1970年から、新商品開発・マーケティングの人材育成のセミナー・コンサルティングと新商品開発戦略、新商品開発システム革新の仕事を続けています。

日本オリエンテーションは、マーケティングをR&Dする事務所です。
考えるヒント:メルマガ「マツモトミネラル」

マツモトミネラル第213号

配信日:2008年06月03日

第213号
『社会に生きる喜びを』『語り、遊び、耕す心』『会社のあり方 多様に』『基本』

6月、ガソリン、乳製品、練り製品、アイスクリームなどの価格が上がり、消費者
の反応が気になります。
価格が上がって売り上げが増えた商品、価格が上がっても売り上げが変化しない
商品、価格が上がって急激に売り上げが下がった商品、など反応はいろいろです。
ポテトチップ、ビスケットなどは小腹癒しとして、カップラーメンのユーザーが
スイッチして売り上げがアップ? 流通が店頭でカップラーメンの売り場を縮小
して、ポテトチップの売り場を拡げたことも要因か?
カテゴリー外競合の顕在化です。
売り上げが下がらなかった商品は、本来の商品価値が高くて、消費者からみても
パフォーマンスバイコストに変化がなく影響しなかったのかも?
変化によって、今まで見えなかった事柄が露わになってき、大きなチャンスにな
ります。
いま、「少量満足」の商品開発が必要なのかも?
皆さんは物価上昇をチャンスにすることを考えていますか。

「マツモト・ミネラル」213号
■『社会に生きる喜びを』
★気づき
 「人々の考えは分裂し、混乱だけがある」。近代建築の始祖ル・コルビュジエ
は60年前の著書『輝く都市』で機械文明の襲来に戸惑う現代人の姿を描いた。
「問題は、社会に再び生きる喜びを与えることだ」
42歳のコルビュジエがブエノスアイレスに滞在中に、論文に感銘したという一人
の青年が訪ねてきた。『夜間飛行』を執筆中のサン・テグジュペリだった。29歳
の作家の操縦で初めて飛行機に乗り、眼下で雄大に蛇行する大河の光景に衝撃を
受けたようだ。後に「地球の根源的な真理を見た」と語っている。
コルビュジエは曲線も好んで使う。丸みの美しさに目覚めたのは、若き小説家が
贈った空の体験のおかげかも知れない。
日経新聞 2007.8.3

★コメント
 原体験が貴重です。創業者は強い原体験をもとに、多くの困難を克服して業を
起こしてきました。私どもも、原体験をだいじにして、「想い」に変えて仕事を
していかなければ。
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■『語り、遊び、耕す心』
★気づき
 空想を栄養に 変身し詩作
 立命館小学校の教室を訪れたのは工藤直子さん。子供たちから贈られた「アク
ロスティック」を朗読して、授業を始めた。行頭の1字をつなげると、隠れた言
葉が浮かび上がる。それがアクロスティックだ。
「詩を書くとき、何かになった気になると書きやすいよ」
「空想する楽しさ」も詩には栄養になる。「春風を触ったらどんな感じ?ぷにぷに
って感じかな?」と指でつつくしぐさをする工藤さん。「ふきのとう」を、工藤
さんが朗読すると子供たちから拍手が起こった。
詩人 工藤直子氏 朝日新聞 2007.2.17

★コメント
 空想を拡げる方法として、「アクロスティック」は日本古来の折句をもとにした
ものです。「アクロスティック」をやってみませんか。検索してみてください。
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■『会社のあり方 多様に』
★気づき
 「短期的な利益の追求が必ずしも会社の価値の最大化に結びつかない場合がある。
長期的な利益を求める株主なら会社の人的資源を守って企業価値を高めるほうが
プラスに働くと考えるだろう。今後は長期的な利益の追求を掲げるファンドが増
えるだろう」
「ポスト産業資本主義の時代にもっとも重要なのは、他社との違いを連続的に生
み出し続けられるかだ。そのためには良質な人材をどう確保・育成するかがカギ
になる」
東京大学 岩井克人教授 日経新聞 2007.9.11

