1970年から、新商品開発・マーケティングの人材育成のセミナー・コンサルティングと新商品開発戦略、新商品開発システム革新の仕事を続けています。

日本オリエンテーションは、マーケティングをR&Dする事務所です。
考えるヒント:メルマガ「マツモト・新商品開発ミネラル」

【マツモト・新商品開発ミネラル】第406号

配信日:2016年12月6日

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・■■■        商品開発・マーケティングの
・■□■   MATSUMOTO・新商品開発MINERAL
・■■■     発行者:日本オリエンテーション 松本勝英
        毎月第1・第3火曜日発行(創刊 1999/10/01)
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    ■□ 第406号 Table of Contents □■
      ◇マツモト・商品開発ミネラル
      『マインドセット ものを考える力−1』
      『マインドセット ものを考える力−2』
      『トランプショック どう考える』
      『だれも加害者にしない車』
      『「言葉の力」が企業統治高める』

<伝言>
第138回「新・商品開発プログラムのたて方36時間」セミナー
12月15日スタート
“なぜ30年以上、企業から支えられているのか”
☆36時間セミナーで、36の成功の秘訣が深く学べるセミナー
☆40年のコンサルティングの成功、そして失敗のエキスです。
☆30年企業のリピーターによって支えられ、続けて来られたセミナーです。
☆商品開発の厳しさ、楽しさが実感でき、成長を促すセミナーです。
商品開発カウンセリング−新しい風を吹かせる「場」です
商品開発社内教育−発想刺激の「場」です

2016年12月6日(火)
心がけていること
プロダクションで、タレントのライフサイクルの延長戦略についてコンサルティングをしていたとき、小説家、劇作家の井上ひさしさんの言葉に出会った。
「むずかしいことはやさしく、やさしいことはふかく、ふかいことはおもしろく」
平仮名で書かれていて、深い言葉でした。
マーケティングを考えるとき、セミナーでの講義、プレゼンテーションの時には、心に留めている言葉です。
マーケティング分野の言葉はカタカナ語が多く、定義をすればするほど難解になることもあり、特に気をつけています。ベネフィット(BENEFIT)を、生活メリット、大変うれしい、と言い換えて使っています。セミナーの時も、プレゼンテーションの時にも、わかりやすいが、深く理解してもらうように、事例を多く入れておもしろくすることも心がけています。
出会った、深い言葉でした。

■『マインドセット ものを考える力−1』
★気づき
1. 変わらないもののほうが多い
本質はあまり変わらず、そのやり方が変わっているのだ。
2. 未来は現在に組み込まれている
基本的変化は、いくつもの力が集合した結果であって、一つの力によることは稀である。
3. ゲームのスコアに注目せよ
現場で実際何が起こっているかが重要。
4. 正しくある必要はないということを理解せよ、常識を疑え
自分の中のしっかりした軸を持ち、自分で判断する。正しくあらねばならないということが学習と理解の妨げになることがある。それによって成長が阻まれる。
5. 未来はジグソーパズルだ
符合しないように見えるもの、一見関連性のないもの、時には常識や公式に反するものを結びつけて考えなければならない。直観による。無からではなく、既存の概念の新しい組み合わせ。ヒントは周縁にある。
6. パレードの先を行きすぎるな
せっかちになるな。送り手は受け手に、手が届く範囲にいなければ。
『マインドセットものを考える力』ジョン・ネスビッツ著

★コメント
 時代の潮流を読む、1から6までの視点です。固定概念に惑わされず、現場と周りを見て、自分の軸をしっかり持って異質な情報を組み合わせ、仮説を作ることが大切。

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■『マインドセット ものを考える力−2』
★気づき
7. 変わるか否かは利益次第
利益が変化を促す
8. 物事は、常に予想より遅く起きる
変化は期待しているほどにスムーズにいかない。
9. 結果を得るには、問題解決よりもチャンスを生かすべし
変化のチャンスを掴め。チャンスの追求者は、未来はチャンスをもたらすことを知っている。問題解決者は、どうしても過去を相手にすることになる。
10. 足し算は引き算の後で
まずはフォーカスして絞ってから、新しいもの、ことを加える。
11. テクノロジーの生態を考える
テクノロジーの影響を考える。
『マインドセットものを考える力』ジョン・ネスビッツ著

