1970年から、新商品開発・マーケティングの人材育成のセミナー・コンサルティングと新商品開発戦略、新商品開発システム革新の仕事を続けています。

日本オリエンテーションは、マーケティングをR&Dする事務所です。
考えるヒント:メルマガ「マツモトミネラル」

マツモトミネラル第62号

配信日:2002年04月15日

・・‥‥………………………………………………………………………‥‥・・
・■■■       商品開発・マーケティングの       ■■■・
 ■□■     MATSUMOTO・MINERAL     ■□■
・■■■   発行者:日本オリエンテーション 松本 勝英    ■■■・
・・‥‥……… by Japan Orientation 等幅フォント推奨 …………‥‥・・
             http://www.jorien.com

 4月4,5日痛風でダウン。久しぶりの激痛でした。
 3月29日のPF会は「ファンタジー」をテーマにディスカッション。失
われた夢や希望を内的世界で回復したいというニーズが「ハリー・ポッター」
「指輪物語」などのファンタジーブームを生んでいるのでは。「夢」「希望」
がいま求められているのでは。ファンタジーのベースは神話です、神話の世
界を商品企画者として提案してみたいなと感じています。(男性だけでファ
ンタジーを語るのは、なにかブラックでした)
 4月1,2日は関西で仕事。3日は大阪の宣伝部長の人とひさかたぶりに
六本木のショーパブ「金魚」に行って来ました。7,8年前に行ったときは
ホットな人々で店内は熱気でしたが、いまはおじさん、おばさん達ばっかり
で、なかなかしんどい、終わっているなという感じがしました。
 4月8日、外資の化粧品メーカーの新人教育へ。ミネラルウォーターは
「ペリエ」でした。「六甲の水」は似合わないな。
 10日は「魅力の開発」セミナー。生活に感動を提供するために、シュタ
イナーの「12感覚論」の話をしました。外からの刺激としての五感に対し
て「生命感覚」「運動感覚」「平衡感覚」「熱感覚」「言語感覚」「概念感
覚」「個体感覚」などの内感覚が重要では。また魅力を開発するには、開発
する人の発想が「豊かな発想」「幸せな発想」「温かな発想」「希望のある
発想」でなければ。そんな話をしました。      
               日本オリエンテーション 主宰 松本 勝英

 伝言メモ
 ★毎週毎週ホームページを新しく(火曜日)「インスピレーション」連載
  4月9日(火曜日)「市場創造型商品開発成功のキーファクター」
  読んでご意見を「AGORA」までお寄せ下さい。
 ★魅力研究会
  14回「感性生活提案-生活を楽しむ感覚とは」
  楽しいライフスタイルを提案し、生活をインプルーブメントするには。
  5月29日(水)
  15回「感動開発論-驚き、ワクワク感のある商品づくり」
  ワクワク、どきどきの感動をどう商品化するか。
  6月14日(金)
 ★「商品開発リーダー講座」
  システムを超えないと成功しないですよ。リーダーの時代です。
  5月21日、22日
  詳細は http://www.jorien.com

       ・・・‥‥……………‥・・‥…………………‥‥・・
 MATSUMOTO・MINERALバックナンバーは下記のアドレスで
 ご覧になれます。http://www.jorien.com/mineral.html

 ■■■
・■□■…第62号の内容……………………………………………………‥‥・・
 ■■■ Table of Contents

 ┛┛┛
 ┛┛┛  『ものづくりを再考する』
 ┛┛┛  『製品は買う物、ブランドは選ぶ物』
 ┛┛┛  『自然との共生』
 ┛┛┛  『自立』
 ┛┛┛  『人類は「壮年期」の始まり』
 ┛┛┛   ・・・‥‥……………‥・・‥…………………‥‥・・

