配信日:2008年04月15日
第210号
■□ 第210号 Table of Contents □■
◇「マツモト・ミネラル」
『「食の堕落」は民族の危機』
『多元主義』
『明日への課題』
『3つの(新)商品』
『増殖する「おれちん」』
◇マイカレンダー 2008年4月1日(火)?4月14日(月)
◇伝言
・「第96回・97商品開発プログラムのたて方<36時間コース>」
第96回は2008年4月23日, 第97回は6月26日スタート
・「マーケティングだべる会」4月24日 19時から
・「第8回 商品開発・会津車座塾」6月13日(金)14日(土)
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ある研究会で、S氏が自分の趣味は「現代思想」だと話されたのを聞き、驚きと
感心。
私も昔、雑誌「現代思想」の読者でマーケティングのヒントを得ていましたが、
難解で苦しみ苦しみでした。それが趣味の人がいるなんて、ショックです。
奮起して「現代思想とマーケティング」をテーマにした、趣味の研究会をします。
皆さんは興味ありませんか。
「マツモト・ミネラル」210号
■『「食の堕落」は民族の危機』
★気づき
焼酎ブームといわれるが、既にブームを通り越し、日本人の食生活にすっかり
定着したような気がする。日本人の食生活が脂じみてきたことと深い関係がある。
日本酒より辛い焼酎のほうが肉料理など脂っぽい食べ物にはよく合うからである。
食生活の急変で最も心配していることは心の問題だ。日本人がキレやすくなった
のには、ミネラルの不足と関係があると思う。この半世紀の間に摂取量が1/7に減
ったという調査結果もある。
和食が優れた民族食であることを自覚し、食生活の見直しに早急に手をつけるべき
である。
「自分達で食べるものをつくらない民族ほど弱いものはいない」
食料生産力を強くしていくために、若い人達が現場で食を学ぶことを提唱したい。
地元の食べ物や食糧生産の大切さをしっかり教え、田植えや野菜作り、家畜の
世話などを授業に義務付けたり、思い切った発想が必要だろう。
東京農業大学 小泉武夫教授 朝日新聞 2007.1.15
★コメント
食は生きる根っこです。食が脆弱になることは衰退に近づくことです。もっと
もっと食を語ろう。
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■『多元主義』
★気づき
「ベル研の真の魅力の源泉はプルーラリズム(多元主義)を徹底していることだ」
ベル研日本事務所代表 中田義直氏
★コメント
ブルーラリズム=多元主義にもとづくいろいろな価値観をお互いに認め合うこと。
チベットも中国も、イラクとアメリカも。
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■『明日への課題』
★気づき
「フィンランドは、ITの先進国でありながら人と人との直接的コミュニケーション
を大切にする。例えば携帯電話の雄『ノキア』の企業コンセプトは「コネクティング
・
ピープル」である。
海に面した本社建物は船を模し、中央に大食堂がある。らせん状の階段を下り
れば、誰がどこにいるのか一目瞭然、人と人とが自在に結びつく。人の心に対する
ケアを感じる。
IT社会が進展するほど、人間関係の基盤となるケア、愛、信頼、安心などの社会
関係資本を育む場を大事にするという意思がある。
日経新聞 2007.1.19
★コメント
直接的コミュニケーション環境をどう創るか。まずは人に会う、みんなで食べ
る、そして飲んで話し合う。毎週月曜日の朝、どんな土日だったか話し合う。
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■『3つの(新)商品』
★気づき
1. 売上げの安定した基幹品
2. 他社のシェアを超えるような一番手商品
3. さらに新たな市場を掘り起こす戦略品
★コメント
まずは現在商品を強く、そして真の強者(シェアーが大・成長性が高い)に、
最後に神話化する。
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■『増殖する「おれちん」』
★気づき
自己愛を膨らませ、共同体に対して閉じている。そんな人物のことを、小倉紀蔵
京都大助教授(東洋哲学)は「おれちん」と表現する。「おれさま」と「ぼくちん」
の組み合わせである。
90年代以降の不況、社会の流動化、自己責任論の台頭などで、同心円的階層を
なしていた共同体の価値観が崩れ、経済の論理が社会全体を覆うにつれて、急速に
増殖しているという。
小泉純一郎 前首相、堀江貴文 前ライブドア社長、元サッカー日本代表 中田英寿
が近年の「日本三大おれちん」とのこと。そして、そのスタイルに不可欠なのが
インターネットであり、日中「分能感」に苛まれる現代の若者は、ネット空間で
「全能感」を膨張させ、解放している。
最近のスピリチュアルブームの背景にも、全能感広がりを見て取れる、と指摘
するのは弓山達也 大正大教授(宗教社会学)。「一見個々人の悩みを共有してい
るようで、横の関係が構築されていない。『自分が気持ちよければいい』と考え、
他者に無関心な人が多い」と話す。
このまま「おれちん」ばかりが増えれば、共同体が完全に崩壊し、社会が成立し
ないのではないか。
明治大の諸富氏は「個が生きるつながり」をキーワードに、ネットを活用した人間
関係も否定しない。一方、弓山教授は「気づき、語り、変わる」という人間の営み
の中で「語り」がまず必要と指摘。「自分で認識したことを言語化し、他者へ働き
かける。その実践の積み重ねを信じるしかない」と話す。他者と関わる中で、一人
一人が立ち止まり確かめながら、世界と向き合う「モノサシ」の精度を少しずつ
高めていくこと。この21世紀にそれは可能なのだろうか。
朝日新聞 2007.1.17
★コメント
高齢者の「おれちん」、経営者の「おれちん」、医者の「おれちん」、教師の
