1970年から、新商品開発・マーケティングの人材育成のセミナー・コンサルティングと新商品開発戦略、新商品開発システム革新の仕事を続けています。

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考えるヒント:メルマガ「マツモトミネラル」

マツモトミネラル第223号

配信日:2008年11月04日

第223号
『自然に学ぶものづくり』『試作品社会』『ふんわり』『創造力をどう養えばよいのか』『グリーン経済探求』

 金融経済が実体経済に大きな影響を与え、経済・市場の「激動化」が起こっています。
激動化とは、単位時間当たり市場に発生した、企業の注意を必要とする出来事の数と大きさです。頭打ち感、ちぐはぐ、バラバラ、ハプニング感にどう対応するか。
待ちの対応より攻めの対応が必要では。

■『自然に学ぶものづくり』
★気づき
 「自然に学ぶものづくり」フォーラム。
人間の五感とは違う昆虫たちの感覚能力の話(東京大学教授 神崎亮平)。
ミツバチには蛍光灯の1秒間50回の点滅がはっきり見えているとか、ショウジョウバエ程の小さい虫になると空気の摩擦も極端に大きくなって、まるで蜂蜜の中を飛んでいるような感じでは。
コオロギの攻撃性が、育つ環境によってどう変わるかの研究。生育環境を集団と隔離に分ける。隔離組の1匹を透明なプラスチックケースに入れ、隣の集団組を見ることは出来るが、ふれあえない状態で育てる。これを「インターネットコオロギ」と名付けるのだが、極端に攻撃性の強いコオロギに育つらしい。相手を最後には食い殺すほどの凶暴性。集団組はほとんどにらみ合うだけで勝負が決まる。
(金沢工業大学教授 長尾隆司)
積水化学社長 大久保尚武氏 日経新聞2005.11.11

★コメント
 社会はもっと自然から学ばなければいけないのでは。「インターネットコオロギ」がどんどん増えているのでは。「みんなで」という概念が重要では。
「自然に学ぶものづくり」フォーラムに興味深々です。
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■『試作品社会』
★気づき
 オンラインゲーム、無償の基本ソフトリナックス、ネット上の百科事典ウィキペディア。ネットを通じて多くのヒトが修正し書き込むことでソフトやデータベースの内容を充実させていく。反面、責任の所在はあいまい。成長性の可能性は秘めてはいても精度に劣り「永遠の未完成」にも映る。
カルビーでは発売前に大がかりな試食期間を設け、お客の声を聞く。インターネットを活用した無料会員組織「マイページ」を立ち上げ、すでに5万人の会員を抱え、既存商品の改善点、開発途中の商品の人気投票を実施。

★コメント
 個人が価値を生み出すことに対して、社会みんなが新しい価値を生み出していく仕組みです。これからもっと面白くなりそうです。
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■『ふんわり』
★気づき
 ふんわり 幸福感を感じる、軽く柔らかい口当たりが心地よい。古事記に、風に布がたなびく様子「布波」という言葉がある。ここからふわふわ、ふわり、ふんわりなどが派生した。食表現の主な使われ方は、柔らかく膨らんでいる様子を表す。軽いものが上に乗っているときにも使われる。
「現代擬音語擬態語用法辞典」によると、愛情、幸福感、軽さ、優雅を暗示する。
食品総合研究所主任研究官 早川文代氏 日経新聞2005.12.24

★コメント
 ふんわり暮らしたいですね。
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■『創造力をどう養えばよいのか』
★気づき
 以前、建築家の安藤忠雄氏の創造力に感嘆し、「創造力をどう養えばよいのか」とお聞きしたところ、子どもの頃に創造力を伸ばすのは家事だと仰った。
野菜を切ったり、お米をといだりすることで頭や身体がはたらき、考える子どもになる。食の伝承を通して、生きる力が身に付き、創造力が培われる。
キャスター 小谷真生子氏 日経新聞2005.12.17

★コメント
 家事はクリエイティブの源、に共感です。家事をしよう、家事をさせよう。

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■『グリーン経済探求』
★気づき
 「グリーン経済探求」環境文化ヒトにやさしく健全な市場経済を実現する。
実現されれば、経済合理性だけに立脚するのではなく、環境の保全・文化の継承・人間性の確保といった従来は経済効果の算定に入らなかったものも組み込んだ経済になる。
生活者の目線でグリーン経済を考えることが大切。
「食べる」「働く」「買う」という3つの視点と、それを支える「適正な規制と経済手法」の4分野から考える。食糧自給率を大幅に高める農業の価値を再認識して、若者が農業に就職出来る仕組み、多様な働き方と社会的な正当評価、男女共に安心してこどもを育てられる働き方、買う視点からは、地域の個性と伝統文化を大切に、適正規制から、予防原則に基づいて適時・適切な規制。
加藤三郎氏 読売新聞2006.3.4

★コメント
 農業という働く場所を増やそう。そして若い働き手を増やそう。自然のリズムに社会のリズムを合わせていくことが重要です。 
                  
                             日本オリエンテーション主宰 松本勝英

【マイカレンダー】2008年10月21日(火)〜10月31日(金)
10月21日(火)研究者のマーケティング社内教育。一流の技術に一流のマーケティングを。企画提案型研究所へのマーケティング・ベーシック。
22日(水)コンサルティング。次世代の切り口開発。

23日(木)24日(金)「商品開発プログラムのたて方36時間」セミナー。
商品コンセプトと評価、共感開発の手法について。23日セミナー終了後、参加者との懇親会。参加者の人的ネットワークづくりとして好評。
27日(月)カウンセリング。時代・市場・生活価値観の変化のディスカッション。面白い切り口が出てきました。

28日(火)新規カウンセリングの打ち合わせ。次世代の商品開発と人材開発。
29日(水)これからの経済・企業・市場・マーケティングについて企業のオピニオンの人たちとディスカッション。これからの需要創造が大きな課題。

30(木)31日(金)第99回「商品開発プログラムのたて方36時間」セミナー。風邪をひいたのか頭の回転がゆっくり。ふらふらのセミナーでした。
3連休は自宅で休養。黒沢明のビデオを見ていました。

土日朝一番の映画を見る
「トウキョウソナタ」黒沢清監督作品。いつものホラーの映画ではなく、家族の映画です。旧の父権の喪失による家族のあり様を描いている。共にある(共に生きるではなく)。家族の根っこは夫婦のペアーのあり方だと感じる。一人ひとりに問いかけてくる映画です。香川照之が好演。

「僕らのミライヘ逆回転」ビデオのハンドメイド・リメイクが、大きな支持を受けるバラエティー映画です。「ロボコップ」「ゴーストバスターズ」「ラッシュアワー2」「キングコング」「2001年宇宙の旅」など懐かしい映画のリメイクが楽しい。ちょっと途中で居眠りをしてしまいました。

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■□■「MATSUMOTO・MINERAL」
■■■ 第223号(2008/11/4) (c) 1999Japan Orientation
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