がでないほど高くない価格で、楽しくリッチな
雰囲気と満足感を求める」消費者。
                           2002.5.5 出所不明
★ミネラル
 売り場もDELIGHTにならないと。イトーヨーカドーの売り場はコモディティー
で楽しくないし買いたくない。
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■『現代の老い』
★気づき 
老人と一口に言っても、何十年もそれぞれの職業ごとに体を使って千差万別の
人生を生きてきたのだから、治療や介護、リハビリテーションの方法は一人一人
違わなければおかしいはずだ。しかし、病院ではそうした配慮は一切無く、「年
齢」という規準で一括りにしてしまう。画一性が一患者に及ぼす、心身の絶望的
なまでの影響を、医療・治療専門家はもっと真剣に考えなくてはならない。
年をとって最もつらいのは、自己の意志と現実の運動性の乖離。気持ちは全く鈍
くなっていないのに、体の動きだけが鈍くなっているジレンマ。
そして、それを理解されない絶望。吉本氏はそんな老人を「超人間」と呼び、否
定的に捉えないよう主張する。
人類の歴史には政治や社会にまつわる「大きな歴史」の他に、個々人の身体や精
神の問題を扱う「小さな歴史」がある。「超人間」の悩みをも含めて歴史は構成
されているのであり、個人レベルの問題から社会レベルの問題へ、そして社会レ
ベルの問題から個人レベルの問題へ、恒に両面を意識にとどめ、論じなくてはな
らない。
                    吉本隆明氏 朝日新聞 2006.9.16
★ミネラル
人間品質の視点が重要では。人間品質とは、生活品質と感性品質を併せ持つこ
とです。
高齢化に対して、個を重視した人間品質を磨くことが開発者にとって重要では。
              日本オリエンテーション 主宰 松本勝英
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★マイカレンダー 8月7日(火)?8月20日(月)
8月7日(火)客員研究員の人たちと意見交換、官能評価システムづくりの演習
プログラムを開発。
夜、日本オリエンテーションベテラン新人社員を交えた食事会。
7人で話しまくり食事会でした。
2人、日本オリエンテーションへ入社してきました。充実仕事への新スタートで
す。
8日(水)マーケティング志向の研究所作りとしての『研究マーケティング』プ
ログラム開発の打ち合わせ。
午後、コンサルティング。魅力を消費者へ理解されるための発信について。
9日(木)客員研究員とコンサルティングの打ち合わせ。需要創造のマーケティ
ングプランづくり。
午後、コンサルティング。時代の変化と事業のあり方再開発がテーマ。
10日(金)コンサルティング。メーカー発信と消費者理解とのギャップを解消
して魅力を高める。
終了後、食事。さあ、明日からは夏休みだということもあり、ゆっくり。


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 ■□■ 「MATSUMOTO・MINERAL」
 ■■■ 第193号 (2007/8/22) (c) 1999 Japan Orientation
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