■『ものづくりを再考する』
   ★解  説
      反生産のものづくり。生産の対語は消費ではなく、反生産であ
     る。生産とは自然界にある資源を原材料として、これに技術的変
     換を加えて、付加価値を与えて製品を作る。消費とは、そうして
     作られた製品を使って生活のように供すること。反生産とはその
     ように消費した製品を、もう一度自然界に受け入れられるような
     形で、もとの自然に戻すことを言う。消費とは、生産と反生産と
     の環の途中にあるものに過ぎない。自然界の物質循環はこのサイ
     クルになっている(廃棄物は存在しない)。21世紀のものづく
     りは、自然界→生産→消費→廃棄という流れから、自然界→生産
     →消費→反生産→自然界へ。
      ものと人との関係を見直す。老人医療の専門家の調査によると、
     部屋にある身近なものをむやみに捨てていくと、老人が早く惚け
     る。ものに付随したいろいろな記憶も一緒に捨ててしまうから。
     ものと人は結びついていて、ものは日々の生活のなかで、いろい
     ろなことを話しかけてくる。ものは言葉のような力をもっている、
     いいものとは、そのものがあることによって暮らしに潤いが生ま
     れ、心が豊かになるようなもの。人々に新しい経験をもたらす、
     ものを超えて消費者の驚きや感動、心の満足を引き出すようなも
     のこそが、いいものである。量から質への発想と戦略への転換。
     欧州のものづくりから学ぶ。
                 『知の「経営」を深める』常磐文克
   ★ミネラル
      ものとは、ただ機能を消費するものではなく、人を豊に、幸せ
     にする関係を生み出していくものである。常盤さんの、ものに関
     する感性はハッとさせられます。ものを大事に使うことが、幸せ
     につながるのでは。これからはヨーロッパの生活から学ぶことが
     多いのでは。
       ・・・‥‥……………‥・・‥…………………‥‥・・

■『製品は買う物、ブランドは選ぶ物』
   ★解  説
      *商品のカテゴリーを連想するブランドを目標。
      *消費者に対してブランドをどう提示するか、その一貫性が重
       要。消費者が知っているロゴやパッケージ・デザイン、色、
       風味などを変更することにとても用心して。
      *個々のブランドのベネフィトを明確にする。きれいにするな
       ら「タイド」。「チアー」色物を美しくするために。「ボー
       ルド」柔らかくてきれいに仕上がる。「ゲイン」新しさを感
       じさせるきれいな仕上がり。「イーラ」しみを落とすための
       パワー洗剤。「オキシドール」白さの目立つきれいな仕上が
       り。「アイボリー・スノー」おしゃれ着洗い専用に。「ドレ
       フト」赤ちゃんのデリケートな肌を刺激しないために。
      *ゴリラブランド=製品カテゴリーを支配しているブランド。
       ゴリラブランドはカテゴリー内ブランドから攻撃を受けるこ
       とはない。ゲリラ・ブランドはサブ・カテゴリーにおいて他
       のブランドと競争している。
      *ここのブランドを浸透させるために「・・・から(企業
       名)」は導入後6ヶ月間、それも広告コマーシャルの最後に
       音声として。
      *違いをもうけるべき正当な理由がない限り、ブランド内容は
       世界共通でよい。他業界の成功を探して再活用する。
      *ブランド名はブランドベネフィットの確立を助けることが重
       要。一般的名前、製品を説明する名前は、著しく独自性に欠
       ける。(クリーン&マイルド)
      *コアバリューは製品のパフォーマンス。
       「P&Gのブランド戦略」チャールズ・L・デッカー(ダイ
       ヤモンド社)
   ★ミネラル
      ブランドテクニックである。ベネフィットを消費者にわかりや
     すぐ理解してもらうための五感情報の全提供である。対女性ブラ
     ンド、対男性ブランド戦略に違いがあるのかな?
       ・・・‥‥……………‥・・‥…………………‥‥・・

■『自然との共生』
   ★解  説
      建築家の黒川紀章が中国内陸部、河南省の省都・鄭州市の新都
     市計画に取り組むことになった。「自然との共生」を打ち出す黒
     川案は、八百ヘクタールという巨大な人口湖を造成して中央に据      
     え、既存の三十四の河川を巡らせた緑と水の環状都市。黒川は構
     想を「先に走った国からの忠言」と言う。自動車への依存から簡
     易型モノレールと徒歩へ、超高層から低層へ、ガラスとコンクリ
     ートから自然回帰へといった考え方は、二十世紀に世界各地で実
     践された都市計画の失敗を踏まえている。
                        2002.2.27 日経新聞
   ★ミネラル
      1つの未来イメージです。いままでの進歩感から来るイメージ
     とは、たいへん異なっている感じがします。自然都市が未来都市
     では。人間都市が未来都市では。
       ・・・‥‥……………‥・・‥…………………‥‥・・                       

