1970年から、新商品開発・マーケティングの人材育成のセミナー・コンサルティングと新商品開発戦略、新商品開発システム革新の仕事を続けています。

日本オリエンテーションは、マーケティングをR&Dする事務所です。
考えるヒント:メルマガ「マツモトミネラル」

マツモトミネラル第58号

配信日:2002年02月15日

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・・‥‥……… by Japan Orientation 等幅フォント推奨 …………‥‥・・
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  人は自分の本来持っている能力のどのくらい発揮できているのでしょうか。
 10%だと言われていますがよくわかりません。ただ全部が解き放たれてい
 る人はいないのでは。企業とか、そして家族・仲間とか、性格など、いろい
 ろなことが抑制要因になっていて、なかなか全能を発揮するのは無理なのか
 もしれません。10%を11,12%に高めるために、本を読んだり、時に
 はハメを外したり、反逆したり、酔っぱらってみたり、旅に出かけたり、知
 らない人も含めていろいろな人と話したり。
  私も京都からタクシーで帰って来たり、酔っぱらって新宿から三浦海岸ま
 で海を見にタクシーで行ったりするなど、馬鹿馬鹿しいこともいろいろしま
 した。
  2月9,10,11日で、おもしろい企業人と「行こうよ」へ行って来ま
 した。去年と同じ新潟、会津若松、いわきの2泊3日の、異質な人と語り合
 う濃密な、そして楽しい旅で、いろいろな閃きをもらってきました。異質な
 人と深く交わる私の発見の旅でした。参加者に感謝。   
                日本オリエンテーション 主宰 松本 勝英

 伝言メモ
 ★毎週毎週ホームページを新しく(火曜日に)「インスピレーション」連載
  2月 5日(火曜日)「カテゴリー外競合」
  2月12日(火曜日)「内向きの時代−1」
   読んでご意見を「AGORA」までお寄せ下さい。
 ★2月26日(火曜日)魅力研究会第11回「『和』感覚の魅力を商品へ
                      −日本文化的商品開発論」
 ★2月28日(木曜日)PF会−「エンターテイメントを開発する」
 ★3月7日(木曜日) 「テコの会−カッコイイ、ステキを考える」
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 MATSUMOTO・MINERALのバックナンバーは以下のアドレスで
 ご覧になれます。http://www.jorien.com/mineral.html

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・■□■…第58号の内容……………………………………………………‥‥・・
 ■■■ Table of Contents

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 ┛┛┛  『青春の終焉』
 ┛┛┛  『ホームメーカー、生活を作る人』
 ┛┛┛  『エゴフーガル』
 ┛┛┛  『人間と物象の二重性』
 ┛┛┛  『独自化』
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■『青春の終焉』
   ★解  説
     ・色あせる青春の輝き
      三浦雅士は9月に出した『青春の終焉』で「生産型」の近代市民
     社会を背景とした近代文学は「成長の神話」、つまり「青年の物語」
     を必要としたが、脱工業化社会のいま「青春は終わった」と分析し
     た。「脱工業化社会に入り、人々の関心は消費、女性、老人などへ
     向かい、青年はたんなる若者となった」(三浦雅士)
     今年の谷崎潤一郎賞を受賞した川上弘美の『センセイの鞄』は「青
     春の終焉」を反映した作品といえる。作者はドロドロした性があふ
     れる現代において三十代女性と老人との淡くせつない愛と別れをつ
     づることで、人生の豊かさ、美しさ、寂しさを指し示す。
     近代の産物の「イデオロギー」と同様、近代のロマンである青春も
     終焉を迎え、いま人々は青春の“よき時代”以降を生きている。
                          2001.12.8 日経新聞 
   ★ミネラル
      大人の時代になりつつあるんだ。しかし「青春の終焉」という言
     葉は、何か重くさみしい。そんな感じがしませんか。     
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■『ホームメーカー、生活を作る人』
   ★解  説
      カリスマ主婦 生活の達人、女性を魅了。元祖は米国のマーサ・
     スチュワートさんだろう。テレビ番組で自らの生活の知恵を紹介す
     ると、ホームメーカー、生活を作る人として絶大な人気を博した。
     今月1日、西友が生活雑貨店「マーサ・スチュワート有楽町」を出
     店すると、初日から主婦が押し掛けた。  2001.11.17 日経新聞    
   ★ミネラル
      生活をつくる(開発)ことが大事です。私たちの仕事は商品開発
     ではなく生活開発・提案が大きな仕事ではないでしょうか。今まで
     のメーカーではなかなか難しい仕事だと思います。生活をしている
     開発者の時代では。
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■『エゴフーガル』
   ★解  説
     ・国際現代美術展「イスタンブールビエンナーレ」
      テーマは「エゴフーガル」。エゴ(自我)を認めながら、そこか
     ら自由になり、違う性質や考えの人と思いを共有する、といった意
     味で、21世紀の社会や意識のあり方を考えるための造語だ。
     例えば、8人がゴーグルとヘッドホンをつけ、他人が見聞きしている
     はずの光景や音を次々と感じてゆくM・ブリアン(仏)の作品は、
     他者の感覚を共有することについて問いかけた。
                         2001.10.29 朝日新聞
   ★ミネラル
      2002年2月3日の読売新聞で、私の好きな佐治晴夫さんが「夢見る
     科学」で松尾芭蕉の“草いろいろ おのおのの花の手柄かな”で
     「すべての花たちは、自分らしく、自分のありようで、ベストを尽
     くして咲き誇っている」と金子みすゞの「みんなちがってみんない
     い」を紹介しています。「多様」の魅力を感じました。
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■『人間と物象の二重性』
   ★解  説
      人間のうちに潜む矛盾する二重の性格、ある事象の裏にかくれた
     二重の意味合い―それのかもす淡い陰影。二重性の美学が重要。 
   ★ミネラル
      単純な単色の魅力に対して、色を重ねる陰影の魅力がおもしろい。
     商品に魅力の陰影をつけてみたいと思っています。洋服などは重ね
     着で陰影を出すことは出来ますが、自動車はどうすればいいのかな?
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■『独自化』
   ★解  説
     ・日本企業はまず独自路線を
     「ドイツ企業が従業員が週に30時間しか働かないのに繁栄を続けて
     きたのは、コスト競争力以外の部分で独自の戦略を展開してきたか
     らだ。中国企業はベンツやBMWは作れない」「米企業が80年代に
     進めた精力的な構造改革に比べ、日本企業は臆病すぎる。余剰人員
     を抱え、情報技術(IT)の導入も遅い。構造改革やITで欧米に追い
     つくだけで競争優位を回復することはできない。品質やコスト改善
     において能力を発揮してきた社内調整型の日本の経営者では、戦略
     面で変化を起こすことに耐えられない」「米国でも景気拡大に頼っ
     て事業を広げ、戦略があいまいになってしまった企業は少なくない。
     ヒューレット・パッカードによるコンパック・コンピューターの買
     収は典型例といえる。弱者と弱者が手をつなぐだけでは強くなれな
     い」
      2001.12.14日経新聞 マイケル・ポーター(米ハーバード大教授) 
   ★ミネラル
      「差別化」は他に真似されますが、「独自化」なかなか真似され
     ません。「独自化」マーケティングがこれからの重要なテーマです
     よ。

