配信日:2010年2月16日
『取材の仕方』『レストランの料理で大切なポイント』『危険社会』『ビジネスコンセプト』『ロングセラーブランドの共通点』『時代酒場』を考えたのは25年前でした。マーケティングを仕事にしている人たちが集まって、お酒を飲みながらいろいろな話をし合う、学び合いの『場』でした。『学ぶ』は、いつもとは違う『人』と『場』の『力』を借りて、気づかなかった『自分の発見』です。毎年恒例の『会津車座塾』も『学び合い』の『場』です。
私の昔からの知り合いの飲み屋の亭主が、新宿荒木町に『夜市(よいち)』という店を開きました。大人の隠れ家みたいな店です。たまにはみんなで飲みながら、『学び合い』をしたいですね。
■『取材の仕方』
★気づき
取材とは「そこに行ったら何かがわかるかもしれないから行ってみよう」。
記録するのではなく「何でも取り込めるような態勢をつくる」どこかでピンとくる出会い、そこで何かを見つけた、その瞬間から「そこ」は「意味ある情報を含む重要な場所になる」。「そこで収集されていた「無意味なもの」が、「何らかの意味を持つ可能性のあるもの」へと変わる。「情報収集」とは「ピンと来た瞬間から始まる過去への逆行」
「わからない」という方法(橋本治)より
★コメント
発見は偶有性(セレンディピティー)です。ただ、こちらに何もないと偶有性の発見は生まれません。感じ取る蓄えをたくさんしましょう。
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■『レストランの料理で大切なポイント』
★気づき
1.安全性
2.おいしいこと
3.感動や驚き
4.個性 (個性とは料理人の顔が見えること)
「ひらまつ」シェフの平松氏
★コメント
おいしさは料理だけではなく、作る人の哲学であり、顔です。顔のある商品を開発したいですね。
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■『危険社会』
★気づき
私たちは目に見えない「危険」の網の目の中で21世紀を生きなければならない。環境汚染、遺伝子組み替え技術、原子力、グローバル経済。しかもその危険の存在を知るのに専門家の判断に頼るしかない。食品一つ買うのでさえ、どの専門家の意見が正しいか、それを読み解く知識の基盤がなければ。
★コメント
危険社会を生き抜くことは大変です。信頼関係をどう作るかが求められています。信頼研究とは、人に対する信頼の背後に何が必要かを考える研究(北大大学院教授 山岸俊男氏)。顔の見える関係をどう作るかが信頼関係には大切です。
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■『ビジネスコンセプト』
★気づき
イノベーションの出発点としてビジネスコンセプト全般を視野に入れていい。その理由は競争が製品やサービスのレベルで起こるのではなく、ビジネスコンセプトのレベルで起こる。
★コメント
イノベーションは技術だけではなく、ビジネスイノベーションが重要です。アップルに学ぶことが多い。
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■『ロングセラーブランドの共通点』
★気づき
1.明確なコア・ベネフィットの確立
コア・ベネフィット、コア・カストマー、カテゴリーの中のポジショニングの明確化
2.独自技術を基盤とした優位性を出す
コストや品質の面での競争優位性を持続。徹底した調査
3.ベネフィットを正確に伝える
技術の良さ、機能的価値を正しく伝える情報コミュニケーション
4.ネーミング、ロゴ、デザインの基本的な要素は持続し一貫性を守る
5.市場の変化への積極的対応
コア・アイデンティをかたくなに維持しながら周辺部分を臨機応変に変化
日本オリエンテーション客員研究員 川上義昌「商品開発大全セミナー」講演より
★コメント
成功した商品は必ず改良プロジェクトチームを編成し、競業メーカーの参入障壁を高くすることが必要です。
日本オリエンテーション主宰 松本勝英
【マイカレンダー】2010年2月1日(月)〜2月15日(月)
第104回「商品開発プログラムのたて方36時間」セミナーがスタート。31人の参加者で2日12時間のセミナー。
コンサルティング2日。気づきを切り口に。
企業の人と17人といろいろ意見交換。会長から、社長、役員、部長クラス、若手中堅などいろいろな分野の人たちと意見交換が出来ました。また、新しく一緒に仕事をしていくテーマもいくつか生まれてきました。
快食5回。湯島「シンスケ」、大塚「こなから」2回、荒木町「夜市」、その他1。楽しい2週間でした。
15日(月)お腹の調子が悪く休み。
土日朝一番で映画を見る
「牛の鈴音」イ・チュンニョル監督
韓国 全羅北道に暮らす79歳と76歳の老農夫のドキュメンタリー。高齢者の生き方、暮らし方をしみじみと描いています。長年一緒に働いてきた何も言わない牛の一生と重なって、重いけれど参考になる生き方でした。幸せの目標をあまり高くするとなかなか幸せにならない。
「フローズン・リバー」コートニー・ハント監督
独立系の女性監督で注目。演劇出身のメリッサ・レオ、ミスティ・アッパハムのキャストでリアリティーある映画です。ギャンブル狂の夫に金を持ち去られた、2人の子供がいる中年女性。義理の母に子供を奪われた、モホーク族の母親。偶然の出会いで、カナダからの不法移民を運ぶ為に、危険を冒してフローズンリバーを渡る2人の女性。女性の母性が映画の結論です。お勧め。
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■□■「MATSUMOTO・MINERAL」
■■■ 第254号(2010/2/16) (c) 1999Japan Orientation
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