■『自立』
   ★解  説
      「日本人はどうすべきかとか、どう生きるのかといった問題設
     定そのものが間違いです。日本人全体に当てはまるモデルなん       
     て、ないのです」
     「まず、個別に食べていくことを考えるしかありません。個人で
     いえば、自分の力で働いて報酬を得ること。企業でいえば、どこ
     からも助けを借りずに収益を上げていくことです」
                2002.1.4 朝日新聞 村上龍(作家) 
   ★ミネラル
      自立していない日本人、日本人経営者、ビジネスマンが溢れて
     います。家族の各人も含めて自立を目指し、そこから新しい関係
     を構築していかないと皆倒れになってしまいます。
       ・・・‥‥……………‥・・‥…………………‥‥・・

■『人類は「壮年期」の始まり』
   ★解  説
      20世紀の決定的問題点は、人類自身の青年時代が終わりを告
     げたことです。壮年期の始まりを意識しなければならない。自然
     を開発し生産力を高める、農業、工業で豊になっていく時代が2
     0世紀。20世紀の途中から人類は、自分の中に自身を滅ぼす要
     素をはらんでしまった。核もそうですし遺伝子の問題も同様で      
     す。        
     (「私の20世紀」歴史家 網野善彦 日経2000,12,日付不明)
   ★ミネラル
      核、遺伝子の暴走を止めるのは宗教ではないでしょうか。あく
     までも宗教的視点として。このことと関係あるのかどうかわかり
     ませんが、元花王の社長の常盤さん、元ホンダの社長の久米さん
     の本の中に宗教、仏教の話が多々でてくるのが気になっていま      
     す。生き方の本質に立ち返り、社会、経営を考えないと破滅に進
     むのでは。


 ■■■
・■□■…「MATSUMOTO・MINERAL」とは……………‥‥・・
 ■■■
    数年前から新聞、雑誌、本、いろいろな人との話し合い、そして自分
   で考えたことで、いろいろ考えるときの私のマーケティング・ミネラル
   となっているメモです。出所など明記をしなければいけないものも入っ
   ていますが、あるものとないものが入っています。ご了解ください。
   原則として毎月2回(1日と15日)みなさんのメールに投げ込んで行
   きます。触ってみてください。

 ■■■
・■□■…2002年4、5月の日本オリエンテーションのご案内………‥‥・・
 ■■■    
    ★PF会の日程変更のお知らせ
     PF会「驚きと感動の開発」は4月25日の予定でしたが4月18
     日(木)に変更いたします。いまからでも間に合います。ご興味あ     
     る方はぜひどうぞ。
     テーマ:「驚きと感動の開発」
         みなさんの驚きと感動経験をもとに、「驚きと感動」のマ
         ーケティング開発を考えてみたいと思っています。
     会場:日本オリエンテーション事務所
         文京区西片1−14−13
         都営三田線春日駅5分 丸の内・南北線後楽園駅7分
         TEL 03-5802-4151
         初めての方には地図をお送りします。
     日時:4月18日(木)19時〜21時
     参加費:1,000円(軽食、飲料代)
     申込:4月17日迄にMailTo:pathfinders@jorien.com
    ★第13回魅力研究会
     テーマ:「基盤が動く時代の商品開発−人口動態とマーケットの変
          化を捉える」            
     期日:5月8日(水)13:00〜17:00
     会場:島根イン青山
     費用:21,000円(各回)
     詳細はホームページをご覧下さい。
     お問合せ/お申込:MailTo:webmaster@jorien.com
          
・■■■………………………………………………………………………‥‥・・
 ■□■ 「MATSUMOTO・MINERAL」
 ■■■ 第62号 (2002/4/15) (c) 1999 Japan Orientation
・・‥‥………………………………………………………………………‥‥・・
 ┛┛┛ 発行者    日本オリエンテーション 松本 勝英
 ┛┛┛ 問い合わせ  MailTo:webmaster@jorien.com
 ┛┛┛ 登録・削除  MailTo:mineral@jorien.com
・・‥‥………………………………………………………………………‥‥・・

前のミネラル 次のミネラル