「おれちん」、コンサルタントの「おれちん」。若者の「おれちん」も困るけれど、
今、大人の「おれちん」が気になります。心しなければ。
日本オリエンテーション主宰 松本勝英
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MATSUMOTO・MINERALのバックナンバーは以下のアドレスでご覧になれます。
http://www.jorien.com/matsu.html
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◆マイカレンダー 2008年4月1日(火)?4月14日(月)
4月1日(火)コンサルティング。ターゲットをクリアーにして、トータルのマ
ーケティング展開。選択集中。単純明確・徹底卓越を何度も確認。
2日(水)社内教育。コンセプト演習。学ぶから身につけるへ。
3日(木)新規コンサルティングスタート。市場データのWHY分析をしてみると、
思い込んでいたことと、市場の実態との間に違いのあることを発見。
4日(金)5日(土)6日(日)一人旅。
長野県飯田、茅野、長野へひさかたぶりの一人旅。豊橋から飯田線で飯田へ。
天竜峡を楽しむ。飯田では、15年程前のセミナー受講者と地元食材、ざざむし、
はちのこなどを。感謝。
朝、飯田の元善光寺へ。真暗闇のお戒壇まわりを。1人だけなので、真暗闇を感
じる。ちょっと感覚が鋭角になった感じがする。
飯田から鈍行で岡谷、松本へ。南アルプスの雪山を車窓から楽しむ。松本では、
馬刺し、馬肉のたてがみの刺身、馬肉の煮込みなど馬肉三昧。
5日、茅野で30年来の友人に会い、食事。生死の大病をしたと聞き、ショック。
松本の善光寺へ。カモそばを食って、信州そばを味合う。細めのそばでおいしい。
善光寺のお戒壇まわり。人出の多い真暗闇の中は気が散ってしまい、鋭敏になれず。
8日(火)企業の方が来社。事前評価、事後評価のシステムづくり。夜、生活雑貨
企業訪問。ビジネスモデル・生活視点・商品開発の視点の違いが刺激。
9日(水)コンサルティング。ターゲット・プロフィルの明確化。夜、大学の教授
と競争戦略、ブランド戦略の話。食事。
10日(木)コンサルティング。特徴をコンセプトへ。特徴イメージを広げて、コン
セプト視点から整理、コンセプトの明確化。「研究会」に出席。1年の成果をまと
める。
11日(金)チャンス発見の打ち合わせ。午後、企業の方と終了したコンサルティン
グ反省会と新提案。
土日早朝映画
「スルース」
監督ケネス・ブラナー 脚本文学賞作家のハロルド・ビンター。
著名推理小説家と妻と不倫関係にある青年の、どんでん返しの面白さ。
2人だけで芝居のような映画。怪しい感じでミステリー感のある、映画大好きの人
には面白いのでは。
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【伝言】
◆「第96回・97商品開発プログラムのたて方<36時間コース>」
第96回は2008年4月23日スタートです(現在36名の方が参加予定。)
第97回は6月26日スタート。既に6社の方々が申し込まれています。
新しい需要を創造する新商品開発をテーマに、商品開発のマーケティング発想、
マインドとスキルを学ぶセミナーです。
企業の事例発表も好評です。
http://www.jorien.com/seminar-pr96_97.html
◆「第8回 商品開発会津車座塾」6月13日(金)14日(土)
新しい価値を創造するための、徹底討論の「場」です。
日本オリエンテーション 松本勝英からの発信をもとに、新しい価値を創出する
1泊2日の合宿です。
詳細は http://www.jorien.com/seminar-kurumaza8.html
◆「マーケティングだべる会」
10日は、参加企業の商品をもとに改良ポイント、マーケティング展開について、
いろいろな提案が出たようです。
テーマは、「時代・市場・生活価値観の変化の気づき」です。
4月24日(木)19時スタート(原則として第2、第4木曜日)
場所;日本オリエンテーション事務所(地図をお送りします)
会費;1000円(サンドイッチ、ビール付)
申込先 webmaster@jorien.com
◆お願い
所属部署、企業名の変更についてご連絡をお願いします。
企業名:
所属:
氏名
その他、ご連絡がありましたらお願いします。
mailto:webmaster@jorien.com
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■□■…「MATSUMOTO・MINERAL」とは………………………………………‥‥・・
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数年前から新聞、雑誌、本、いろいろな人との話し合い、そして自分で考えた
ことにより、いろいろ考える時の私のマーケティング・ミネラルとなっている
メモです。
出所など明記をしなければいけないのですが、ないものも入っています。
ご了解ください。
原則として毎月2回みなさんのメールに投げ込んでいきます。
触ってみてください。
★ご協力のお願い
MATSUMOTO・MINERALは現在5000人以上の方にお読みいただいています。
ぜひいろいろな方にお読みいただきたいと思っています。
みなさんの周りの方にご紹介ください。新規購読申し込みはこちら
http://www.jorien.com/FS-APL/FS-Form/form.cgi?Code=mineral
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■□■「MATSUMOTO・MINERAL」
■■■ 第210号 (2008/4/15) (c) 1999Japan Orientation
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