★コメント
 時代の潮流を読む、7から11までの視点。変化を顕在化させるために、先を行き過ぎても問題。チャンスの追求者の立場が大事。

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■『トランプショック どう考える』
★気づき
 「トランプ氏は支離滅裂でも、支持する人たちの反乱には理がある」と選挙前に指摘したのは、フランスの歴史学者エマニュエル・トッド氏だ。働き盛りの白人の死亡率上昇などに注目し「米国は大転換のとば口に立っている」と波乱の可能性を示唆していた。開票翌日、電話すると「当然の結果」と話した。「生活水準が落ち、余命が短くなる。自由貿易による競争激化で不平等が募っているからだ。そう思う人が増えている白人層は有権者の4分の3。で、その人たちが自由貿易と移民を問題にした候補に票を投じた」
むしろ「奇妙なのは、みんなが驚いていること」という。「問題は、なぜ指導層やメディア、学者には、そんな社会の現実が見えないのかという点だ」
朝日新聞2016.11.14

★コメント
 ベトナムにいた時に、CNNで見ていてショックを感じた。グローバル化で生活の場を奪われている、多くの人の声が聞こえなかった。貧富の格差で、もがいている人のホンネが見えなかった。これからのグローバル化、資本主義がどう変わって行くのか、大きな変化・反乱をどう捉えられるか、マーケッターにとって大きな潮流の変化では。

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■『だれも加害者にしない車』
★気づき
 「問題の本質は、高齢になっても安心して運転できる車が一向に開発されないこと。歯がゆくてなりません」▼産官学の知恵を集め、高齢者を加害者にすることのない車を普及させるべきだと訴える。暗証番号を正しく入力しないと動かないエンジン。柔らかい素材のバンパーやボンネット。急に踏み込むとブレーキがきくアクセルペダルなどが育ちつつある。
天声人語 朝日新聞2016.11.15

★コメント
 高齢者の生活の足をどう確保するか、大きな課題である。社会問題解決の視点から見ると、高齢者向け自動運転(車)の開発が急務である。

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■『「言葉の力」が企業統治高める』
★気づき
 長い歴史を生き抜いてきた強い企業に共通しているのは、全社員に染み渡る「自らの言葉の世界」を持っているという点だ。米国で最も尊敬される企業に選ばれ続ける生命保険会社がある。ミルウォーキーに本拠を置くノースウエスタン・ミューチュアル保険。日本ではあまり知られていないが、リーマン・ショックの時も米大手銀行・保険会社が次々と経営危機に陥る中、びくともしなかった。経営者は創業以来150年、1人たりとも解雇せず、社員たちはその雇用保障の中で長期的な視点にたって冷静・沈着な行動を続ける。同社の人づくりを支えているのが「ザ・クワイエットカンパニー(動じない会社)」という創業以来のスローガンだ。こうした「言葉の力」が社員の求心力となり、結果的に同社の企業統治を支えている。
日本でいえばトヨタ自動車。「カンバン方式」「カイゼン」といった言葉を世界の共通語に高めてきた。一昨年、業績見通しを前期比横ばいに据え置いた時の記者会見で、トップ自らが表明した「意志ある踊り場」という言葉も記憶に新しい。停滞ではなく、次の成長に向けたステップであるという強いメッセージを打ち出した。 近年は日本語を喪失し、輸入された「カタカナ言葉」に振り回される傾向も目立つ。「経営者倫理、品格、徳目、勤勉、自己責任」といった、かつて日本的経営の強さを表した言葉も聞かなくなった。経営の世界から日本語が消えていくのと歩調を合わせるように、日本企業の力が弱くなったようにすら見える。
日本生命保険名誉顧問・前会長 宇野郁夫
日本経済新聞 朝刊 経済教室 2016.10.6

★コメント
 単純明快で、誰もが深く感じ、共有化できる、企業理念が重要である。これからの企業は哲学の競争になる。人間としての根っこを経営にどう生かすかが大切である。

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◆土日朝一番の映画 映画は映画館で観るとワクワク・ドキドキです。
出張が多く、映画を見る機会が作れず、映画欠乏症になっています。

日本オリエンテーション主宰 まつもとかつひで

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■□■「MATSUMOTO・MINERAL」
■■■ 第406号(2016/12/6) (c) 1999Japan Orientation
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