★コメント
 人材の重要性が言われながら、なかなかそうなっていません。
「ヒトづくりのおもみ」常盤文克著、人は情と自然の中で育つで、日本の良さを
生かす。良い仕事が人を大きくするで、短期利益追求の問題点。多様性、人を生
かす経営で、石垣、曼陀羅の概念を。強い個は強い集団を育むで、部分が全体を
強くするなど。共感でした。一読を。
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■『基本』
★気づき
 現代サッカーの落とし穴。
戦術・戦略を過大視、正確なプレー徹底こそ重視。
元アルゼンチン代表チーム監督 メノッティ

★コメント
 戦術・戦略のベースに基本がある。基本はなかなか退屈で苦しいが。基本なくて
戦術・戦略は成り立たない。
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■『団塊世代 流れ変える』
★気づき
 "桜散る あなたも河馬に なりなさい"
「全国の動物園に出かけ、カバと面会しています。効率化、機械化の対極にある
鈍重で怠惰なカバを眺めていると、楽しいですよ。団塊世代の人たちには、他人
がやっていない、さほど役に立たない、金もかからない、それでいておもしろい
ことに取り組むことを薦めたい。きっと気分の根っこを勢いづけてくれます」
 
 "がんばるわ なんて言うなよ 草の花"
日常生活で禁句にしている言葉がある。
「忙しい。頑張る。若い。この三つです。今は時代が忙しすぎる。忙しいことが
有能さを示す気配さえある。しかし、時間に追われてあたふたするより、ゆった
りと時間を使いたい。」
「頑張る。『頑張れよ』なんてね。その手軽さがイヤなので、極力その場にあっ
た表現をしたい。『がんばるわ』の句は、草花は風に吹かれている自然な姿こそ
好ましい、という自戒を込めたものです。」
「中年には中年の、老年には老年の、若さとは違う価値があっていいはず。多様
な価値があったほうが豊かだし暮らしやすい。中年以上の褒め言葉として若いと
いう言葉を使わないようにしています。」
俳句グループ「船団の会」代表 佛教大学 坪内稔典教授 
日経新聞 2007.1.25

★コメント
 無意味な意味が大事です。無意味は肥やし、ヒトを拡げる栄養素では。
無意味を発信したい。            
                  日本オリエンテーション主宰 松本勝英

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◆マイカレンダー 2008年5月20日(火)?6月2日(月)
風邪をひいてしまい、2日休んでしまいました。熱で体がだるい中、ボーっと
しながらテレビを見るのも風邪のときの楽しみでは?

20日(火)コンサルティング。製品特徴を競合商品と比較しながら、生活メリッ
ト化(ベネフィット化)する。
21日(水)企業訪問。研究所にマーケティングの重要性の提案。HPの最終デザ
インの詰め打ち合わせ。
22日(木)企業訪問。老舗ブランドの活性化。時代の変化をどう取り込むか。
カウンセリング打ち合わせ。夜、「マーケティングだべる会」。値上げとマーケ
ティング展開。オンリーワン、ニーズ発想とシーズ発想。

23日(金)風邪の引き始め。社内仕事で助かりました。セミナー、コンサルティ
ングの仕事は、集中しなければいけないので、体調が悪い時には堪えます。
26日(月)風邪で休み。
27日(火)コンサルティング打ち合わせ。短期間でコンセプト開発の共創プロジ
ェクト。
28日(水)コンサルティング。調査データからマーケットを明確化する。チャン
スが見えてきた。風邪で早帰り。

29日(木)京都の企業役員来社。グローバル&ドメスティック市場について。
午後、新規開発マネージャー来社。カウンセリング打ち合わせ。
6月2日(月)客員研究員と「これからの感覚・感性・官能型商品作り&コンセプ
トづくり」「事例に学ぶマーケティング手法の革新」セミナー打ち合わせ。

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■□■「MATSUMOTO・MINERAL」
■■■ 第213号(2008/6/3) (c) 1999Japan Orientation
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