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・■□■…「MATSUMOTO・MINERAL」とは……………‥‥・・
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    数年前から新聞、雑誌、本、いろいろな人との話し合い、そして自分
   で考えたことで、いろいろ考えるときの私のマーケティング・ミネラル
   となっているメモです。出所など明記をしなければいけないものも入っ
   ていますが、あるものとないものが入っています。ご了解ください。
   原則として毎月2回(1日と15日)みなさんのメールに投げ込んで行
   きます。触ってみてください。

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・■□■…2002年2月の日本オリエンテーションのご案内………‥‥・・
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    ★2月26日(火曜日)「魅力研究会 第11回」
     テーマ:『「和」感覚の魅力を商品へ−日本文化的商品開発論』
     1.「和」の魅力−日本文化の本質と美
      (1)日本文化の誕生と変遷について
      (2)「和」の感覚とは?−やまと言葉をヒントに
      (3)生活に息づく日本文化の美と魅力の普遍性
      講演:栗田 勇 氏(作家・著述家・美術評論家)
     2.「和」のエッセンスを商品へ
      (1)日本の道具や空間に見るその特長
      (2)現在の「和」感覚
      (3)「和」の魅力を商品化するには
      講演:山口 昌伴 氏(道具学会理事・GKデザイン機構参与)
      コーディネーター:日本オリエンテーション 松本 勝英
      日時:2月26日(火)13:00〜17:00
      会場:島根イン青山(東京都南青山7-1-5)
      参加費用:21,000円
      お問合せ/お申込:MailTo:webmaster@jorien.com
    
    ★2月28日(木曜日)PF会「エンターテイメントを開発する」
     生活DELIGHTを考えるのに「エンターテイメント」は重要な
     切り口です。みなさんの「エンターテイメント」経験を元に考えて
     みませんか。
      日時:2月28日(木)19:00〜21:00頃迄
      場所:日本オリエンテーション事務所〔文京区西片〕 
         都営三田線春日駅5分 丸の内・南北線後楽園駅7分
         電話 03-5802-4151
         初めての方には地図をお送りします。
      参加費:1,000円(軽食、飲料代)
      申込:2月25日迄にMailTo:pathfinders@jorien.com

    ★3月7日(木曜日)「テコの会−カッコイイ、ステキを考える」
     日本オリエンテーションが共感している発信者をお招きして企業の
     皆さん10人程でコラボレーションをする会です。
     3月7日(木)は東大講師中野香織さんをお招きして、実りあるデ
     ィスカッションをしたいと思っています。
      タイトル:「カッコイイ、ステキ」を考える
      時間:19:00〜21:00頃迄
      参加費:7,350円
      内容:服飾史研究とヒット映画のヒット理由から「カッコイイ、
         ステキ」を話し合ってみたいと思っています。
      参加ご希望の方はご連絡下さい。MailTo:webmaster@jorien.com
         
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 ■□■ 「MATSUMOTO・MINERAL」
 ■■■ 第58号 (2002/2/15) (c) 1999 Japan Orientation
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 ┛┛┛ 発行者    日本オリエンテーション 松本 勝英
 ┛┛┛ 問い合わせ  MailTo:webmaster@jorien.com
 ┛┛┛ 登録・削除  MailTo:mineral@jorien.com
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